愛知県名古屋市の山岳会・千種アルパインクラブではアルパインクライミングを中心とした様々な山岳活動を行っています

愛知県名古屋市の山岳会 千種アルパインクラブ

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2020.07.06


1皮です

三重県大台町の大熊谷422m地点から南側に伸びる沢に1人で行ってきました
微妙なバランスの滝登りや、高さのある岩登りが何度も出てきます
下りは予定した支尾根(点線)の隣の支尾根(実線)を下ってしまいましたが
結果的に距離では最短コースになりました

大熊谷東俣谷出合広場(215m)5:00―6:40 422m地点7:00―7:50 20m滝―8:40 次の20m滝―9:10展望台9:30―11:50頂上(1240m)12:30―15:30東俣谷出合広場

梅雨の晴れ間の1日。暑くなりそうなので早出する
2日前に100ミリ程度の降雨があり、水量は比較的多い
林道が崩れた所から早めに河原に下りる
何度も遡っている大熊谷の本流、サクサク進む
いくつか楽しめる滝があるが、基本的には河原歩きと巨岩登り
右岸の林道跡が見えなくなってしばらくすると
両岸に滝がある422m地点

左岸の滝は高さ40m以上はありそうだが、右岸のは小ぶりな二筋の滝
それでも登れないので巻いて行く
いくつか滝を登ると流れは左岸の岩壁を巻くように右に曲がっていく
するときれいな20m滝
これを簡単に巻き、次の滑りやすい滑滝を登ると次の20m滝
これは両岸がかなり高い岩場になっている


登れそうな部分を探して離陸
支持力の弱い草付きと岩の部分が交互に出てきて
最後は手に持てる物が何もない草付きになり
1m位先の立木に投げスリング
何とかうまく引っかかり傾斜の緩いところに上がれた
下から見ると10m位の高さかと思ったが
結果的に40mぐらいのフリーになってしまった
滑りやすそうだからやめた釜の横にあるスラブ登りを選択した方が良かったかも
その辺りからは大熊谷422m地点から左岸にある大滝の上流部が一望できた
40~50mぐらいの滝が3つぐらい続いていた

その上は人が歩いた形跡のある立派な踏み跡があり
比較的新しい赤テープもあった
杣道だろうか?
それをたどると、北側の山々がよく見える展望台のような場所についた
休憩に絶好の場所だった

その上流は水流が減るが
登って行ける滝が10ぐらい続き、なかなか楽しめる
滝場を過ぎると、左岸側が崩れており沢を岩や石が埋めていた
日差しが強く、崩れやすい急斜面を登ると汗だく
しかしその辺りから携帯電話の着信音が何度もなり始める
会社からの電話だが、こちらからは電波が弱いのかかけられない
左右の小尾根に上がって電波をとらえようとするがだめ
稜線まで行くしかないかと、汗まみれになりながら頑張ると
1100mぐらいの樹林帯でやっと十分な電波があり、電話をかけられた
しばらく同僚と仕事の進め方を協議
とりあえず、走って下山して仕事に復帰する必要はなさそうなのでほっとした
あとはそのまま稜線まで
白倉山と古ケ丸山の間の1210mぐらいの稜線に出た

近くのピークは無名の1240m
無名峰なのに東西にある白倉山と古ケ丸山より高い、、、なぜだ?
こんな真夏並みに暑い日に、こんな低山を歩いている人などまずいないから
登山道の脇ですっぽんぽんになって着替える
股下を通っていく南風がやけに気持ちいい(;´Д`)

下山ルートは、無名ピークを少し東側に下りて
一般ルートから離れて北東尾根へ
707mピークまで赤テープや踏み跡、「環境林」と書かれた杭もあった

707mピークからは北の斜面にある支尾根にルートを取る
最初はコンパスで慎重にルート取りをしていくが
そのうち岩場と急斜面が出てきて
下りていける場所は限られていった

