愛知県名古屋市の山岳会・千種アルパインクラブではアルパインクライミングを中心とした様々な山岳活動を行っています

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2014.01.30

29日@御在所岳
ジッパーが壊れた
 
アプローチでいきなりバツーラのジッパーが壊れたなめちゃんはテンション↓(爆)
結局この壊れた状態で登ってました。
ちなみに朝が苦手なボクたちは快適御在所ロープウェイで高度を稼ぎます。
本谷登山道わきにある岩
本谷登山道わきにある岩。
右のワイドからはじめました。
 
なめたろう
なめたろう>1p目
 
クラックの中
クラックの中はコケコケで抜け口はブッシュが激しく、体力系でした。

沢をのぼりフェース
その後、沢をのぼりフェース
たろう>2p目
直上はどう考えても厳しいなぁ~と考えていると、「地ジャンしてガバ取って」とか「やっぱランジ」とか
ガヤ芸人の提案はスルーして、正統派な山岳会に所属するボクは正統派なムーブで抜けました。
そのごしばらくヤブ漕ぎ。
頂上直下の最後の岩壁
3p目>なめたろう
頂上直下の最後の岩壁
それを登ったなめちゃん。
 
わたしくの目線からみるとこんな感じ
わたしくの目線からみるとこんな感じ・・・
チムニー~クラックが厳しくテンション。
背負っていたパックを引き上げてもらいました。
 
クラック
凍った草付きにキャンパ気味に登ったり、泥まみれになりながら、チムニーをずり上がったり、
楽しく満喫できたのもこの男のおかげでした。
 
ロープウェイの乗客を楽しませた
ロープウェイの乗客を楽しませたのは言うまでもありません。
 
最後の抜け
最後の抜け。
もうドロドロ。それを楽しんでいたなめちゃん。
じっさい泥が目にがっつり入ったときは超ブルーだったわ!
 
御在所サンセット
御在所サンセット
ロープウェイの営業は終了のため、裏道をあるいて下山。
 
裏道から見た
裏道から見た名前忘れたけど、アノこおり。いい感じに凍っていました。
 
以下なめちゃんによるグレーディング
 
ロープウェイの直下の壁を3p程繋げて、せっかくなのでルート名もつけました。
 
「御在所ロープウェイ」
 
1p目、20m/M5のチムニー。チムニーに入る前が悪い。
2p目、20m/M4+の垂直のフェース。
ちょっと藪漕ぎしてからの、、、
3p目、40M/M7-のクラックから被ったモシャモシャから小ルーフ。
 
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すてきな岩場が
 
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ゴロゴロ
 
また行きましょう。
たろう

2014.01.24

23日御在所岳3段ハングで遊んできました。
 
藤内沢出合からは深いラッセル
藤内沢出合からは深いラッセル
 
1ピッチ目
1ピッチ目
たろう>氷を避けて、岩のラインを試みるも、×(涙)
 
1ピッチ目2
1ピッチ目
パコさん>バトンタッチ。
アイスキャンディで鍛えた腕は伊達じゃない!
氷柱とスラブを上手く使い、ダンスのように越えていきました。
 
ガリー
ここのガリーは激悪でフォローでよかったぁ~って思えない位でした・・・
(氷要修行)
このあと、草付き~氷がありテラスで切る。
 
2ピッチ目
2ピッチ目
たろう>直登のハングはフリーでは厳しそうなので、回り込んだ一枚岩の氷のスラブ。
5mのスラブは氷の状態が悪かったら、登れなかっただろうなぁ~
パコさんが1ピッチ目で燃え尽き症候群になりかけていたので、子羊のようになりながら、がんばりました。
 
チムニー
その後は草付き、最後は中山尾根のチムニーをこじんまりとしたようなチムニーを越えて・・・
 
パコーン
パコーン♪
 
懸垂
懸垂は60mロープ1回で取り付きに
 
御在所
青>たろう
赤>パコ
緑>たろう&パコ
ピンク>たろう
まだまだ沢山いいクライミングができそうです。
 
稜線からは真っ赤な富士山が見えたようです。
 
たろう

2014.01.20

はじめまして、新入会員の早川です。
 
日曜に佐久の湯川までアイスクライミングに行ってきました。
私にとって、先週のジョウゴ沢に続いて2度目のアイスクライミングでした。
 
林道沿いに車を停め、ゲレンデに降りると
既に数パーティーの方々が登られていました。
 
私たちも木に支点を取り、トップロープで登攀開始。
先輩方はバーティカルなラインを登っていました。
私は傾斜の緩めの所で登らせてもらいました。
 
皆さんの登り方を見て、教えていただき、
とても充実した一日となりました!
 
