2016.05.19
リスかわいい
5月4日
また4時起床。
飯は昨晩食べちゃったので味噌汁とクリフバーを頬張る。
残り約6ピッチ、普通に行けば昼までに抜けれるはずだが、
チェンジングコーナーという最難所もある。
23p 鵜飼
Glowering spot、C1だけどフリー12dが付いている。
トポ通り、ひたすらナッツで登る。朝っぱらからなかなか攻めてくれる。
24p 岩狭
出だし15mくらいは細めのクラック。マスター#1~#3サイズ。後半は広がってキャメ#1~#4。最後はワイドフリー5.7でキャメ#4~#5サイズ。トポではFunってかいてあるけど結構しんどい。
25p 鵜飼
やってきましたリン・ヒルよろしくチェンジングコーナー。
どっちがリードするとか無く、自然に私がリードに
出だしはフツーのクラック、逆V字になってクラックが終わるのでそこからボルトを使ってコーナーに移る
移りたいが、めちゃくちゃボルトが遠い、外人サイズにも程がある。
スタンスもホールドも見た感じ無いんだけど、、、アブミをカウンターバランスとってデッド気味にヌンチャクを掛けた。
この最初のボルトの上にも4つくらいボルトが打たれているが、これまた1つ1つすげー遠い。
頑張れば届くと思うけどチェンジングコーナー自体はこのボルトからコーナーに移るはずだ
折角の核心なので存分に味わおうと思い、コーナーに移る。
いきなり小指も入らない極小クラック。勿論スタンスは無いツルツル(ヽ´ω`)
こんなのフリーで登るとかクレイジーだ、、、
クラックは濡れていて気持ち悪い、ナッツが決まりそうな隙間は恐らく全部ピトンスカーだ
どう考えても簡単に抜けそうな感じなので恐ろしくてアブミの最上段に立てない。
2つ目のボルトを越えて、2つナッツを決めて3つ目をセットしている途中に乗ってるナッツがぶっ飛んだ。
下のナッツで止まったけど、初フォールだった。
仕方なく、2つめのナッツを決めた所に0.1番をねじ込む、このサイズのTCUが無いのが悔やまれた。
斜め上45度くらい向いてる上に、刃一枚飛び出てるけど、なんとか大丈夫そう。
そっと乗って、も1つナッツ決めたくらいに残置があって心休まる。
それ以降はクラックが少しずつ広くなりプロテクションも安定しはじめる。
なんやかんやで1時間半くらい登っていたようだ
回収された0.1番はわけわからんほう捻じれ方をしていた、、、
26p 岩狭
ビレイ点目の前にある細いクラック(マスター#1~2)か左側の曲線クラック(キャメ#0.75~#1)か好きなほうで。クラックが合流してからはキャメ#2~3サイズ。
ハングを越えて傾斜のあるハンド5.8だが、実際はレイバック気味のシンハンド~ハンド。フリーはやらずにエイド。最後の方はフリーで登った。
最後の核心を越えて終わりが見えてきたのか泣きそうだったらしい
ビレイをしてたら後続PTが追いついてきた、3日間ずっと居るけど初めて会った。
名前はジョーとケビン、なんかずっとジョーがリードしている。
天気と帰り道の話をする。今日の予報では持ちそうだとの事
帰り道に関して察したジョーは、上で待ってたら案内してやるよ、一緒に降りようと言ってくれた。優しい
うんこバケツのカラビナを環付きにしろと言われた、
昔、うんこバケツを落として何百フィートも落ちてく様スゲークレイジーだったぜとかオモロイ雑談をした。
27p 鵜飼
実質、私はこれが殆ど最後のリードだ、ひゃっほーい
テンション上って調子のってたのか途中でアブミがカラビナから抜け落ちる。
延々と落ちていくアブミ、ちょっとポカーンとしててラクとかフォールとか言葉が出なかった、
しかしトンデモない距離を落ちていく、、、ジョーの気持ちが分かった、、
岩狭さんのアブミを借りて継続、ぐっばいプレートあぶみ永久に。
飯抜きなせいかそこからギアが引っかかる度にすげーいらいらした。