当初は真北に斜面を下りていく予定だったが
大きな岩壁があって近寄れず
やむなく東に向かって下りていく
急なやせ尾根に入り、逃げ場のない岩場で10mぐらいの懸垂を1回
後ろ向きにしか下りられない急斜面が何度も出てきて
細い灌木のほか、アックスを突き刺して手がかりとした
大熊谷の水音が近づいてくると傾斜が寝てきて林道着
最初下山を予定した支尾根取り付きからはかなり離れてしまったが
車を駐車した広場からはほんの100mぐらいの所に下りられた

ちなみに携帯は
ドコモ、ソフトバンクとも900mぐらいから上は入ったり入らなかったり
1100mから上は双方とも通じた

おわり

2020.07.05

お疲さまです!吉川Gです⭐︎

ギリギリまで沢登りの可能性を探っていたものの、予報が絶望、結局断念!残念無念。
ラッセルさん、緊急連絡先代わってもらったのに、スミマセン…orz

そんなこんなで、集会の時にチラリと小耳に挟んでいた、ジムトレーニングにちゃっかり混ぜてもらったというわけです。

10時に岡崎のくらしの杜クライミングジムに集合。
最近入られた方もいますので、まずはロープワークから。
キンヤさんが教えます。

そしてボルダー

さらにリード壁!

僕は約3ヶ月ぶりのクライミングで、体が重い…
パンプも酷かった。おのれコロナ自粛め…

ちなみにT君もAさんもリードデビュー。ビレイもやったし、いろんなとこ行けますね!T君、初めてとは思えないほどクリップうまいぜ!

午後は少し日差しもさしてきて、ジム内も暑かったなあ
ん?日差し?そういや雨降ってねーじゃん。
おのれ天気予報め…

急遽混ぜていただきありがとうございました!
いつも勝手気ままにどっか行っててゴメンなさい!
ちゃんとこういう機会にも参加いたします。

それでは!アデュー!

2020.07.03


1皮です

三重県大台町の宮川ダムに注ぐウグイ谷に1人で行ってきました
大雨による斜面崩壊が原因とみられる巨岩や砕石でほぼ全谷が埋まっており
見どころは出合近くの滝のみ
わざわざ行くほどの谷ではありません
中井高からの下山ルートの東尾根920m付近で
15m位の距離で熊に出くわしました
熊と鉢合わせするのは4度目で
台高では大熊谷左俣に行った2017年8月以来
(https://chikusaalpineclub.com/blog/%e5%8f%b0%e9%ab%98%e3%83%bb%e5%a4%a7%e7%86%8a%e8%b0%b7%ef%bd%9e%e5%b7%a6%e4%bf%a3%ef%bd%9e%e7%99%bd%e5%80%89%e5%b1%b1%ef%bd%9e%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%99%e3%81%8d%e6%b2%a2%e3%80%8020170811)
今回のは体の大きな奴でした
奴が先に気づいて吠えたのでこちらも気づき
ちょっと距離もあったし
位置関係はこちらが斜面の上だったので追いかけられませんでした
気づかないままもっと近づいていたら危なかったかもしれません

ウグイ谷出合(280m)5:00―5:10最初の滝―二俣(590m)―奥の二俣(710m)―稜線(1160m)―中井高(1233m)―1143mP―13:40ウグイ谷出合

出合付近の路肩に駐車し出発
最初の200mぐらいは河原歩きだが
いきなり20mぐらいの滝とぶつかる
2日前に150ミリほどの雨量があり
迫力に見とれた

これは登れないので
出合付近まで戻って崖を登ると
しっかりした古い踏み跡を見つけた
広葉樹の枯れ葉で滑らないよう気をつけて滝の上へ
すると、切り通しのような場所があった
樹木を運び出すための森林軌道か何かの跡だろうか

そこから谷に歩いて下りるとゴーロ、ゴーロ、またゴーロ
巨岩の間を伝う滝登りは数カ所であるが基本的に歩き
岩や石は安定しているので、崩れてから年月がたっているのだろう

590mの二俣で右俣に行く予定だったが、右俣も見える限りのゴーロ
左俣はすぐそこに滝が見えるので左俣に変更した
この辺りから曇りになり、寒くなった
5m位の直瀑を崩れやすい斜面から巻き
谷に下りるとまたゴーロ
710mの奥の二俣はまっすぐ右俣へ
950m位で右岸斜面が壮大に崩れていた
ここから土砂が下流まで流れ下ったのか