 
アイスに限らず、フリーでもアルパインでも
いつかは先輩方のように登れるようになりたいです。
 
 
【メンバー】
成瀬(画伯)、成瀬(ラッセル)、斉藤、Sさん(会員外)、早川
 
【行動記録】
ゲレンデ到着10:30~修了16:00
湯川1
 
湯川2
 
湯川3
 
湯川4

2014.01.17

こんにちは 原田です。
 
2014.1.11土-12日に、定例山行で、八ヶ岳へいってきましたので、
ご報告致します。
定例山行_八ヶ岳
 
参加者:西村(親分)、画伯、斉藤、ラッセル、早川、原田
 
山行
1/11
①班 小同心: 親分、ラッセル、斉藤
②班 ジョウゴ沢: 画伯、早川、原田
1/12
①班 阿弥陀北稜: 親分、早川、原田
②班 石尊稜:画伯、ラッセル
 
□1/11土
朝6時に、美濃戸口に集合し、車で、美濃戸山荘まで。
9時前、赤岳鉱泉に到着し、テントの設営。
そして、予定通りの班分けにより、10時出発。
 
①小同心班
本日は、冬の八ヶ岳そのものの天候で、厳しい日に。
取り付きに着き、1ピッチ目で、すでに14時に。
日帰りで、電車帰宅予定の斉藤さんは、この時点でタイムアップのはずが、
今日の親分の勢いは、アルピニストに。
予備車両もあることなので、斉藤さんも同様に、小同心へ。
そして、リードもすべて、アルピニスト魂に火がついた親分が、引っ張っていく。
終了点には、16時半頃到着。
同ルートを懸垂下降で下り、取り付きには、17時半頃の日の暮れ前には到着。
赤岳鉱泉に、18時半頃、帰。
他に、同ルートを登ったパーティはいなかった。
斉藤さんは、ひとり、予定通り、日帰りで帰っていった。
 
②ジョウゴ沢班
メンバーは、アイス初心者ばかりで、画伯の肩に掛かった日となった。
ひとつひとつ、指導をしなくてはならないのである。
しかも現場で。
そんな指導のおかげで、F1、F2と順調に進んでいく。
 
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そして、いよいよ本日の核心部、ナイアガラの滝へ。
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3人とも苦戦の中、様々な方法でなんとか登り切り、残すは稜線に抜けるだけ。
しかし、本日は、とても厳しい天候
 
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さらに、先行パーティのトレースを頼れない中、ラッセルして稜線へ向かう。
(ラッセルという名称のある中、ラッセルという動詞は使いにくいな。。)
が、深い、深い。
稜線まで目算2時間は掛かるだろう。
時間は、、既に15時半。
画伯より、苦渋の決断が下される。
 
「撤退!」
 
よほど、この言葉を嫌うのか、重々しい具合であった。
いまだ、あのときの言葉と映像が、脳裏をよぎる。
 
そして、同様に、同ルートを懸垂などしつつ、下山。
17時前、赤岳鉱泉着。
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両班下山後、
明治屋オリジナルおでんをつまみに、宴。
千種新テントで、5人がひしめきあって寝たが、
4人が適当な大きさであろう。
 
本日は、アルパインの入門ともいえる、厳しいコンディションの中の山行でありました。
しかし、テント地へ無事に帰ってきたときの安堵感はこの上ないものです。
アルパインとは、何なのかを考えさせられる一日を体験できたかと思ってます。
 
