5月23日 二子山南壁 中央稜 波多野 岩佐 (記) 波多野
今シーズン初めての無雪期アルパインルートに行ってきました。
初めてのエリアなので、取り付きを間違えないように慎重に中央稜のルートを探す。、宝探しのような感覚である。
1ピッチ目は予想通り体が堅く思い切れない。なにせ半年間登り込んでいなかったからなぁ~
ここの岩場は岩がしっかりしているし、ハンガーボルトが埋め込んであるので、抜群の安心感がある。
あとは感を取り戻して思い切るだけである。
核心部の3ピッチ目もハンガーボルトが埋め込んであるが、いまだに思い切れずボルトを踏み台にして登ってしまう。
セカンドをビレーしていると下半身のボルテージが上がってきた。しかも後の方である。限界の70~90%を示してきたぁ!
天気もいいし、後続も来ないし、時間もたっぷりあるので急がせる必要は無いのだが、僕が限界に来てしまったのでパートナーに「ピッチ上げて登って!」と声を掛ける。
上がってきたパートナーは何事かと言った顔ある。我は、大急ぎで大キジを撃ちにブッシュの中へ消えていったのでした。「急がずに休憩していきなさい」と言うようなテラス(横断バンド)なので、しばらく奥秩父の山を見ながら景色を楽しんだ。
4ピッチ目はルート図では4級-30mとなっているが、とてもそんなグレードと長さがある様には思えなかった。支点は一本しか取れないが、ビビルこと無く登れるピッチである。
4ピッチ目に限らず全てのピッチにおいて、グレードは甘めであるし長さも5mは短いであろう。
5ピッチ目からはパートナーとつるべで登り、体がほぐれた頃に頂上へ到着しました。
その後はとても悪い一般道(剱のカニの縦ばいよりずっと悪い)を下り、弓上エリアというフリークライミングの岩場に向かいました。
悪魔のエチュード5.10aのルートに狙いを定めて登りだしたのですが、めちゃくちゃ難しく(ただの練習不足かぁ~でも10aだぞぉ)二人で3時間に及ぶ波状攻撃の末ようやく陥落したのでした。
中央稜のグレーディングが甘かったので、フリーの方も期待していたのですが、逆にとても辛目のグレーディングがされているように感じました。