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2018.04.11

1皮です

春山を楽しもうと中アに行きましたが

思わぬ冬山となり、敗退しました

敗退直前、一瞬だけ南駒ヶ岳が見えた(奥)。昨晩は北西風が強かったが、午後6時ごろに南風に風向きが急変。南側(手前)のブロックの積みが甘かったため、テントが飛ばされるような強風に、3度もテントの綱を確かめるためにテントを出るなど、眠れぬ夜を過ごす羽目になった

敗退前、一瞬だけ南駒ヶ岳が見えた(奥)。昨日の昼間は北西風が強かったが、午後6時ごろに南風に風向きが急変。稜線に張ったテントの南側(手前)のブロックの積みが甘かったため、テントが飛ばされるような強風に、3度もテントの綱を確かめるためにテントを出るなど、眠れぬ夜を過ごす羽目になった

 

【8日】伊奈川ダム6:50~10:30越百山小屋11:00~越百の山頂上~仙崖嶺手前コル~14:30越百山付近

【9日】テン場5:50~9:00伊奈川ダム

登りから冬山のよう

登りから冬山のよう

雪に埋もれる越百山小屋。新雪は20~30センチ

雪に埋もれる越百小屋。新雪は20~30センチ

寒いなあと思ったら-18度。春山を楽しもうと思ったのに

寒いなあと思ったら-18度

 

初夏を思わせるような陽気と晴天の日々から一転

寒の戻りで氷点下36度の寒気が南下中

天気に文句を言ってもしょうがないが

たまにしかない連休に春山の楽ちん山行をしようと思ったのにと

ひとりぶつぶつ言いながら

新雪が5センチほど積もった伊奈川ダムの駐車場を後にする

あすは南から高気圧に覆われて晴れるだろうという希望のみ

 

夏道をたどり1700mぐらいの地点で尾根に出ると

表面が凍った雪に新雪が載った上を歩くようになる

足を真っ直ぐに置かないとツルッとくるから要注意

今は風が穏やかだが、樹木にはエビのしっぽが張り付き、風が強かったことが分かる

越百小屋までは夏道が雪で隠されて分かりにくい

地形図を片手に2436mピークに出てから

東にコンパスを向けて広い樹林帯の斜面を下りていくと

二重稜線の向こうに小屋の屋根が見えた

小屋には冬季小屋が併設されており

防寒のため中でしばらく休むことにする

そこから上は風雪が強いらしく、ピークは見えない

行けるところまで行ってテントを張ろうと新雪をラッセルしながら進む

 

樹林帯が終わると北西からの猛烈な風

目出帽とサングラスのわずかな隙間が痛い

吹き飛ばされないように耐風姿勢を取りながらよろよろ歩いて行く

頂上の標識には3年前(http://chikusaalpineclub.com/blog/date/2015/11)と違って

エビのしっぽはあまり付いていなかった

カメラのバッテリーが上がって写真は撮れず

どうも経年劣化しているようだ

視界は20mぐらいで先がよく見えないため

コンパスを頼りに広い尾根を北東方面に下りていく

仙涯嶺に続くコル付近まで行くが、尾根筋は強風でテントが張れそうにない

風下側の斜面に下りて探したいと思っても、真っ白な世界なので雪庇が怖くて下りられない

地図を見るとこの先は切り立っていそうで、いいテント場はないかもということで

越百山付近まで引き返し、あすの快晴に掛けることにした

越百頂上からすぐ北に高さ数mの岩があり、東側は風が弱く雪の斜面になっているため

ここにテントを設営

北側と西側に1~1・5mのブロックを積んで強風対策もばっちり、のはずだった

 

夕方まで快適テントでウイスキーをちびちび

暗くなってくるとやたらとテントが揺れるようになった

さらに風が強まり、バシン、バシンと突風がテントにたたきつけ浮かぶ感じがする

外に出てテントの綱を補強。南風に風向きが変わったことを知る

今から南側にブロックを積み増そうかとも思ったが

そちら側は傾斜が緩くブロックを切り出すのは大変だ

まあ一晩ぐらい大丈夫だろうと高をくくるが、眠れない夜を過ごすことになった

 