□1/12日
昨日の天候とは打って変わって、ガチ晴れ
5時起床後、7時両班出発。
 
①阿弥陀岳・北稜班
行者小屋を越え、向かっていくと、2パーティが登っている様子である。
行者小屋
 
さらに進んで行くと、10人ほどのパーティ(ガイド登山か?)が先行に。
すると、親分が
「まずいな。。おすなぁ。」
だが、そのパーティーは、道を外れた。
どうも道を間違えた様子。
そこへ、親分から
 「急げっ!」
と激がとんだ。
なるほど、ここで抜いておけば、取り付きに着いたパーティー順に登る訳だから、
急がんといかん訳だ。
そんな急いだ甲斐もあり、取り付きに着いた折には、2パーティ(4人)待ちで免れた。
取り付き
青空が半端無く青い
その後、取り付きには20人以上の大混雑。
斜面をラッセルして登る人々も。
 
親分の勇姿
親分の勇姿
親分のリード
2ピッチ、親分のリードですんなり終え、あとは頂上へ向かうだけ
昼前に山頂到着
昼前に山頂到着
本日は、快晴により、しばし景色をご堪能ください
八ヶ岳1
八ヶ岳2
八ヶ岳3
八ヶ岳4
 
そして、下山へ。
富士山も綺麗に見えてます
親分は、ただ下りるだけでは足りないご様子で、
中岳から、尾根づたいに下りて行こうって事に。
 
腰ほどの雪の中、尾根を下山し、13時半、行者小屋へ。
大盛況の行者小屋
大盛況の行者小屋
そして、14時頃、赤岳鉱泉着。
テントの撤収。
 
②石尊稜班
北稜班と同様に、7時出発。
トレースもしっかりあり、8時、取り付きに到着。
しかし、
トレースしっかり=人がしっかりいる
 
30人待ち
 
3時間待ち
 
ディズニーのような状態(ラッセル談)
 
ここで、引き返す人々も。
しかし、
画伯のこれまでの思いからも、
参:
http://chikusaikuzo.blog16.fc2.com/blog-entry-644.html
 
この天候からも、
引く気は一切、なるせ!
ダブルなるせ、
なるぜ!!
(と思っていたのだろう)
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結局、登り始めたのは、11時より。
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そして、
雪稜で17人のごぼう抜きに
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リードはすべて画伯で、無事14時半頃、終了点到着
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地蔵尾根を経由し、赤岳鉱泉には、16時到着。
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親分の暖かいお茶の差し入れ、冷えた体に染みいります。
 
16時半、皆で、下山開始
17時半、美濃戸山荘へ到着。
 
その後は、いつものお風呂、
そして、そばをほおばり、解散しました。
 
以上
2014年冬の定例山行でした。
今回の山行では、CL親分並びに、SL画伯のがんばり、気持ちの入り様は
並々ならぬものでした。
この気持ちを胸に、いい山行を行えるよう、万全の準備を行っていきたいと
思うのです。
ありがとうございました。そして、また楽しみましょう♪

2014.01.12

岩佐です。
K手さんと刃渡り沢に行ってきました。
 
日向山林道通行止め地点07:05 — 10:15刃渡り沢出合 — 14:30大滝懸垂下降終了 — 17:15日向山林道通行止め地点
 
平田ルンゼの予定だったが沢の入り口がわからず、岩間ルンゼ(と勘違いしていた別のルンゼ)は氷が殆ど張っていなかったため、刃渡り沢に変更。
 
錦滝を越えて少し行くと直ぐにトレースがなくなった。林道終点までは膝下10㎝程度の雪が積もり、表面がクラストしていて歩きにくい。雪がたっぷりついた斜面を刃渡り沢に向けてトラバースしながら尾白川に降り、腿までもぐるラッセルで刃渡り沢出合に到着した。沢も雪の量が多く、引き続きラッセルしながら詰めていく。こんな具合なので滑滝は全て雪の下。アックスで雪をどけて薄っぺらい氷を堀り出しながら登り、その後右岸を登って双翼の滝下に出た。
双翼の滝
 