足下の石や砂が不安定になってきたら右の小尾根に逃げ稜線まで
先週行ったウグイ谷高から中井高の間に出た
冷たい南風が強い中井高で寒さに震えながら着替え東尾根へ
左は自然林、右手は植林の間を歩いて行く
テープが所々巻いてあり、しっかりした踏み跡もある
たくさんの人が歩いているのだろう

熊と遭遇したのは
眺めが良い1143mPを越え
細い鉄管と固定ロープが出てきてまもなく
「グオ」と低い吠え声がして、(こちらから見て)右手に走り出したので
「ワンワンワオーン」と狂犬の鳴き声をまねして追い立てようとしたら
ピタッと足を止め、こちらを振り向いた(気がした)
これはやばいと
さらに狂犬度を増して「ギャンギャンギャオーン」と騒ぎ立てたら
熊はゆっくりとした歩みで悠々と森の中に消えていった
そしたら「どうかしましたか」と
最初に熊がいた辺りからおじさんの声がしたので2度びっくり
今し方登ってきたとかで
「熊に襲われませんでしたか」と気遣うと
熊がいたことにも気づかなかったとかで
「こんな所に熊がいるんですねえ」と半信半疑の様子だった

目の前の林の中を左から右へ走るクマ。右の方の黒っぽい影がそれ

クマが去った後、最初にうなり声を上げた辺りを見ると、地面を鋭い爪で引っかいた跡があった

その後は発電施設の階段などを通って道路に下りた
ちなみに携帯電話は
ドコモが中井高の頂上付近のほか
下山に使った東尾根の所々で通じた
ソフトバンクは先週同様だめだった

おわり

2020.07.03

お久しぶりです。吉川Gです。

少し前に大峰の前鬼川に行きました。

前鬼ブルーでお馴染みの前鬼川、説明不要の名渓です。

普段遠くの沢にはあまり行かないので、初めての訪問です。

以下記録

前鬼林道の駐車スペースには既に2台ほどクルマが止まっていましたが、車の主に会うことはありませんでした。

7:00に出発、支流の黒谷を下降します。
黒谷の水は透明ですが、青くはありません。

前鬼川と合流すると水が青くなります。
不思議です。なぜなんでしょうか。

水温はかなり低めで、全く浸かる気になれません。

2段10m滝を左岸から巻くと、本山行の核心の渡渉です。

短い距離ですが、ここで流されると2段10mから飛ぶ可能性大です。ただじゃすみません。ロープを張って渡渉です。

その後、著名な広大なナメが広がります。
かなり滑りやすいので注意です。水量も多く、ナメとは言え、歩きやすくはない状態でした。

梅雨の中休みとあって、水量は多めのようです。
平水時ならなんて事のなさそうなところも、いちいち苦労します。

人数も多いのでゆっくりです。

登山道が交差する箇所を通過し、滝を二つほど越えたところで大休止とし、そこから引き返しました。
13:00下山完了

メンバー:原田さん、吉川g、他会員外6名

家に帰って、装備を洗おうと思ったら、沢登り後特有の泥臭さが一切ありません。
前鬼川の水の綺麗さを物語っていました。

2020.06.15


1皮です

台高の三重県大台町側にある宮川ダムに注ぐ美濃谷に1人で行ってきました
梅雨前線が北上したので台高は晴れるだろうと予想した通りの沢登り日和
大きくて美しい滝が、出合の六十尋滝を含めて4つもありました
下りは最短の東尾根に取りましたが、下部が急尾根で難儀しました

美濃谷出合(292m)5:20―7:10美瀑1(510m)―8:15美瀑2(660m)―8:50美瀑3(730m)―二俣(890m)―12:00鯎谷高(1291m)12:30―15:30美濃谷出合

