2023.07.16
お疲れ様です。吉川gです。
会員外の皆様と夏の大同心雲稜に行きました。
と思って記録を書こうとしたのですが、写真のアップがなぜか拒否され、サイズを下げてもダメだし。
もうよくわからないので、僕が別で書いた記録のリンクを貼っておきます。
https://ivog.hateblo.jp/entry/2023/07/16/141257
すみません。
2022.09.11
吉川Kです。
一人で赤岳天狗尾根を歩いてきました。
5:30美し森-7:10出合小屋-7:40天狗尾根取り付き-9:00蟹のはさみ-9:40大天狗-10:10主稜線-10:50赤岳-11:20真教寺尾根下山口-14:30美し森
久しぶりの山に、ソロで行けるバリエーションを計画。当初は北穂東稜の予定でしたが天気が芳しくなく、日帰りで赤岳天狗尾根へ。
美し森からしばし林道歩き。そのあと堰堤をいくつか超えて出合小屋へ。
バリエーションルートではあるものの、マーキングが親切すぎるほどにしてあり、なんちゃってバリエーション。取り付きも迷うことなく。
樹林帯の急登が続き、汗が噴き出る。
8月半ばにコロナにかかり、多少体力が落ちているかと心配していたものの、案外歩けた。
長々と歩いてようやく岩が出た。
ハサミの真ん中ルンゼ状を登る。
今回は一人だったので、懸垂用に30mロープのみ持参。基本的にどの岩峰も巻けるとの情報を得ていたので、無理と思えば巻けばいいし、登れるならいってしまおうという意気込みだった。
最初の岩登りで緊張したが、難なく通過
振り返ると富士山へ続く雲海が見られた。
どこがそれかはいまいち分からなかったが、第一岩峰、第二岩峰も稜上を通過。トラバースルートも見えていたが、自分でも登れるルートだった。
岩稜歩き(登り)が続くようになってからそこまで時間もたたず、天狗尾根のメイン、大天狗とその後ろに小天狗が見えたきた。
大天狗の手前からリッジ状になっていたので、念のためそこでクライミングシューズに履きかえる。
しばらく登るとハーケンの打たれた支点。ロープを出すクライミングだとここからみたい。
そこから上を見上げる。
来る前いろいろ記録を見て、フリーソロで行けるだろうと踏んで来た。
うん、行けそう。
緊張感があったのはほんの一手くらいだった。高度感もそこそこ。
ここを巻いていたら充実感も半減していただろう。
大天狗の頂上にも残置ハーケンとスリング。
懸垂下降する記録もあったが、クライムダウンで下降。
大天狗からは、見習いたいほどにギンギンにそそり立つ小天狗がよく見える。
小天狗の近くまで寄ったが、うーん、よく立ってる。
ホールド、スタンスは豊富そうだったが、ここのフリーソロは自重した。
裏側からだと頂上まですぐで登れそうな感じ。
左から巻いた。
小天狗を巻くとすぐに権現岳から赤岳へ続く稜線に出た。
なんやかんやたくさん歩くわりに、お楽しみゾーンはあっさりだった。
小天狗をリベンジするためにまた来るかと言われたら微妙なところだ。
冬なら楽しいのかな??
赤岳までさっさと歩き、大休止。
赤岳の印象を覆すほどにこの日は無風だった。
(冬のイメージが強すぎるのかな?)