双翼の滝。左側は氷の状態が今一つです。後続パーティーは右の氷柱をTRで登ってました。
 
双翼の滝は右の氷柱はそこそこ発達していたが、左側はペラペラで左端のつららからは水が流れている。下部は登ったら崩れるのではと心配になるような薄くてもろそうな氷だし上部も薄そう。かといって右のつららの集合体のような氷柱をリードするスキルと根性は持ち合わせていないため、登るのはサッサと諦めて右岸から巻き大滝下まで行く。
 
大滝も数年前に来た時と比べると氷の状態は今一つだが、これを登らないとただのハイキングになってしまうので登ることにする。下部は結構立っているが結氷具合はまずまず。上部は傾斜は落ちるもののスカスカでアックスが利かず、ある意味下部より怖かった。この後TRで滝の右側のベルグラや左のつらら状の部分を登ってみたかったが、時間切れのため懸垂下降しそのまま下山することに。下りは左岸の尾根を伝ったが、ここもラッセル。今年はとても雪が多い。対岸の斜面を林道まで上がったら、あとは月明かりの下てくてく歩いて車に戻った。
大滝
大滝
 
氷登りというより「ラッセル+氷はオマケ」という感じの山行でしたが、とりあえず大滝まで登れて満足でした。
他のルートの結氷具合ですが、錦滝はかろうじてつながっています。でも下部はもろそう。岩間ルンゼは、氷の厚みはイマイチかもしれませんが、F1が登れそうですから上まで行けそうです。平田ルンゼは見つけられなかったので、氷の状態は確認できませんでした。
 
今年は雪が多いためか、林道ゲートの500m(?)くらい前で通行止めになっていました。

2014.01.11

9日御在所岳に行ってきました。
前日の雨が予定していた中又の氷を落としてしまったのと、暖かい春の陽気で拍子抜け。
それはそれで快適なので問題ではありません。
 
中又
中又 ジャーって音がしていました。
 
後尾根
後尾根?とにかく登ってみました。
 
ここが核心
ビヨーン♪ここが核心でした^^
 
後尾根のあとはこの岩場
後尾根のあとは、この岩場で盛り上がりました。
 
暖かいので氷柱が剥がれてきたり
暖かいので氷柱が剥がれてきたりしたけど・・・
 
おもしろいラインでした
おもしろいラインでした。
 
いい感じでガリガリ
いい感じでガリガリできました。
 
一番大きいソファーを満喫
下山後はアクアイグニスで一番大きいソファーを満喫♪
 
久しぶりの岩で遊ぶ
最近登れてなくて、つまらなかったのですが、
誘ってくれた総務とパコさんに感謝です。
久しぶりの岩で遊ぶのは最高でした。
 
たろう

2014.01.06

お疲れ様です、早戸です。
 
年末山行の西穂西尾根、中崎尾根を終え
それぞれ獲得出来たものは多かったと思いますが、結果は連続敗退。
やはりピークを踏みたい、完登したいという気持ちは隠せず。
同じ気持ちのイボGと冬の前尾根に向かいました。
 
歩き始めて日向小屋あたりから既に積雪があり、コンディションは期待できる。
意気揚々と取り付きを目指した。
 
取り付きに着いてP7を見上げるとクラックには雪が詰まって
ところどころベルグラも張っている様子。
 
僕個人としては昨年P4までで敗退しているということもあり、
年末のモヤモヤを晴らすのには絶好のチャンスだ。
 
テンション、集中力ともに最高潮。
 
早戸リードでP7下部に取り付く。
1度足が抜けてテンションが掛かってしまったが
集中力は途切れていない。呼吸を整えて抜ける。
クラック内のベルグラが少なく、昨年よりはジャミングが有効だった。
 
P7下部
P7下部
 
P7上部 吉川リード。
ここも悪いリッジの通過。昨年よりは雪の量も少なく、ハンガーが見えていた。
テンションを掛けながらも喋りまくってなんとか抜けてくれた。
 
P7からP6の繋ぎ部分も一歩悪い部分があり、念の為ロープを出した。
早戸リードで抜ける。その後歩いてP6取り付きへ。
 
P6 40m 早戸リード
ヤグラを除いて、ここさえ抜ければ一安心といったところ。
最後、中々プロテクションの取れない4mほどの垂直部分で
フォローの為にも何とかプロテクションを取ろうとして時間が掛かってしまった。
結局取れず。
 
