お疲れ様です。吉川です。
10/3〜4で錫杖に行きました。
車移動や行動、夜の宴など複数の山岳会の方々とご一緒させていただきとても楽しく盛り上がりました。ありがとうございました。
登攀は妻と二人パーティでした。
10/3 中央稜P2右岩壁左ルート
錫杖沢出合にBCを設置し中央稜へ。
中央稜P2右岩壁左ルートに登るのはこれで4回目だ。早口言葉のようなこのルート名も今ではスラスラと言える。
残置が多くて難しくなく、登りやすいが、ルートを間違えることが多い。
1P目は妻がリード。しかし途中でルートを間違え、元に戻って登るにはヌンチャクが足りなさそうだったので、途中で切る。1P目の残りを僕がリードし、そのあとのチムニーのセクションも僕がリードで抜けた。
次のピッチは笹薮を漕いで、右のデカイ岩に取付く。妻がリード。ここは問題なく抜けた。
最後のピッチで上部の藪を抜け50mロープいっぱいで稜線まで。
先行していたHさんSさんパーティと一緒に同ルートを下降。さらに前を先行していたAさん夫妻は笹薮のピッチで左の方に登ってしまい、そのまま下降された。
帰りしな、1ルンゼの取付きを確認してBCへ帰還。
夜は20時頃まで盛り上がった。
10/4 1ルンゼ
5:30頃にBCを出発。錫杖沢の左岸の踏み跡を辿って1ルンゼの取付きへ。
ゆっくりと準備をしながらイメージを膨らませていく。準備中、一瞬小雨が降ったが、すぐに止んでくれた。今回は僕が全リードさせてもらった。登攀開始は7時頃?
↑1ルンゼ取りつき
1P目 5.9
水が滴るルンゼの左側のフェースをほぼまっすぐ登る。見た感じ支点が取れなさそうだが、上部にいく程カムやナッツ等で取れる場所が出てくる。下部はあまり取れない。結構緊張する。50mちょうどで終了点へ。
2P目 5.8
古い終了点が残っている正面の岩を登ってルンゼ方面へ。しばらく左を見ながら歩くと、短いクラックがある。それを登ると、広い終了点のテラスへ。
3P目(間違いルート) Ⅱ級?
広い終了点からどこに登れば良いかよくわからなかったが「1ルンゼ」ということで右のルンゼの方へ行ってしまった。これが間違いで、本当は正面に向かって左から登る。
リングボルトの終了点が出てきたのでとりあえずそこで切る。正面には滝のような濡れたフェースが、立ちはだかる。
4P目(間違いルート) 5.9?
様子が変だなあと思ったが、上に残置物が見えるのでとりあえず濡れたフェースを登ってみる。少し悪い。しばらく登ったところで、左奥に正しい終了点と思われるものがチラッと見えたので、そちらにトラバース。これが非常に怖かった。少し逡巡して言葉にならない声を発しながら突破した。正しい終了点に到着して一安心。本来の3P目であるⅣ級のピッチを右から迂回してしまったようだ。ここは1ピッチ目と同じ位の難易度だと感じた。
5P目(本来の4P目) 5.9
後続の三重から来られた3人パーティにここで追いつかれたが、先を登らせていただいた。カンテ状の岩の右側を登れば人工登攀。左側はハンガーが二枚打ってあるフェースをフリーで登れる。今回は左をフリーで登った。核心ピッチだと思っていたが、1ピッチ目の方が難しく感じた。人工ならここが最も難しいだろう。
6P目(本来の5P目) 5.8
正面はスラブ状だが、右側のゴジラの背のようなリッジを登る。最後に少しだけ左にトラバース。
7P目(本来の6P目) 5.9
チムニーのようなところを登る。そこまで長くないが、最も難しかったと思う。浅いガバを持ち替えるようなムーブが出てきて、いやらしい感じだ。妻曰く残置ハーケンがあったらしいが僕は見つけきれなかった。チムニーを抜けると右に数メートル歩いて終了点。
終了点で記念撮影などをして、少し休んでいるとすぐに後続パーティも登って来られた。
下降は懸垂下降6回で同ルートを降りられる。取り付きで荷物をまとめて、錫杖沢の出合に戻ってきたのが14:30だった。
1ルンゼは思ってた以上に良いルートでした。明るいフェースが主体で、全ての終了点がハンガー使った支点(ルートを間違ったところ以外は)なので、取り組みやすいと思います。残置は全て抜かれていると思っていたのですが、所々にハーケンが残っていました。今回使ったギアはカムとナッツを1セットずつでした。