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20181222-23 五龍岳 遠見尾根

2018.12.26

吉川Kです。

スキーの機動力を生かし、友人O氏と遠見尾根へ行ってきました。

1日目:10:00地蔵の頭-13:00中遠見-18:00五竜山荘
2日目:7:00五竜山荘-9:30五龍岳-15:30地蔵の頭

白馬に着くと雨。昼から晴れる予報だったので、道の駅白馬でゆっくり寝てから五竜スキー場へ。
ゴンドラを降りると雨はやんでいたがガスでスッキリしない天気。

気温も湿度も高く、すぐに汗ばんでくることは容易に想像できた。

準備を整え、ストックを伸ばそうとするも、かたくてのばせない。どうやら先シーズンの最後、しっかり乾かさないまま縮め、その状態のままだったので中でポール同士が固着してしまっていた。

力技で引っ張り出そうと、O氏と両端を持ち勢いよく引っ張り合った瞬間、ポールが抜けてお互い反対方向に尻もち。
よかった抜けたと思いきや、固着していた部分は抜けたが、ポール同士をつなぐ紐のようなものが切れただけで、復元不可能となってしまった。

入山前からウィペット一本で歩行&滑走することを余儀なくされることとなった。

地蔵の頭からはツボ足のトレースがあったが、すぐに2パーティ抜かし、ノートレースとなった。

ツボ足だとひざ下くらいまでは埋まる。スキーだからこそ実現できるスピードで遠見尾根へを進む。

小遠見山を過ぎるとガスがはれ、五龍岳本峰や鹿島槍が見えてきてモチベーションがあがった。

朝から雨だったことと気温が高いこともあり、雪は重く、グズグズだった。シールはよくきいた。
O氏は半袖で登っていた。

しかし、ウィペット一本の自分。
バランスをとるのが難しく、転んで立ち上がるのも、ヒールサポートを上げるのも難儀した。

途中、ブロッケンなんかも見ながら14:30すぎ、当初幕営を予定していた西遠見山についた。

ブロッケン

日没までには五竜山荘に着けると目論み、トレースを白岳へスキーを進めた。

西遠見より白岳方面を眺める

白岳直下の斜面を登って、程よいところでトラバースして五竜山荘を目指す。
日が落ちたこともあり、白岳直下から、雪の様相が一変。融解凍結によりハードパックされた雪面の下に結合の悪い雪。

白岳トラバース

高度を上げるにつれ、斜度も増し、シール登行が難しくなった。
ツボ足に切り替えるが急斜面の腰ラッセルに骨が折れ、たまらずもう一度スキーをはいた。

五竜山荘と同高度になったところでアイゼンに履き替え、トラバース。
やりにくい雪なので時間がかかる。

気づけば日が落ち、月明かりに照らされながらのトラバースとなった。

五竜山荘でテントを張り、O氏のビールを2人で分け合った。日が暮れてもテンバにつかない不安感から解放された。
坦々ごま鍋にうどんやら餅やら入れて満腹で就寝。
今回は装備を軽くするため、夏用シュラフで来たため、なかなか眠れなかった。

明るい月に山が照らされ、夜でも山容がはっきり分かるほどのいい天気だった。

2日目朝は晴れ。

しかし歩き始めてしばらくするとガス。
やがて雪になった。

スキーは五竜山荘にデポし、ツボ足で五龍岳へ向かう。思ったより時間がかかった。

さて下山。

昨日のこともあり、白岳トラバースはしたくない。
斜面状況や天候を考えても五竜山荘からの滑走は無理。

ということで、スキーを担ぎ、白岳のピークへ。
ピークからなら尾根伝いに滑走できるかと思っていたが、やはり雪の状態も良くなく、
ガスで下山方向を見失う可能性もあったので、結局西遠見までツボ足で降りた。

あとはひたすら遠見尾根を戻るのみ。

西遠見からはツボ足のトレースがあった。
シールはいたり、滑ったり。
滑るといっても小さなアップダウンをこなすだけ。
ターンを描くような滑走はゲレンデに出るまでできなかった。

滑るのも、ウィペット一本ではなんだか違和感のある滑りに。
歩くのも、滑るのも、ストックの重要さを体感した2日間になった。

降り続いていた雪も、小遠見を過ぎると雨に。

ゲレンデもグスグスだった。

ゲレンデを滑って下山したかったが、コースクローズのため、ゴンドラ下山。

結局今回まともな滑走をしたのは、地蔵の頭からゴンドラ乗り場の数百mのみ。

機動力という面で、歩行メインでスキーを活用し、(日程的に)ツボ足ではできない山行が出来たのは「スキー登山」の醍醐味であった。

しかし、早くシュープールを刻みたい。。。
次は歩くスキー山行ではなく、滑るスキー山行をしたい。

良いお年を。

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