P6終了点より
P4終了点より

P5はロープレスで抜け、P4取り付きへ。
 
P4 30m 吉川リード。
ここがイボGの核心となる。
1時間弱、奮闘し抜けてくれた。
御在所とはいえ、長時間のビレイは手足の指先が冷えた。
急いでイボGの元へとフォローで登った。
 
P4終了点より
P4終了点より
 
P3 25m 吉川リード
もうヤグラが見えている。時計は14:30を回っていた。
ヤグラはもういいんじゃないかと仄めかすイボG。
御在所の強風に完全に心が折れ始めている。
なんでもないところで喋りが止まらない。
なんとか抜けてくれて良かった。
 
P3取付より
P3取付より
無事、ヤグラの取り付きへ到着。
ヤグラの写真を撮ってなかったが、2人が思ったことは同じ。
 
うわー、マジかよ。悪そう…
 
いつもの僕なら、もう時間も遅いし帰ろっかと言っちゃうところだけど
今回はそうはいかない。今後の為にも。
 
P2 ヤグラ 早戸リード
出だしからクラックに詰まった雪を掘り出しながらスタート。
カムをキメようにもジャミングをきかそうにも一々雪を掘らなければいけない状態。
怖ーい。でも泣き言は言えない。
ただ、良い感じに集中していた。イケると自分に言い聞かせ、身体を上げていった。
抜けたらガスが晴れて、四日市の街並が見えた。
フォローのイボGが上がってきたときには街並に灯りがつき始めていました。
いい登攀が出来た。ホントにスッキリした。
 
 
御在所前尾根というと身近な場所だけど、改めて冬は厳しいルートに豹変すると
再確認しました。
 
ワイドクラックの技術は非常に役に立った。アームロック、ニーバー、ステミングなど。
トライカムの有効性も改めて実感しました。
 
いやー、ここ最近で一番良い登攀が出来たと思います。
イボGありがとう。
 
緊急連絡先を受けて下さった坪井さん、下山が遅れてしまいすみませんでした。
 
行動記録
ゲート前7:15〜藤内沢出合8:25〜登攀開始9:00〜P6取り付き10:30〜小休止12:50〜P4取り付き13:30〜P3取り付き14:30
〜ヤグラ取り付き15:30〜登攀終了17:00〜登山道合流18:00〜ゲート前P19:00

2014.01.03

ミヤザキです。
いろいろと手を出してきた2013年を締めくくる山行として、29、30日に戸台の駒津沢をめざして奮闘してきました。本来は28日からの三日間で鋸岳~甲斐駒のアルパイン縦走を計画していたものの、積雪量を考えて変更しました。
メンバーは今季限りでの引退を関係者に明かしているイチロー、そして千種のゴッドハンドこと上手さんの3人。
イチローは今回を引退記念山行と位置づけ、並々ならぬ気合いで臨むはず。
ならば、その思いに応えるのが千種アルパインクラブのはず。
 
 
【29日】戸台駐車場8:00-10:30丹渓山荘前11:00-15:00五丈の滝F1-16:30幕営地
 
ちょっと遅めの8時に戸台駐車場を出発。
常に寝不足でスタートするイチローに寝てもらうため集合時間を遅くしたが、1時間半しか寝てないという。
うぉい!
 
双児山と駒津峰
快晴。双児山と駒津峰
 
それでもまあまあのペースで廃屋となっている丹渓山荘跡に到着。
ちょいと中を偵察。テントはなし。窓はしっかりしてるし、けっこう快適そう。
丹渓山荘内部
 
丹渓山荘内部
 
だが、ここからが想定外だった。
丹渓山荘から先、トレースに従って歩くと、舞姫の滝をめざして間違った谷を登っているパーティーに遭遇。
つまりトレースも間違っていたわけで、徒渉して樹林帯に登り返しタイムロス。
ここからはトレースもないため、ルートファインディングが必要。
沢に降りては徒渉し、対岸の樹林に登り返し、また降りて…という流れなのだが、沢の岩には約40cmの雪が乗っており、ラッセルしながら乗り越える。
川床が凍っていないため、乗った雪がずぼってドボン!というトラップにもしばしばやられる。
ドボンを避けて左岸に登れば、トゲトゲのたくさんついた灌木で枝ビンタくらう。
誰だ、戸台をゲレンデなどと言ったのは…。
 