出合にある六十尋滝見物用の駐車スペースに車を置いて出発
立派な滝を横目に見ながら巻こうとするが
滝の両側とも高い壁が続いており、朝イチから汗だくになる

できるだけ小さく巻こうとしたら不安定な急傾斜を木の根を頼りに登りするはめに
やっとのことで滝の上に出られそう所で高度計を見ると標高460mだった
川の水に漬かって汗を流し上流へ
5mぐらいの小さな滝の後には巨大な釜を持つ美しい滝が登場
水もぬるめで水泳ができるくらい
これは簡単に巻けた

小滝をいくつか越えると次の美瀑
滝の正面には巨大な岩2つがダブルチョックストーンになっている
左右から2つがナイスなタイミングで落ちてきてがっちんこしたんだろうか?
チョックストーンの下をくぐり
ヌルヌルのワイドクラックを登って上へ


シャワーを浴びて5mぐらいの滝を越え
20mぐらいの滝を巻くと
くの字の折れ曲がった2段の美瀑
上部はスラブの上を流れ落ち
昼間部の釜を経て樋状を流れる
この谷は大きな滝が見応えがありますな

流れが緩やかになったその上流で休むと
水の中に体長5センチぐらいのイモリが2匹
1匹は体がやや赤っぽい
動きが鈍そうなのでさっと手を出すと簡単に捕まえられた
腹の赤色が鮮やかだった
その上はナメが多くなり快適に登って行ける
5mぐらいの滝2つをシャワーを浴びて登ると二俣を右へ
すると水量が極端に減り稜線までゴーロ
「オギー、オギー、ギギギギ」というエゾハルゼミの鳴き声が増えてくる
台高の6月らしい雰囲気
あと1~2週間すると、山全体がエゾハルゼミの鳴き声に包まれそうだ

たどり着いた稜線は鯎谷高から東に延びる尾根の1230m地点
大台ケ原方面を見渡せる頂上にはまもなく着いた
気持ちの良い西風に吹かれながら、濡れた沢服を着替えるが
風が弱まる一瞬を付いてアブが吸い付いてくる
いくつも刺されてしまった



下山は東尾根
50~100m置きに黄色い目印棒が立っており
意外に人が歩いているのかなと思ったが
標高850mぐらいの急斜面で目印棒は忽然と消えた
いったい何だったんだ?
700~500mの急峻な狭い稜線には人の踏み跡らしきものが続いていた
ダム湖や林道が見える500mから下部は傾斜が急すぎて尾根伝いには下れず
右の斜面をだましだまし下り
美濃谷出合から100mぐらい南側の林道に降り立った
ちなみに携帯電話は
鯎谷高の頂上までは通じなかったが
下山に使った尾根の途中2カ所程度でドコモの電波がキャッチできた

おわり

2020.04.14

1皮です

「断密」が求められている昨今
① 行き帰りに飲食店やコンビニなどの店舗等には一切立ち寄らない
② 下山後に温泉に入らない
の2点を守って
これまで敗退を繰り返している南岳西尾根に1人で行ってきました
同じ日程で槍方面に入った登山者はゼロで
家を出てから帰るまでの2日間に言葉を交わしたのは
帰路に白出沢出合ですれ違った登山者1人と二言三言だけでした
街にいるより断密できた感じです( ̄。 ̄;)

【11日】新穂高4:20―9:10南岳取り付き(1900m)―11:40最初の岩―16:00南岳小屋
【12日】南岳小屋5:30―8:20大喰岳―10:20槍平―14:30新穂高

【11日】
3月に敗退した時より林道の雪は減っているが
歩いている人が少なく雪も緩んでいるため
ずぼずぼはまって歩きにくい
前回は白出沢出合でもう疲労感があり
滝谷出合から先はトレースがなかったこともあり
西尾根下部の最初の平坦地辺りであきらめたが
今日の方が体は軽い

西尾根の南側斜面は3月と比べると明らかに黒い
槍平小屋まで回り込まず、一番南側から尾根に取り付く
しばらくは壁のような急斜面
何度か雨が降ったのだろう
雪面は前回腰ラッセルだったのが嘘のように固く
アイゼンを効かして登って行く
すぐにふくらはぎが悲鳴を上げ始める
2つのテンバ適地を難なく越えると
右上に三角形の岩場が見えてくる

