お疲れ様です。吉川です。
当初、三連休はヒマラヤに一緒に行くT君と前穂四峰正面壁にでも行こうと思っていたのですが、微妙な天気予報の中突っ込んで三連休を棒に振ろうもんなら、一カ月位は後悔しそうだったので、早々と諦めて代案を考えることにしました。
そこで候補に挙がったのが、神崎川本流(愛知川渓谷)でした。家にあるガイドブックに載ってる遡行図を見ると、ヒロ沢出合までしか載っておらず、チラッとネットで記録を調べてもその先を遡行した記録があまり無かったので、行ってみることにしました。
メンバーはT君と早戸さん、僕の三人です。
7/16
神崎橋横の林道は、いきなりゲートで閉ざされており、入渓地まで小一時間の林道歩きとなる。
入渓地は発電設備の取水口に降りる階段から入るので分かりやすい。そのまま降りると堰堤の下に出てしまうので、適当に道を逸れて堰堤の上に出ると、いきなり淵に飛び込むことから遡行が始まる。
最初の滝を右から小さく巻いて越すと、そのままは進めず右岸に渡らなければならない。経験の少ない僕たちにとって本流遡行の水圧は計り知れないので、ロープを出して渡ることにする。
カラト谷を過ぎたあたりだったと思うが、ここで一人の男性に出会った。その人によるとこの日の水量はちょうど良い感じだという。その直後にキャニオニングの団体に遭遇した。
その後は無理なところは巻きつつも、ちょいちょい現れる淵や廊下を泳ぎや歩きで突破する。本で読んだ雰囲気以上に楽に突破できるので、水量が少なめなのかもしれない。
核心の40m長瀞も泳いで突破した。
唯一名前のついている天狗滝5mは、ものすごい水量でとても水線突破できるような感じがしない。滝つぼが白く激しく暴れている。
巻き道にトラロープも垂れ下がっているが、今回は左の壁を登った。早戸さんが空荷でリードし、僕とT君が続いた。岩は見た目より硬いが、まあまあ悪い。ザック背負ってリードするのはちょっとキツイ。
その先はほとんど河原歩きで、13:30にヒロ沢出合に到着。早いけどロケーションが良いので今日はここで打ち切ることにした。
河原で昼からたき火を囲みながらビールを飲む。E・E・E・きもちE!サイコーサイコー(RCサクセション)などと唄いながら夜が更けていった。
寝始めたころにパラパラと雨が降り始めたので、眠い目をこすりながら一段上がった安全地帯に引っ越した。
7/17
6:00起床。適度に二日酔いだ。そんなに早い目覚めでもないが、とりあえずたき火を始める。なんだかんだで出発したのは8時過ぎになった。
昨夜オープンビバークしてたせいか、T君はおでこに大量の虫刺されが出来ており、かなり痛々しい状態だ。僕は全く刺されなかったのに…
ここから先の行程は遡行図に載っていない。昨日より地形図を入念にチェックしながら進む。実は昨日から気になっていた場所がある。「大瀞」と地図に書かれた地点だ。そこまでは単調な河原歩きが続く。ついにこのあたりが大瀞だろうというところで、立派ゴルジュが現れた。しかもそのゴルジュの先には滝がドウドウと流れている。予想以上の結果に三人で歓喜の声を上げた。
しかしこれは突破できるのだろうか…
結果は実際に行って確かめていただきたい。
それを抜けると、ゴルジュの上に今にも落ちそうな橋が架かっている。左岸側の登山道から、中峠に上がる登山道へ渡る橋だが、現在は渡れない。渡る場合はさらに上流から川を渡渉しなければならないようだ。
計画では国見峠に上がるつもりだったが、せっかくなので源頭まで行ってみようという事になった。しかし結論から言うとその先は何もなかった。もうずーーっとただの河原歩き。最後まで何かあるだろうと期待して杉峠の数百メートル下の御池鉱山跡(こんな山の中に昔は約300人もの人が住んでいて、尋常小学校まであったらしい!)あたりまで沢を辿っていたが、最後はさすがに諦めて登山道に上がり、杉峠に抜けた。雨乞岳まで登る気力もなく、ここを最終到達点とした。
下山は、沢沿いの登山道を延々5時間。道は荒れてるわ、意外とアップダウンが激しいわ、ヤマビルに吸われまくるわで散々だった。車に着いた頃には17:30になっており、思った以上に長い行動で疲れてしまった。(そもそも前日の打ち切りが早かったのと、この日の朝が遅かったのが原因なのだが…)
7/16(晴→夜に雨) 9:00神崎橋(杠葉尾)~10:00取水口~12:00長瀞~13:00天狗滝~13:30ヒロ沢出合
7/17(曇り時々小雨) 8:00ヒロ沢出合~9:00大瀞~11:30御池鉱山跡~12:00杉峠~17:30神崎橋(杠葉尾)
お疲れ様でした!