この日の目標は駒津沢F1まで登ることだったが、どうも時間的にアウト。
「もう奥駒津沢のビバークサイトでつららをオンザロックしてウイスキー飲めればそれでいい」とイチロー。
目標が著しく下方修正される。
 
こんもり雪の乗った沢を詰める
こんもり雪の乗った沢を詰める
 
そんなこんなで実に約4時間、うんざりしながらルートファインディングを楽しみながら進んだ末に、五丈の滝F1に到着した。
ようやく本日最初のアイスクライミングだ。
五丈の滝F1
五丈の滝F1 ミヤザキ
 
早く登りたくてムズムズしていたのでリードを志願。
結氷が今ひとつのため、左端から取り付き滑り台状になっている薄い氷をななめに乗り越えるラインを選択した。
難しくはないが、バックパックが重いのと氷が薄いのとで、予想よりデリケートなクライミング。
水流がある落ち口を右からまわり、残置スリングの山を終了点とした。
 
フォローの2人も登ってきたところで時間は16時過ぎ。
F2を登っていると確実に途中で暗くなってしまうため、ここでビバーク決定。
奥駒津沢のオンザロックという目標すら達成できず、どうなる引退記念山行。
まあそもそもイチローはビールしか酒を持ってきていないのだが…
 
 
 
【30日】幕営地7:00-7:30五丈の滝F2-9:30駒津沢F1-14:00下降開始-16:00五丈の滝F1-17:15丹渓山荘17:40-19:45戸台駐車場
 
2日目は明るくなってからクライミングするため6時出発と決めたが、なんだかんだ細かいトラブルがあり、幕営具をデポして7時出発。
五丈の滝F2
五丈の滝F2 ミヤザキ
 
今回の最大の難所である五丈の滝F2。
釜がしっかり口を開けているため、落ちると盛大にドボン→即敗退となる。
ここは最も経験のあるイチローに先陣を切ってもらいたいところだったが、
「ここをリードするくらいなら帰る」とキッパリ。うぉーい、それでいいのか???
上手さんも尻込みしたため、またしてもミヤザキがリードに。うぇー。
五丈の滝F2_2
右側から取り付き、丁寧に雪を落として足場を作り、ちょこちょこ岩をスタンスにしながら抜ける。
ドボンしたら低体温症の危機。しびれたー。
落ち口の左側の雪壁を少し登り、灌木を終了点に。
駒津沢F1_1
 
五丈の滝F2を登れば、すぐ右手が駒津沢F1。
70mの大滝は長いが、下から見るとスタンスは多いし、上部は寝ている。
この美味しそうな獲物を前にして、ついにイチローのクライマー魂に火が点いた。
右のバーチカルのラインを勧めたが、迷わず真ん中を選んでクライミング開始。
1番、センター、イチロー。
駒津沢F1_2
慎重に支点を作りながらじわじわと登るイチロー。
しかしスクリューが足りなくなり、約35m地点、滝のど真ん中でピッチを切る。
駒津沢F1_3
フォローで登ってみると、けっこう下部は立っている。そりゃスクリューたくさん打ちたくなるよね。
でも上部は寝てるし簡単そうだよね。
そんな2ピッチ目もイチローがリードを志願。ここは花道を飾ってもらおうと上手さんも快く譲った。
さあ、あとはビシッと登って帰るだけだ!
ミヤザキが2本スクリューの氷を抜き忘れて使えなくなったが、まあ足りるだろう。
 
 
意気揚々と最後のクライミングに出撃するイチロー。
しかし、上部は思った以上に氷が悪い。
アックスが極まったと思っても上の層がバカッとはがれたりして、下にいる我々は凶悪な落氷に襲われる。
そして、あと15mほど残して動きが止まった。
駒津沢F1_4
「スクリューが足りない!ここでピッチを切る!」
 