朝がl来ても風が弱まる気配はない

吹雪で視界は昨日以下

こんな中、稜線を歩く選択肢はないね

風に飛ばされないようにテントをしまい

小屋まで下りると、雪は降っているものの、さっきまでの強風が嘘のような無音の世界

駐車場まで下りると、積雪が昨日より数センチ増えていて

すり切れ寸前の古いスタッドレスタイヤで急な林道を怖々下りて下界に戻った

 

 

 

 

 

 

2018.04.02

早戸です。

今シーズンの締めとして八ツ峰へ行ってきました。

少し長くなりますが報告します。

0:00 伊折ゲートに夜な夜な集まり馬場島へ向けて歩きはじめた。

月明かりが明るくヘッデン無しでも歩けるほど。

そしていきなりその時はきた。

凍りついた路面でスリップし高速で顔面激突。

ボタボタと鼻から落ちる鮮血。今回ペーパーは持ってきてないのでその辺に落ちてた葉っぱで止血。

あ~ちくしょう。ヘッデンはつけよう、とまた歩きはじめたのだが、

白萩川の取水施設にて。さてアイゼンを装着しますか、とザックを下ろしたときメンバーのひとりがワカンを忘れたことが発覚。

今回はさすがに無いと厳しいのでここでまさかの一人離脱。

色々と幸先悪いが気を取り直して出発。

ここからは特に面白いことはないが普段お目にかかることのできない光景が次々と飛び込んでくる。

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7:00 小窓に到着。ここを下ると色々とリスクが増す。この時期に剱岳の東面に下りれば何かあってもどうしようもない。

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1800m上げてからの700m下降。そして八ツ峰までまた1000m標高を上げなければならない。気合いをいれていく。

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事前の計画では滝ノ谷を登る予定だったが壁には落ちきっていないブロックがそこかしこにあり、そこへガンガン日差しが当たっている。氷はあったがここを登るのはリスクが高すぎる。

とにもかくにも八ツ峰に上がるしかないので時間もまだ8時だしⅣ稜へ取り付くことにする。

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下部は灼熱地獄。

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少し進むと素晴らしい雪稜登攀。

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なかなか手強い。 土嚢懸垂なんかも交えて越えていく。

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日が陰り始めたころ八ツ峰Ⅰ峰に到着。

そこから懸垂してⅠ・Ⅱ峰のコルへ降り立つ。

18:00 長い1日が終わった。

半雪洞にツエルトを張り19:00にようやく落ち着くことができた。

飯を食いまくって回復に努めたいところなのだが極度の疲労と眠気であまり喉を通らないのでスープ状にして無理やり流し込んだ。 ウトウトしながら水をつくり20:30就寝。

翌日3:00起床、4:40出発。

思ったよりは体も動く。

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雪も締まってるので順調に進む。

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結局八ツ峰自体はⅠ峰からの懸垂以外ではロープを使わなかった。 使った方が良かったかもしれない場面もあったが遅くなって雪が腐ってくるのは避けたいのでスピードを優先した。

7:30頃池ノ谷乗越。ここまでくれば安心。

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8:30剱岳本峰。もうバテバテ。

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13:00馬場島。 私はあまりにもスピードが上がらないので置いていってもらった。 パートナーは11:00頃先に降りて松尾平でバードウォッチングしてたらしい。

雪山シーズンの締めとしては良い山行になったと思います。かなり自分の限界をプッシュできる内容でした。毎度面白い計画に誘ってくれるパートナーに感謝です。

今回はかなりのアップダウンをしたせいか高度障害らしき症状がかなり出ました。未だに頭が痛いです。高度障害ではなく鼻が折れてるからかな、とも思いますが。

また次の目標を探したいと思います。

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