下りは真教寺尾根で。
初めは鎖場の急な下り。
途中からは緩やかでトレランには気持ちよさそうなルートだった。
真教寺尾根からは登ってきた天狗尾根がよく見える。
高度2000mを切ったあたりから急に人の声が多くしてきた。
気付くと登山道のすぐ横に「清里テラス」なる映えスポットが見えた。
一瞬立ち寄ったが、カップルや家族連ればかりの爽やかな観光地に汗だく登山者は映えないのでそそくさとその場をあとに。
思ったより早く下山できた。
せっかく清里に来たので、清泉寮のソフトクリームを食べて帰路に。
程よい緊張感あり、程よい歩きごたえもあり充実感したワンデイプチアルパインでした。
2021.09.08
吉川Kです。
急に2日間の登山許可(笑)がおりたので、1皮さんと穂高に行きました。
久しぶりの穂高&アルパインで、山行が決まった時からワクワクしていました。
1日目
5:40上高地—10:00奥又白池—12:004峰取りつき—14:45ハイマツテラス
2日目
6:00登攀開始—11:00ロープ解除—11:453・4峰のコル—13:30前穂高岳—16:40上高地
沢渡から始発のバスに乗り、上高地へ。
こんなご時世だが、満車。しかし、駐車場の空き状況や、上高地の雰囲気からするといつもよりは人は少ないかなといった感じだった。
奥又白方面の人気は全くない。
上高地から奥又白池まで歩くが、暑い。
滝汗だった。
奥又白は、私は2年ぶり。
前回は、苦すぎる思い出のある東壁(北壁~Aフェース)をやったとき。(2年前の記録参照)
今回は、岩も堅いし、人もよく入っているから東壁ほど悪くないよという1皮さんの言葉を信じ、今日も別天地の雰囲気を醸し出す奥又白池のほとりで4峰を仰ぎ見た。
奥又白池の水場で水を汲み、取りつきへ向かう。
2年前はここから奥又尾根を登り、ケルンが積んであるところから、奥又白谷へ降りてC沢方面にトラバースしたが、今回は、池から少し降りて5・6のコル方面へトラバースしてから、谷を詰めあがった。
どちらにせよガラガラの谷の通過は避けられないが、雪渓が豊富にあるシーズン前半は今回のルートのほうがサクサク登れるかもしれない。
今回は、雪渓こそあったが、うまく避けて通ることができたので、持参したアイゼンの出番はなかった。
C沢のチョックストーンを右に折れ、踏み後を辿ると取りつき。
取りつきから3ピッチでハイマツテラスに着く。
今回は、ハイマツテラスでビバークする予定で行った。
ハイマツテラスまでは問題なし。
1皮さん→K→1皮さんの順でリードした。
さて、宿泊地ハイマツテラス。
行く前に、千種の4峰北条新村の記録をみたところ、多くの諸先輩方がここでビバークしているようだ。
酒井さんの記録では、4人?でビバークしているので、そこそこの広さがあるのだろうと予想して行ったのだが、そんなことはなかった。
平らな場所もそこまで広くなく、人2人がやっと横になれるかくらいの場所にロープでツエルトをはった。
人生初のテラスビバーク。
セルフビレイしながら寝る。
2人で横並びで寝ることができず、1皮さんと段違いで横になった。
足を延ばすと、膝から下はツエルトの外だったが、シュラフカバーのおかげでそこまで寒くなかった。
前日は移動もあり、あまり寝ていなかったこともあったおかげか、浅いながらも眠りにつけた。
2日目は快晴。
朝イチから核心で始まる。
4P目
A1のハングのピッチ。
1皮さんがアブミを駆使して登っていく。
さて、自分の番。
フリーでは5.10台とどこかに書いてあったが、クライミングヘボな私は初めからそんなつもりはなく、アブミをかける。
しかし、アブミで大苦戦。
何を隠そう、人口登攀の経験がほぼない。
手でグイっと体を引き付けて登ろうとするのですぐに疲れ、息が上がり、何度も宙ぶらりんになった。
手で登っちゃダメだよ。膝を前に出して立ちこむ。一段上がったらフィフィで休む。
なんて上から1皮さんに言われながら、3000m級の本チャンでアブミ講習会を受ける始末。。
練習しておくべきでした。
ここでかなり時間を使ってしまった。
5P目は右にトラバースの後、凹角を左上
ここのピッチはリードしてみようかと思っていたが、ハングで自信を無くし、リードをお願いした。
高度感抜群のピッチ。
6P目は私がリード。少し上がると大きなテラスがあり、ここで終わりかと思うが、短すぎるのでもう少しロープをのばした。
テラスから右にトラバースぎみに登ったが、テラスの上を直上が正解だったよう。