しまった、やっぱり氷の抜き忘れが痛恨…
ただ、足場の悪い滝の真ん中で凍えながら、落氷を浴びたりかわしたりしながらビレイしているこっちもけっこうしんどい。
ここはピッチを切らずになんとか急いで抜けてもらいたい。
 
「あと何本?」
「3本!」
「なんとかなる!行けるとこまで行こうぜ!」
「マジでー!?」
 
まあ多少ランナウトするかもしれないが、終了点に木さえあれば足りるはず。いざとなったらアバラコフ作ってね。
そんな期待に応え、燃え尽き掛けていたイチローのクライマー魂が再燃。ランナウト気味にスクリューを打ちながら抜けきった。
フォローで登ると、この2ピッチ70mのリードがいかにしんどかったか、よくわかった。
 
「もう思い残すことはない」
 
イチローのその一言で、ここまで来た甲斐があったもんだ。
渾身のガッツポーズ
渾身のガッツポーズ
 
この日は後続のパーティーが二組いたため、前日に我々が作ったトレースは踏み固められ、下山は高速道路のよう。
4時間かけて登った道を1時間ちょっとで丹渓山荘まで下った。
そして満天の星空の下、上手さんの男気徒渉などに盛り上がりながら、晴れ晴れとした気分で河原を歩いて帰った。
 
これにてイチロー引退記念山行第1弾は無事に終了。
大変お疲れ様でした。第2弾もあるかな?

2014.01.02

あけましておめでとうございます。イボGこと吉川です。
今年もよろしくお願いいたします。
 
話が出たのは去年の夏。それを含めると実に4カ月もの準備期間を要した一大プロジェクト。中崎尾根。
12/29~12/31にかけて行ってまいりましたので、報告させていただきます。写真がないので写真を撮った方は補足していただけると助かります。
メンバーはCL早戸、斉藤、成瀬(ラ)、吉川
 
もともとは28日に尾根の末端から入山する予定でしたが、近年まれにみる大雪だとの予報だったため、早戸さんが直前まで天気予報とにらめっこした結果、29日入山、槍平経由で中崎尾根に上がり、槍ヶ岳を目指す予定に変更しました。
 
28日
4:30早戸家=8:00新穂高温泉着=9:00発~10:00穂高平小屋~11:30白出沢出合~13:00滝谷避難小屋~14:30槍平
 
前日からメンバー全員で早戸家にビバークさせていただき、暗いうちから出発。しかし、路面状況等に苦戦させられ、結局新穂高温泉を出発できたのは9時。まあ今日は槍平までなのでそう慌てることは無い。曇天のもと、トレースバンバンの林道をひたすら歩き続ける。
穂高平小屋にてラッセルさん、綿のTシャツを脱ぎ忘れていることに気付く。この時期避難小屋として開放されている穂高平小屋の隅にデポさせてもらった。
その後もひたすら単調な歩き。最初は「綺麗な景色だ―」とか言っていた我々だが、だんだんと「綺麗かー?」と疑問を持ち始め、最終的には「あーもー!つまらん景色ばっかり続きやがって!」と心がすさんでいく。それでも口には出さずに黙々と雪中行軍は続く。
白出沢出合を越え、雪崩注意のブドウ谷やチビ谷を過ぎ、滝谷の手前あたりで先頭を歩いていた早戸さんが突然ストップ。
 
早戸「イボG-?」
僕「はい」
早戸「飽・き・た」
 
ハイ、「飽きた」入りましたー。さすがCL、メンバーの気持ちを代弁することも忘れない。
その後一時間ちょっとで槍平に到着。槍平の冬季小屋はいっぱい。テントも3~4張ほどありました。我々も他の登山者の方のアドバイスを受け、中崎尾根側から見て、本館の陰に当たる位置にテントを設営。僕が持ってきたはずのたわしが見当たらず、雪まみれのままテントイン。ごめんなさい。槍平小屋では水場の雪を掘ってくださった方のおかげで、雪を融かすことなく水が得られ、ガスと手間の節約になった。
この日はおでんで乾杯し、就寝。
 