28p 岩狭
左上するマスター#1~#3サイズのクラックからボルトラダー。レッジ上にあるはずのビレイ点はない。
被ったブランクフェースをボルトラダーで越える。1か所遠いボルトがあってホールドを掴む。傾斜が落ちてから1か所C1でキャメ#1使用。
回収していかないとクリーニングが面倒。ビレイ点はごついリング状の物。荷揚げは完全に空中になる。
抜けようと思えば頂上までいけるが、
途中で切ったが荷揚げが楽、荷揚げ点から最後までは5.5とはいえ完全にノープロになるので
重いロープを引きずり上がるのは嫌らしく、ピッチを切った。
ボルトラダーの部分は完全に空中ユマールになる。テンションが高いしジムで50m空中ユマールの練習をしたので苦ではない。
ホールバックも宙吊りになってるのがなんか面白い。
29p 鵜飼
5.5ノープロ。
どう考えてもみんなそこで荷揚げしてるであろう、ビレイ点があったが
よくわからないテンションでそれを無視。
完全に平坦な所に立ってる木に向かってダッシュする。
が、Everytime、枯れ木にアブミが引っ掛かり見事にコケる。台無しだ
しかも登りすぎたせいでホールバックが全く上がってこない。
岩狭さんに引っ張りあげてもらい最終的に2人がかりで引きずり上げる。しんどい
ともあれ完登だ!
なんだかんだで16時になってしまった、日没まで約4時間。
ジョー達が登ってくるのを待っていたら恐らくギリギリになってしまうだろう、
けども、上で待ってるぜ!って言っちゃったもんだからとりあえず待つ。
本当の核心はこれからだった
2時間遅れ、18時になってやっとジョーが上がってきた、なんで急にそんなにゆっくりになった?
こちらは動く準備万端だけど、彼らのパッキングを待ってたらちょっと怪しい
ジョーも時間がねぇから先に行ってくれという。トポを見て全力の英語で説明してくる
殆どわからねぇ(ヽ´ω`) Round edge ?崖に沿って行けというが
歩き出した途端逆方向へ行けと言われる、訳がわからんけどとりあえず指差す方へ行く。
結論から言うと完全に道に迷った。
ほんとだだっ広い。スケール感が全然分からない。
どこでも歩けちゃうし、岩の上だから踏み跡もわからない。
イーグルピークの尾根の先っちょに向かって歩けばいいだろうととりあえず歩くが何もない
沢を2つ越えたらケルンを発見して歓喜する。
やったー降りてるワーイと思ってたらトレイルが北に向き、登り始めた。
完全におかしいわと思ってダメ元でiPhoneのGoogleマップを開いてみる。
縮尺がでかすぎて細かくはわからないけど完全にイーグルピークの傍に居た。
一旦小休止を兼ねて作戦会議をする。日没間近だ
もう今いるのは完全に下降ルートとは違うが、ヨセミテフォール、バレーへと続くトレイルであることは間違いない。
トレイルに乗って小一時間は歩いたから、順当に行けばバレーまで3,4時間で行けるだろう
ということでイーストレッジからの下降は諦めて、歩き続けることにした。
少し登るとあたりは残雪だらけになってしまった、トレイルも雪のトレース。
どこまで雪が続くかわからないしペラペラのアプローチシューズではやや不安があるけど、逆に水には困らないな
案の定雪を踏み抜いて、ビッタビタになる。
雪の上を30分くらい歩いたくらいで、何やら池なのか沼なのか開けた所に出た
そして、トレースはそこで完全に消えた。どういうこっちゃ、、、、
暗くて見えないけどどう考えても突っ切るのは無理。雪があるのにカエルの鳴き声がやかましくそして虚しい。
こりゃもうお手上げだ とやむなく、雪の無い所に戻る
下りきったあたりで雨がパラつく。すぐに止んだけどもうそこら辺で寝ることに。10時近かった。
小さい岩屋があったのでツェルトを雨除けに適当に張って、食料をちょっと離れた所に置いて就寝。