安定した場所まで登り、ロープをしまう。
ここから北尾根上までは歩き。
すぐかと思ったけど、けっこうかかった。
北尾根のルート上に出ると、涸沢方面、槍から奥穂までの稜線が美しかった。
北尾根もいつかやりたいと思っていたのだが、今回継続できて大満足
3峰でも念のためロープを出した。
おかしなルート取りをしてしまい、まだまだルーファイやらアルパイン的判断力と経験が足りないなと実感。
前穂頂上に13:30 沢渡行の最終が16:45なのであまりのんびりしていられない。
最近は、たまぁにフリーと「お付き合いゴルフ」しかしていないので体力の低下を感じた。足が棒になりながら下山。
岳沢登山口からバスターミナルまで地味に長く、結局BTには16:40で滑り込んだ。
刺激的で大充実の2日間でした。
北アの池で薄氷が張ったり、八ヶ岳で雹が降ったりしたそうですね。
早くもスキーシーズンが待ち遠しい吉川Kでした。
2019.11.08
メンバー 加藤欣、伊藤、上手
9:40~15:40 登攀終了
15:40~16:50 下降終了
取り付きに着いたら、3人、2人、2人パーティーがいて 3人パーティーが登り始めたばかりでした。
日が暮れるまでに、下山できるか心配になる。3Pが終わるまで各ピッチで待機しながらの登攀でした。
リードは全て加藤欣
1P 草付きから前傾の岩を越えるのにみんな苦戦、次の一手がない。
2P 右上しトラバースぎみに右に移動、ここが少し悪い、そこから左上。
3P 人口ピッチ。下から見ると短く感じますが、垂直の壁で終わりかと思いきや
傾斜が少し緩む2段目があり意外と長い。出だしからアブミを使用。
4P 被りぎみの凹角からスラブ。
5P 簡単な凹角。
6P 左にトラバースして直上、クライミング自体は簡単ですが岩に石が乗っていて
落とさないよう注意が必要です。
ここから上は、草付き混じりのフェースなどで特に問題はありません。
下降路がまた悪く、崖の上をトラバースして行き、その後も転げ落ちそうな斜面を
ひたすら慎重に下って行く感じです。
今回、人口ルートがあるということで、加藤欣さん、伊藤さんはしっかり練習されていて、
特に伊藤さんは初めてのアブミだったんですが、何の問題もなく登ってました。
やはり、目標のアルパインルートが決まったら、それに向けての準備がしっかり出来ていれば、
自信を持って望める気がしました。自分といえばアブミの練習もジムで少しやったくらいで、
岩場もほとんど行ってなくて、次回からはしっかりと準備して自信を持って行こうと思った山行でした。
2019.11.08
1皮です
南岳の東面に1人でアイトレに行ってきました
暖秋(?)の今年は雪の付き方がまだ不十分でした
雪が付いて締まる3月下旬ごろには面白い雪稜になるかもしれません
ロープ、ガチャ等は使いませんでした
中ノ湯(1315m)2:30―7:00横尾谷・左右俣分岐(2050m)―9:40東南稜2650mコル―11:50南岳頂上―13:15天狗池13:30―中ノ湯17:50
中ノ湯から安房峠方面に若干上がった所に駐車し、ママチャリで出発
ブレーキの調子がいまいちで帰路が心配だが、それはそのとき考えるということで
冬型の気圧配置に向かう天気予報、でも空には満点の星が輝いている
某所に駐輪し、そのままシャカシャカ歩く
梓川に注ぎ込む支流の水の音はいつになく大きく感じる
本谷橋を越え河原に下りると、横尾谷はやはり水量が多かった
9、10月の大雨が影響しているのだろう
表面が凍っている石もあり、滑らないように気をつけて行くが
すぐに両足ともドボンとやってしまった
アプローチシューズの中も靴下もびしょ濡れ
タオルは持っていなかったので、ティッシュでできるだけ絞り
ちょっと早いが冬靴にチェンジ
これが後々、怖い目に遭うことに、、、
本谷が右にカーブすると
右俣と左俣の間に落ちる東南稜の末端が見えた
尾根の上部にはボロそうな岩壁が見える
あんなの登れるのだろうかと心配になる
右俣に入っても水量は多い
氷で滑ったりしてまたドボンはしたくない
へつりなどで時間ばかりが過ぎていく
小さな滝を2つ越すと広々とした草原状カールに出た
正面には南岳、右は横尾尾根、左は東南稜に囲まれて気持ちがいい
左上に見える東南稜のコルまでは砕石やザレ、草付きの斜面を歩く
上部に行くほどだんだん急になったが、雪が出てきたので安定して登れた