30日
4:30起床~6:20出発~8:00中崎尾根上~8:20荷物をデポ~10:30 2500m付近~11:30千丈乗越~13:00 2900m付近撤退決定~15:30荷物をデポした地点
 
少し雪の舞う中、ヘッドランプを点け槍平小屋を出発。先行パーティのトレースをたどって、中崎尾根への急登を登る。一時間半ほどで尾根に上がる。風は穏やかだ。昨夜の作戦会議で、調子が良ければこの日にアタックをかけようという話になったため、そこからちょっと行ったコルに幕営具をデポし、出発。トレースもあるし、時間的には不可能ではないはずだ。しかも今日がダメでも明日がある。
2500m付近で縦走装備の先行パーティに追いつき、わかんをデポ。今回の核心千丈乗越への登りをこなす。急な雪壁だが、ロープを出すほどではない。西鎌尾根に上がると風の表情は一変。一気に強風となったが、耐風姿勢をとるような風でもない。視界は効かないが、前進を続ける。
強風と効かない視界のため、スピードも上がらずルートにも迷いつつ、ゆっくりと頂上を目指す。
2900mあたりまで来たところで一旦ストップ。各々の意見を交換する。
このままでは時間切れの可能性もあるし、ラッセルさんの「今まで登ったのは山じゃないっす!」という名言が出たところで撤退を決定。
中崎尾根に戻ると一気に風も弱まり主稜線の厳しさを改めて実感する。メンバーの疲労も強く、思ったよりデポ地点まで時間がかかったように感じた。
テントに戻り、明日のことを話し合う。気象通報の時間も終わっており天気図は書けないし、携帯の電波も入らないので明日の天気はよくわからないが、次回以降のリベンジを誓い、敗退を決定。ゆっくりと夕食をとり、就寝。
 
31日
4:30起床~6:30出発~7:45槍平~11:00新穂高温泉
 
朝起きると、テントの壁が重い。外に出ると昨日まであったトレースが雪で埋まっているではないか。一晩で思った以上に雪が降ったようだ。新雪の下のトレースがあった部分は硬く踏み固められているため、それを探しながら歩けば、そこまで大変ではない。しんしんと雪が降り積もる中、槍平へ下って行く途中もどんどんパーティが上がってくる。思った以上に中崎尾根は人気ルートのようだ。槍平小屋で休憩をとり、あとは一気に下山。思った以上に早く新穂高温泉に着くことが出来た。
 
 
平湯の森で汗を流し、借りていた道具等をお返しに瀧根さんのお宅にお邪魔する。ラッセルさん(運転手)以外は酒を飲みつつ語り合い、夕方に滝根さんのお宅をあとにした。大晦日なのに少々長居しすぎてしまった。瀧根さんありがとうございました。
あと、ラッセルさん、僕たちだけ飲んですみませんでした。いや、サァッセン。
 
 
 
登頂はできませんでしたが、それぞれ自身の課題を見つけることができ、今後につなげることが出来る良い山行だったと思います。今年もより高みを目指して頑張って行きましょう。よろしくお願いいたします。

2014.01.02

お疲れ様です。吉川です。
 
中崎尾根の翌日、いわゆる元日に早戸さん、成瀬ラッセルさん、僕で天下峰に行きました。
 
最初は瑞浪のつもりだったのですが、東濃は雨模様だったため、豊田に転進しました。
 
元日ではありますが、数パーティ登っていました。
 
まずはおたまじゃくし5.9をトップロープでアップ。
雨蛙5.11aにも触りつつ、おたまじゃくしのクラック限定などをやりながらこの岩でしばらく遊ぶ。
 
その後、近くのショートサーキット5.12aに早戸さんが挑む。トップロープで少し触ったあと、昼食を挟んでリードでトライ。しかし、RPならず…次回以降の宿題へ。
 
最後に魔球5.11aをラッセルさんと僕がトップロープでトライし、撃沈したころにはもういい時間。
 
初登りはこんな感じでした。
おたまじゃくし
おたまじゃくし
 
魔球
魔球

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