急な壁に見えるが
段々になっていてホールド、スタンスともに豊富
アルパイングレードⅡ級ぐらい
気温は氷点下8度だが
日差しが暖かい今日のような気象条件だとサクサク越えていける

岩の上からは南沢などが真下に見える

岩場の上は雪稜になった
数日前に20~30センチの積雪があったようで
カチンコチンに凍った斜面や
膝上ラッセル
堅雪の上に5~6センチぐらいの新雪が載った場所など
雪面の状況は目まぐるしく変わり
アイゼンに雪団子が付くところも多く
一歩一歩の足の置き方に非常に気を遣った

2つ目の岩稜は抱きかかえるようにして簡単に越えられる
角度30度ぐらいの鋭くとがったリッジの下りがあり
そこは確保がほしかった

その後は再び太めの安定した雪稜となり稜線まで
ただシャリばてに加えてラッセルも激しくなり
30歩行くと1分休みという亀の歩み
稜線は目の前にあるのになかなか近づかない

やっとのことで南岳小屋のコルに到着した途端
稜線はガスに覆われ強風が吹き始めた
ヘロヘロなので冬期小屋に入ろうかと思ったが
なんと入り口の扉の下部3分の1ほどが堅雪に埋まって凍りづけになっている!
アックスで氷をたたいて掘り出そうとしてみるがだめ
強風の中でテントを張れるような場所はないかと探した結果
小屋の陰にある吹きだまりをスノーソーで掘って
テントを張れるだけの小さな平坦地をつくった
コルに到着してからテントの中に避難するまで1時間半かかった

【12日】
今日は発達した低気圧の接近で午後から雨予報
出発時はまだいい天気で気温はマイナス18度
風はそれほど強くない

小屋から南岳頂上はすぐ
東側(右側)は大きな雪庇があるだろうと予測し
10m以上は内側を歩いて行くが
左手数メートル先に木杭が雪の中から頭だけ出しているのに気づいた
近寄ってみると南岳頂上の標識
いま歩いていた場所は雪庇の上だったようだ
去年の11月に登った時の写真を比べると
雪庇の張り出しの大きさが分かる
今日は視界が良好なのでいいけれど
吹雪などの日の稜線歩きは怖いだろう

去年11月の頂上

中岳を通り過ぎ、大喰岳西尾根を下降
槍ケ岳や山荘付近には人影は見えない
槍平までトレースなしで楽しめた

槍平からは昨日登った南岳西尾根がよく見える
白出沢出合手前から小雪が舞い始め、新穂高は小雨
大雨になる前に下山できて良かった

終わり

2020.04.05

お疲れ様です。吉川Gです。

先日、外部講師の方をお招きして、雪崩講習会を行いました。
講師は山岳ガイドの旭立太氏。内容はプロバイダーセーフティキャンプと呼ばれる二日間の基礎講習会です。
今年は特に寡雪という事もあり、場所の選定に時間がかかりましたが、旭さんと代表との協議により栂池周辺となりました。

参加者:西村、成瀬洋、上手、原田、吉川K、安藤、吉川G

初日は栂池周辺の宿泊施設に集合し、前半は机上講習。その後、野外に出てビーコンの使用方法についての講習を行いました。

机上講習ではまず雪崩の種類などの基礎知識について学び、その後実際の地形の写真を見たり、仮想の気象条件などから考えられる危険とリスクを見出し、行動をマネジメントしていく実践的な講習を行いました。
雪と雪崩に対してこれまで、いかに適当に考えていたかという事を痛感しました。ただ漠然としたイメージでしかなかった雪崩が、少しは理論的に捉えらるようになったという感じでしょうか。

後半のビーコンの操作方法に関しては、とにかく定期的に練習しておかないと全然対応できないという事が良く分かりました。

夜間に多くの降雪があった二日目。旭さんによると「色々とアクティブなものが見られるのでは」とのこと。講習には良い条件のようです。
まずは昨日学んだことを活かし、今日発生すると考えられる雪崩の種類や場所を予想します。
その後、ゴンドラに乗って栂池自然園周辺に向かい、実際に地形と雪を観察して、そこから考えられるリスクを想定しながら行動しました。