コルからは、雪をまとった北穂の北面がどーんと見える
北穂池はもう遙か下だ
東南稜上部には岩場が続き、越して行けるのかとちょっと不安がよぎる
トサカのような岩尾根とハイマツの藪こぎを繰り返して高度を上げていく
右俣側に張り出したハングの下をくぐって行く所は、下が切れ落ちており
古いさびたハーケンが1本残されていた
昔、登った人がいるんだね
すると、高さ40mぐらいの岩壁にぶつかった
岩を観察し、ルート取りを検討する
壁沿いの細いバンドを左にたどると洞穴があるが
その先はもろそうな岩を越していかなければならないように見える
そちらは適当ではないだろう
正面のチムニー状の岩は傾斜がやや緩そうだ
よく見ると取付のちょっと上にさびたハーケンが1本残されていた
ここを登ることにした
1歩目が切れ落ちているため
せーの、と息を止めて取り付き、
ステミングでずりずり上がっていく
途中からは急傾斜の草付きになった
冬靴は足首が自由に動かないため
斜面との接地面積が小さくなり足が滑りそう( ̄▽ ̄;)
アプローチシューズなら簡単に登れるのに
クソッと悪態をつきながら上部の緩斜面へ
ここを登るならロープを出した方がいいでしょう
その上の右俣側斜面は雪で覆われるようになりアイゼンを装着
雪が出てくると歩きやすいなあと思いながら
稜線をたどって頂上に着いた
主稜線上は北西風が強く、ガスがどんどん上がってくる
気温はマイナス2度
この3連休に歩いた人たちの足跡がたくさん残されていたが
もう最終日の昼前ということで、当然ながら人はいない
下降は横尾尾根を下り、最低コルから天狗池経由槍沢へ
天狗池のちょっと上では、冬毛に変わりかけのライチョウを2羽見かけた
夏よりもさらに動きが鈍い
エネルギーをできるだけ消費しないようにしているのだろう
人気のなく寂しい槍沢小屋、横尾山荘を通って
デポしたママチャリを回収
心配だったママチャリのブレーキは
釜トンの下りでギーギー泣き叫んでいた
真っ暗になったころに中ノ湯にたどりついた
終わり
2019.09.23
吉川Kです。
旧会員の酒井さんと前穂高東壁(北壁〜Bフェース)へ行きました。
登攀に苦戦を強いられ、下山時刻が大変遅くなりました。会の皆様にはご心配をおかけしました。
簡単に報告します。
【15日】
10:20 上高地
15:00 奥又白池
【16日】
4:20 奥又白池
5:50 C沢取付
7:30頃 北壁
14:20頃 Aフェース
17:40 前穂高岳山頂
18:00 下山開始
23:20 上高地BT
【17日】
02:40 沢渡駐車場
15日
10時過ぎに上高地で落ち合い、奥又白へ歩く。
三連休の中日とあってか沢渡も上高地も人が多い。
奥又白も、いつもは3張ほどだというが、この日は10張ほどテントがあった。
ベースキャンプにしている人がほとんどの様子。
初めて来たけど、静かでいいところだと思った。
テントから見る北尾根もいい。
夜はさっさと飯も済ませて18:30には寝た。
16日
テントを出る頃は小雨。
強くはなかったのでレインは着ずにヘッデンの明かりを頼りに奥又尾根を登る。
ケルンが見えたところで奥又白沢の方へトラバース。
7月なら雪渓がびっしりついていてそこを歩けるのだろうが、9月は雪渓もなくガラガラの斜面。
一歩歩くごとに足元の岩やら石やらが崩れ落ちる歩きにくいところをC沢基部目指してトラバる。
トラバース中に夜が明け、雨も止んだ。
途中雪渓が数メートル出たのでアイゼンをつけた。
活躍はものの90秒ほどで、その後アイゼンは不要。
雪渓が終わるとC沢基部。
悪いB沢を避けてここを詰めるがC沢も悪い。
どの岩もグラグラ。掴む岩乗る岩全てを疑ってかかる。
まだロープセクションではないが緊張感があり疲れる。
だいぶ立ってきたところでC沢からインゼルを超えてB沢に入るが
立ってきたところ、もう少しでインゼルの乗越というところで右足の岩が崩れ落下。
急なザレの上を勢いのまま10mほど滑る。このまま止まらないとこの先さらに10mほどの崖。
心の中で「これはヤバイかも」と思ったところでなんとか体が止まった。
肝が冷えきった。
幸いにも手首や手のひらの切り傷で済んだ。
乗越まで上がり、安全なところで処置。
出血は多かったがやがて止まり、登攀に支障はない程度だった。
悪いB沢を詰めるとやっと北壁及びDフェースの基部。
登攀内容は調べれば多く記録があるので割愛するが、
正直どこを登っても残置ハーケンがあり、「こんな難しい?ここ違う?」と、自信を持って正しいルートを登っていると思えなかった。
遅くなった要因の1つである。
ルート取りがイマイチ自信が持てず難しすぎるから違うだろとクライムダウンしたり、いや、やっぱこっちも悪いからさっきのが正しいかと登り返したりしていた。
そして何より岩がもろい。もろすぎる。
アプローチの沢は落石の集まる場所なので浮石が多いのだが、その多さが壁に取りついてみて納得できる。
リードではお互いテイスティングしながら登るがどれも剥がれ落ちそうだし、実際剥がれるしで特に北壁では1ピッチに1時間近くかかっていた。
この脆さが要因としては大きい。
北壁5ピッチ目は酒井さんも苦労していた。
途中「ゴトッ!」という嫌な音のあとに「ラークッ!」と酒井さんの声。
次の瞬間上から大型トラックのタイヤ並みの大きさの岩が降ってくる。
瞬時に壁に体を寄せて交わしたが、ビレーしている僕の体ひとつ分くらい横をすり抜けていった。
全く生きた心地がしなかった。
岩同士が擦れる独特の焦げた匂いを残して、下部の沢では誘発して起きた岩雪崩の音が不穏に響き渡っていた。
そんな感じで、他にもソフトボールくらいの落石が人為的にも自然発生的にも起こり、常に落石に気を配りながらのビレーだった。
もう一つ。この脆さに加えて、我々が全装であったことも登攀に時間がかかった要因と思われる。
アタック装備なら繰り出せる動きも、制限された。
脆いが故にリードでは、大胆なムーブや過度な岩への信頼はためらわれたところがある。
Aフェースは北壁に比べるとかたくかったが、
ちょっぴり辛いところもあり抜けるのに難儀した。
Aフェースの1p目(上の写真)では酒井さんのセットしたキャメロット#3がトリガーマックス引きセットで、セカンドの僕は回収困難。
ナッツキーを駆使して5分ほど格闘したがビクともせず。
結局残置しました。
もし東壁登られる方いましたら回収してきてください。
そんなこんなしていたので、前穂高山頂に抜けきったのは17時40分
当たり前だが誰もいない山頂で
この後下山してもバスもタクシーもないこと、確実に深夜の下山になることを確信し、各方面に連絡を入れたのち、
急いでも仕方がないので安全に降りようと話して下山にかかった。
素晴らしい夕焼けと雲海が皮肉にも登攀終了を祝ってくれた。
とりあえず「日没前にここまで来れてよかった」と心から思った。
あの落石地獄でビバークなど考えただけで生きた心地がしない。
長い重太郎新道を降り
とっくに消灯した岳沢小屋で休み
上高地に23時20分
ダメ元でタクシー各社に1:00に釜トンまで来れるか電話したが、回答は虚しく。。。
長い長い長い歩き。
釜トンから沢渡までは荷物をデポして空身で。
2:30過ぎに沢渡駐車場到着。
実に22時間行動は初だった。
岳沢で職場に連絡を入れていたので
道中休んで
9時に帰名。
皮膚科で傷を見てもらい、午後から出勤し、、、。
酒井さんはアルパインの翌日は午前休を取るようにしてるとのことで。。。
自分としては1番怖い思いをした山でした。
その分経験は詰めたのかもしれませんが、
装備の点
ルートの点
自分の登攀能力の点
反省点がたくさんあります。
いろんな点でもう少しスキルアップして楽しいアルパインをしたいものです。
身の丈にあった登山をして、経験に裏付けられたスキルがないといけないなと、自分の甘さを痛感した山行でありました。
とりあえず、少なくとも東壁へはしばらく行きたくないです、、、。
重ねてになりますが、今回ご心配もご迷惑をおかけした会の皆様はじめ各方面の方々にお詫び申し上げます。
2019.09.15
9月7日 新穂高温泉〜槍ヶ岳山荘
槍ヶ岳山荘でのんびりしていたら、北鎌から来た元会員のTさんと会い
明日、小槍から大槍に行くという。酒井さんは都合でこの日は槍平で
一泊し、翌朝こちらに向かうというので、翌朝6時集合で私たち3人と
Tさんパティー2名で行くことに
9月8日 小槍〜大槍 (6:00〜9:30)
大槍の登山道を途中まで行き、ガレたルンゼを下ってゆく 懸垂支点もある程
取り付きまでが悪い。 (核心です)
欣哉さんは先月登っていて、酒井さんは久しぶりと言うことで全リードを
させて頂ました
小槍 (2P) ガレたコルから一段上がった所までと、トラバースして
頂上までの2ピッチ。50メートルロープの懸垂一回で取り付きまで