初日から言われてきたことですが、雪崩対策に関して最も重要なことは、「雪崩に遭わないこと」。そのためには「地形」を観察し利用しながら、よりリスクの少ない行動をとることが重要です。
雪崩講習というと、雪崩の起きやすい雪の状態や気象条件など、知識的な部分に目が行きがちですが(もちろん大事ですが)、実際には地形を見ることが最も重要で、見ているつもりでもこれまで全然できていなかったことに気づかされます。
山を眺める場所や高さを意識して、より大きな目線で地形をとらえれば、これまで見えてこなかった危険が見えてくるようになります。

途中東面の谷に大きな雪崩の痕がありました。今日発生したもので、朝予想したストームスラブと考えられます。サイズ2と呼ばれる規模で、巻き込まれれば命を落とす危険もあります。
周辺では雪を落とすだけで簡単に雪崩を誘発することが出来ました。
ここに来るまではそのような不安定さを感じることはほとんどなく、同じ山の中でも場所によって、そして時間によっても雪の状態が大きく変わることを示しています。

最後に、三名の埋没者がいるという想定でビーコン捜索訓練を行いました。最後の埋没者を発見した時には、雪崩発生から19分が経っていました。
生存の可能性が高いとされる15分には間に合わず、技術の未熟さを感じました。

ゴンドラの中で新人の安藤さんが知識や経験が少ないことへの不安を漏らしていたことに対して、原田さんがこんな感じのことを言っていました。
「ヤバいと感じたのが『講習会』で良かったじゃん。経験のある他の会員だって今回多くのことに気づかされた。今回感じたことを忘れずにこれから経験と勉強を積んでいけばいい。」
良いこと言うなー。さすがパイセン。でも僕も本当にそう思います。
むしろ経験のあるメンバーの方が経験に付随するバイアスがかかりがちで、常に謙虚かつ柔軟に学んでいくことが、長く山を続けるために大事なのだと感じました。

2020.03.27

お久しぶりです。吉川gです。

今シーズンは山に向かう気持ちが上がらず、フリーとボルダリングばかりしていました。それならそれでせめて何か成果が出ればいいのですが…

朝少しだけ用事があって休暇をとったところ、非常に気温が上がりそうだったので、沢登りに行くことにしました。

特に難しいところはなかったです。気温は暑いくらいでしたが水の冷たさは本物でした。

上流山エリア駐車場10:20→林道下降→千畳岩入口(入渓)10:50→駐車場12:00

帰りに少しボルダーをして帰宅です。

2020.03.16

西村です。
久しぶりに笠ヶ岳に行きました。
一尾根はいままで手を付けていませんでしたが、いい機会を得て取り付きました。

3:00新穂高駐車場
4:30二の沢から一尾根方面へ
5:30側壁基部
6:00登攀開始
17:30登攀終了同ルート下降開始
18:30取り付き
20:00新穂高駐車場

笠ヶ岳へは何度か通って思い入れのあるエリアです。
改めて感じるのはその大きさ。
今回は一尾根から主稜線に抜けるようにしていましたが、ルートの完登のみに終わりました。

遠目からみるとスッキリしてるようですが取り付くとまったく逆で草付き、木登り連発。
しかも結構傾斜もキツイ。
一応ラインは見えますが、プロテクションがなかなか取れないのでランアウトして精神的にはきつかったです。
当日は快晴無風で気温高く、時間とともに融雪が進み、上部からの雪崩も頻発。


イボイボ連打しました。

この凹角はきびしかった・・

上部風景

これ行くの?って感じ。フォローでもあり得ないと思いつつ登った。

不安定な雪も相まって、とにかく奮闘的な登攀でした。
翌日は体がバキバキでした。

対岸の穂高主稜線はいつみても美しい

2020.03.10

ご報告遅くなりました。
小同心の計画でしたが、前日までの天候の悪さを引きずり天候回復が見込めないので硫黄岳に変更しました。

メンバー:加藤キンヤさん・上手さん・あんどう

【2月22日】
14:00集合-18:00 美濃戸山荘 宿泊
※美濃戸山荘に18時着までに入らないと宿泊できない

◎曇り時々雨

昼過ぎに集まり
夕方に美濃戸山荘に入り宿泊しました。
赤岳山荘の仮眠室が三連休で賑わっていたので予約が取れなかったので美濃戸山荘に行きました。

宿泊の手続きをしていたら
アイスクライミングの団体様の集合写真に
こちらに手を振る人がいました。
誰かと間違えているのだろうと
二度見をして、さらに私は目が悪く…
こちら側もいるわけないと思っていたので3人でかなりびっくりしましたが、伊藤りえさんでした。