曽孫 (1P)大きな岩も動くので注意です、終了点手前の乗っ越す所はザレていて
右から行った方がいい
孫槍 (2P)岩も硬く登りやすい、頂上終了点が狭く3人だとキツい
大槍の取り付きまで短い懸垂。
大槍 (2P) 1P目は一般登山道と並行して登る。2P目山頂下 左は岩が動くので
右の鉄梯子よりに登った方がいい。
台風の接近で中止も考えましたが、二日とも快晴で楽しいクライミングができました。
文責 上手
2019.08.19
1皮です
笠ヶ岳穴毛谷七ノ沢に一人で行ってきました
沢登りというより
アルパイングレード3~4級ぐらいが続くフリークライミングルート
岩は固いので
晴れの日を狙って
デイパックひとつにクライミングシューズと昼飯を入れて
颯爽と登るのが楽しいかも
ロープもガチャもまわしもザックから出しませんでした
中尾高原口(970m)3:15―5:00穴毛谷最終堰堤―6:40 五ノ沢出合(1840m)6:50―8:00 七ノ沢8:10―11:00 2737mピーク11:10―11:50頂上12:00―16:15中尾高原口
槍見の無料駐車場はいっぱいで中尾高原口(新穂高の湯のところ)に駐車
30分ぐらい余計に歩かされるがしょうがない
満月に近い月夜で、道路や左俣林道はラテなしで歩ける
林道から穴毛谷方面の橋を渡った途端、藪こぎになる
最近、穴毛谷への人の入りが少ないせいか
林道上のブッシュの繁茂はひどくなる一方
年1~2回は入渓していて
つい2週間前にも入ったばかりのに
1つめの堰堤までに迷子になってしまった
2つ目の堰堤までの間は野に帰りつつある
2日前に数十ミリの雨が降ったはずだが
水はかつてないほど少ない
2年前に巨大雪渓で難儀した五ノ沢出合までサクサク進む
(http://chikusaalpineclub.com/blog/%E7%AC%A0%E3%83%B6%E5%B2%B3%E7%A9%B4%E6%AF%9B%E8%B0%B7%E4%BA%94%E3%83%8E%E6%B2%A2%E3%80%8020170915)
4月に大雪が降ったため心配していたが、雪渓が切れていて良かった
五ノ沢を後ろに、穴毛大滝を左手に見ながらガラ場をしばらく登り
左の尾根の上に生えるハイマツのちょっとした切れ目に向かって草付きを左上
最後は垂直木登りになるが、うまく尾根上に上がれた
尾根からは、近々行きたいと思っている六ノ沢が見える
しかし大きな雪渓がいまだに残っており
下部は2m以上の厚さがありそう
これでは簡単には溶けてなくならないだろう
六ノ沢を登れる年があるのだろうか
七ノ沢の河床にはクライムダウンできた
上を見ると5~10mぐらいの滝が続いているのが見えるが
側壁をすいすい登って行ける
岩は固いものの
指先までしっかりかかるガバは少なく
横向きホールドやピンチホールドを使ったステミングや
マントルが多いので
手がすっぽ抜けないように気をつけていく
水流の途絶えたゴルジュを越すとツメになり
少々の藪こぎで小尾根を乗り越す
ハイマツで隠されたわずかな踏み跡があった
小尾根からは抜戸岳~笠ケ岳間の稜線が見えた
六ノ沢の上流部にいったん下りて
抜戸岩北方の2737mピークにたどり着いた
下界より一足早く赤とんぼが飛び回っている笠の頂上を経由し
クリヤ谷から下山した
脚はいつもの通りガクガクになったが
2週間前と違って薄曇りだったので暑さは我慢できるぐらいだった
2018.09.18
早戸です。
中央アルプスの三沢岳から木曽側に伸びる尾根の先にあるピーク独標(荻原沢山)。
その西側には中央稜、幕岩などの岩壁群がある。
8月末にどっか登れそうなところあったら登ろうぜ、と荻原沢を遡行。幕岩にも取りついたが敗退した。
今回2度目の訪問。今回は壁のみで荻原沢を同ルート下降しました。
大滝の登攀は計6ピッチ。下降は50mで3回。
恐らく登られてはいないであろう代物の登下降はドキドキしました。
2018.08.31
吉川Kです。
お盆は剱に定着しました。
人生初の剱、人生初の5泊で、山行前からワクワクする気持ちと同時にいろいろ不安も抱えながらの出発となりました。
10日(1日目)
前夜、友人のO氏と立山駅へ。この日に宿泊の研修を終えた私は、相棒に運転を任せ、助手席で休ませてもらう。
7:00ごろに立山駅を発ち室堂へ。剱マスターのO氏が、ケーブルカーの中で、小窓、三の窓の雪渓が氷河認定された経緯や、立山界隈の砂防工事の話、地理的な話などをしてくれた。今回の初剱は毎年剱を攀じている彼と同じということでかなり心強いものがあった。
高度順化がてら室堂で旧会員のS井さんを待ち、8:40ごろ合流し、歩き出す。
室堂は、GWの時期に観光で雪の大谷をみに来たくらいだったので、ほぼ初めて。雷鳥沢キャンプ場まで歩いたところですでに、慣れない重荷が負担となってきて先が思いやられた。
O氏は大量のアルコールとカセットコンロというグッズの入った僕の1.5倍くらいの重さのありそうなザックを背負いながらもほぼ変わらないペースでついてくる。さすが元山岳部は馬力が違う、、、。
剱御前小屋手前で話し合い、今後の日程を鑑みると、前半のベースは熊の岩ではなく剱沢の法が合理的ではないだろうかということになり、この日は剱沢までとした。
入山を祝し、S井さんが用意してくれた肉を囲み乾杯。憧れだった剱岳を前に酒が進んだ。夜は雨で時折テントを強くたたいた。
11日(2日目)
朝からすっきりしない天気だったが、予定通り、八ッ峰上半を目指し、剱沢を下降。
長次郎谷へ取りついたところで雨脚が強くなりレインを着る。熊の岩でも回復傾向がみられなかったので、八ッ峰をあきらめ、そのまま長次郎谷右俣をつめ、稜線へ抜けることに。
(記録に残る上での)初登ルートで自分も初めての剱の山頂に立てるのなら感慨深く、八ッ峰に行けなくてもいいかと思っていたが、あとから調べ、さらに「剱岳点の記」をみたら、どうやら陸軍測量部とともに登った宇治長次郎らは右俣ではなく、左俣だったようだ。
なお、今年の左俣は状態が悪く、通行は困難とのこと。
右俣も雪渓が途切れた個所はあるものの、シュルンドの中を抜けていけば問題はなかった。
シュルンドの中は冒険感があった。
稜線へ抜けると予報通り雨が上がり、眼下に雲海が広がった。
ここでS井さんお得意のドローン登場!!なんとまた新しいマシーンを購入したとのことで今回も迫力満点の動画を撮ってくれた。
BVLP1172[1]
晴れた稜線を歩き、初剱登頂!!別山尾根経由で剱沢へ向かい、ビールで燃料チャージ。
12日(3日目)
この日は午後から荒れるとの予報だったので大盛況の剱沢は2時頃からにぎわっており、2時半ころテントを出るとすでに別山尾根には無数のヘッデンの明かりが揺れていた。
我々も別山尾根の行列に交じり、平蔵のコルまでせっせと歩く。おそらくそこまでに70人くらい抜かした。
この日は本峰南壁A2稜登攀。
別山尾根からまるみえのルートなのでクライミングをしていればそこまでに抜かしてきた70人余の皆さんの注目の的のはずだったが、あいにくガスっており、高度感もなかった。
3ピッチすべて私リード。剱の初登攀で若干の緊張はあったが、難しくないクライミングなのでわりと余裕をもって楽しめた。
最後はコンテで山頂へ。
頂上には小3の女の子が我々のカムやらガチャ類を興味深そうに見ていたので、O氏が使い方を教えていた。
夏休みの思い出作文に書くんだよと言っておいた。
下山は、カニ横付近で大渋滞。辟易としたがまあ仕方がない。前日にスタートしたTJARの選手もきちんと渋滞に並んで順番を待っていた。
S井さんはこの日に下山。
自分とO氏も、その後の日程の天気が芳しくないので翌日下山しようかと話しをしていたが、
剱で一皮むけるために来たのだ。行動不能の天気でないならレイン行動もいとわない覚悟をそろそろもたないと自分も強くなれないと自分に言い聞かせ予定通り行動することにして雨の中眠りについた。
13日(4日目)
起きた瞬間から雨で、すでにきのうの決断を後悔し始める弱い自分が心の中に。リトル吉川は完全に歩きたくないと言っている。
というのもこの日は、剱沢から真砂沢まで降り、池の平山を越え、三の窓まで至るルートを、全装備で歩くというもの。
山岳部出身のO氏はもちろん、このブログをお読みになる屈強なヤマヤの皆さんにはどってことないことでしょうが、とにかく歩荷の弱い吉川は、それに加え雨天という状況に不快感しか感じておりませんでした。。。
それでもO氏の力強い鼓舞によりテントを出て、覚悟をきめザックを背負う。
近藤岩までは下り、水平移動なのでザックの重みも耐えられたが、登りに差し掛かるとズシっと肩にくる。おまけにそのタイミングで雨が強くなる。
案の定ヘタレ吉川のメンタルはズケズケとやられ、どんどんと歩が遅々としてくる。O氏にロープ1本をたくすという情けない始末。