いつもの明るさ全開の伊藤りえさんでした。
とても楽しいアイスクライミングの話しを聞きました。
翌日の行程は違いますがお話しを聞けてよかったです。

軽く明日の話を…

やはり、気になる天気。

山専門のお天気情報と気象レーダーでも
風速25mと予測されて
夜から朝方も天気が優れないと話し合いはしましたが、とりあえず明日まで様子を見ることにしました。

【2月23日】
5:00 起床-6:00出発-7:30分赤岳鉱泉-8:00赤岳鉱泉出発-10:00山頂-11:00赤岳鉱泉-13:00下山

◎朝5時起床-朝6時出発

深夜は少し雪がふり
朝方の天候は曇り

とりあえず赤岳鉱泉を目指します。

赤岳鉱泉に向かう道中は足早ですが、
和気あいあいでした。

◎7時30分
赤岳鉱泉に到着。

やはり頭上の天候がどんより…
雲があつすぎて行く先が見えません。
天候がよろしくありません。
色々と悩ましい。

かなり賑わっている赤岳鉱泉で
とりあえず小同心に行くか、大同心稜から取り付きまで行き様子を見に行くのか…
諦めて硫黄岳に行くのか話しあいをしました。

やはりまわりの人にも聞いたのですが、皆さん悩まれている人も多く風がかなり強いのと前日の雪が…

今回は、経験不足の私もいるので清く諦めて硫黄岳に行くことにしました。

硫黄岳の樹林帯までは道がしっかりしているので
高速道路でした。

稜線に出たら風速25m以上の強風。

耐風姿勢で前に進みます。

まさかの樹林帯から出てすぐの
稜線手前で撤退する人達も多く
皆さん帰られていました。

風が強いとおっしゃって下山されていく人達。

少し危ないとは思いつつ…

山頂の看板まで行きました。
前の視界はあまり良くなく見えなかったのと、
強風は吹き続けている状況で
時々かなりの突風が襲ってきてやっかいでした。

私だけだと思いますが、何故かお尻にあたる風が強烈に痛かったです。。

山頂の看板も最初前が見えないので、分からなかったのですが、硫黄岳は何度も来ていたのでなんとか山頂の看板には辿りつけました。

そして、少しだけ赤岳鉱泉には立ち寄りましたが、足早にノンストップで下山しました。

下山途中に、鹿5頭に遭遇しました。
とても可愛いかったです。目がくりくりで小鹿もいたので興奮しました。逃げないのでじっくりと見ることができました。

けれど、そんな鹿もジビエとして食べると美味しいので、モモの肉が美味しそうだなぁ。
と思いつつ鹿を眺めていました。。
可愛らしく愛らしい鹿を少し変わった目線で見てしまいました。

今回は鹿の写真以外は風が強かったのでカメラを出す事を忘れていました。その他の思い出は心のシャッターで写真撮影しました。

◎13時30分下山

夕方晴れたので心待ち少し残念な気持ちが心を支配しましたが、これもしょうがないことなのとあまり無理してもいい結果は生まれないので硫黄岳に登ってよかったと思いました。

風速25m以上の風の強さを肌で感じるいい経験ができました。

小同心には行きませんでしたが私はとても楽しい山行でした。

よき、経験をさせていただきありがとうございました。

けれど、私が3年前程に残雪期に横岳から見た
小同心と大同心に登攀されている人達を遠目に見て憧れがあるのでまた機会があればチャレンジはしたいです。

また、翌日登攀された伊藤りえさん達もお疲れ様でした。

報告:あんどう

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