休憩で油断し、サングラスを谷へ落とすも、もはやそんなものはどうでもいいと思えるほど。
剱沢大滝の場所や裏剱の地形を詳しく教えてくれているO氏の話も、うつろに聞いていた。
自分の山に対する弱さを思い知った。
結局、時間的にも、天気的にも、私の気力的にも(これが一番大きい)池の平小屋までとした。
ほとんど沈殿日となった午後のテントは、濡れた衣服を乾かしながら、O氏の所属していた大学山岳部の合宿動画を見た。
学生はみな、自分と同じくらいの装備を背負い、何日も歩く。雨の日も歩く。
学生時代、ミーハーな登山や、たまに単発の登攀に行くことくらいしていない自分には、根本的な山歩きが弱い。。。
雨は夜まで降った。
13日(5日目)
まずは三の窓を目指す。
小窓氷河に出ると、冷たい風が吹き降りてきて、前日までと変わらない装備にも関わらず、この日は調子よく歩けた。
自分の歩く足元には何万年もの月日をかけて形成された氷河、それによって浸食された土地が数百m下にあると思うと、自然の偉大さを感じた。
小窓から三の窓まではルーファイに難儀した。
雪渓のトラバースや、いやらしいルンゼ登りなど、まさに山登りをしているといった感じ。
小窓の王手前のルンゼが体力的にも、精神的にも疲れたが、前日に比べればかなり余裕があった。
天候だけでここまで心持ちが変わるなんて。。
三の窓にはすでにテント1はり。
離れた場所に4天をはり(2人だけど)、杏仁豆腐を雪渓の上に置いてチンネ左稜線の取りつきへ向かった。
しかしながら、前日の行程を取り戻すことに時間を使ったので取り付き時点ですでに正午前。日没前に登攀終了できるかというところだった。
1ピッチ目O氏リード。案外カライなあなどとつぶやきながら凹角を登る。
続いて吉川リードで、トポでの2ピッチ目と3ピッチ目をロープ10mを残し登る。
このピッチの登攀は、まだ数は少ないが、今まででアルパインをしてきた中でアルパインしている感を一番感じた瞬間だった。
プロテクションを落ち着いてとること、ロープの流れを考えたり、残地ハーケンの強度を確かめたり、のこりの球数も考えつつ登るといったことを、高度感のある中、剱という憧れの場所で落ち着いて考えて登攀できたのは、ほんの少しばかりだがアルパインの経験値が上がってきたような気がして嬉しかった。
フォローを迎え、さあ残りのピッチもガンガン行こうと士気をあげたところで、ポツポツ降りだす。
このまま登って行って荒れれば後にもひけない状況になる。時間も遅かったし、残りのピッチはまだまだあったので、ここで懸垂下降した。
結果として、時間切れによりチンネは敗退となり、その原因が少なくとも前日の行動をこなせなかった自分の弱さにあることを思うとかなり悔しかった。
剱は甘くない。またこればいいと言い聞かせテントに戻る。
テントに戻り、冷えていい感じに固まった杏仁豆腐を食べる。
テキトーに飯をすまし、雷雨の中、二人で歌いながら最後の夜を過ごした。
15日(6日目)
いきなり池の谷ガリーの登りから始まるので、気が引き締まった。
この日は6日間の中でも一番天気がよく、能登半島や富山湾、北アルプス南部もきれいに見渡せた。
北方稜線から3度目の本峰登頂。
剱沢まで降り、さてあとは一登りかと油断していたところで、O氏の愛のムチ。
「さて、別山北尾根経由で室堂戻りますか!!」
別段難しいところもないが、三の窓から全装で来て、あとは一般道の一登りかと気を緩めていた自分には十分すぎるシゴキ。
そして雨。今山行、結局毎日雨に降られた。
またもリトル吉川の弱い部分が出てきたが、この先の自分のためだと歯を食いしばった。
雷鳥沢からはもう、石畳の階段ですら苦痛と思えてくるほどの弱さが出て、ターミナルでO氏を待たせた。
計画していたことはあまりできず、自分の甘さと、山の甘くなさを思い知った山行になりました。
まだまだ未熟なハイカーです。。
諸先輩方のような強い「ヤマヤ」になれるよう精進しなければと思いました。
しかしながら、6日間「ヤマヤ」のO氏と過ごしたことで、山に対するモチベーションのもち方や、自分に足りないことなどを知ることができたように思います。
あくまで趣味の世界ではありますが、それなりの目標をもち、憧れを抱き続けられるくらいの熱量は保って山をやっていきたいと思います。
強いヤマヤのO氏、山だけでなく「地球と遊ぶ」かっけー大人のS井さんのお二人のおかげで大変充実した山行となりました。
夏休みなので長々とブログ書いてみました。
では。