5月5日
完全に明るくなってから行動開始。飯は味噌汁のみ ひもじい~
靴はビタビタだし、トレイルは無くなった。
どこでどう間違えたのか(そもそもスタートからおかしかった)なんとなく分かったので
トレイルを戻ってエルキャプの頂上まで戻って、もう一度イーストレッジからの下降を試みることにした。
8時頃頂上に着く。ゆっくりと全容を眺める
左上の方にブロックウォールが見える、Steep wallは遥か下
頂上から南側をじっくり眺めるとケルンを発見した。どう考えてもトレイルのケルンではない
そのケルンから見回してもケルンは見えないが、変な地物とかには頼らず、崖を右手に、東へまっすぐ下る。
よーーーく見ると点々とケルンを見ることが出来る。ケルンがあればケルンまで移動して次のケルン。
そんな感じに下って行くとケルンも増えていく
トポに書いてあるBlock wallってのはスゲー上の方だ、ムチャクチャだなこの図は
Steep wallが迫ってきたらもう迷いようがない。
あとはラッペルステーションを探すだけだ、慎重に下っていくと壁よりに1つボルトを見つけた、残置は無い
壁よりなのでこれは一番奥のラッペルだ。ちょっと手前に戻ってみる
もしゃもしゃした岩棚の奥にフィックスされたラッペルステーションを発見。
やっとだーやっと終わった!
壁沿いにもボルトがあるが、右の突き出た棚の上のブッシュが正解
ロープ出さなくてもフィックスが張ってあります
結局、駐車場に着いたのは10時くらい僅か2時間で降りれるのである。
片付けもほどほどに、なんとなくジェフのキャンプを覗いてみるとジェフが居た。
独り言をトレバーとジュリアンはちゃんと覚えていたようで、
半分くらい入ったテキーラの瓶を貰った。テキーラかよ!死んじゃうわい
雨で引き上げてきた、Kさんらと話たり、我々が撤退をした翌日に登攀開始して無事完登したMさんらパーティらとも健闘を讃え合いました。
シャワーを浴びて戻ってきて、テキーラで一杯。
トイレすぐ脇にあるミッドナイトライジングを登ってる人が居たのでフラフラ寄ってみる。
うーんこれでV8か~おそろしいハイボールだ
テキーラ片手にフラフラ歩き回って簡単そうな岩を登って遊ぶ。
エイドじゃないクライミングは楽しいなっ!
そうこうしてると本格的に雷雨、テントで昼寝。
5時くらいになってピザでも食べに行こうかと思ったら、
ステーキパーリィをしているMさんらにお呼ばれしたのでありがたくご馳走になった。
すでにアホほど食べたけど、特にやることもないのでやっぱりピザを食べに行く。
5月6日 金曜日
予報では今日は雪らしい、Kさん、Mさんらも皆撤収。
我々もサンフランシスコ観光でもするかと撤収。
バレーを抜けたあたりで土砂降り。
シスコに着くと雨は止んだ。
アルカトラズ刑務所に行ってみたかったけど、予約無しでは無理だったので
街をフラフラ歩いてPier39で蟹を食べる。
空港近くサンブルノの街でSuper8とかいうホテル?モーテルで一泊。
ケチってクイーンサイズベッド1つの1部屋に泊まる。100ドルくらい
5月7日~8日
まっずいホテルの朝食を食べて10時の便
レンタカーの返却はまるでゴーカートのようだ走行距離とQRコードをピッで終了。
朝から家に帰るまでずーっとビール飲んで気がする。
おしまい
その他の写真
2016.05.19
5月1日
この日は、一応予報では午後から雨。
もう一度シックルレッジまでフィックスを張る案もあったが、
相変わらず天気が読めないので保留とした。
完全にレスト。昼からビールとバーガーでフラフラする
ヨセミテフォールの下のに行こうとするとスコール。阿鼻叫喚の外人たち
夕方頃にはポツポツと降り始めた。
晩飯はやはりピザ。
天気を確認するが、やはり不安定。
行けるとしたら3日で抜けきるつもりで行かねばならない。
下降のこともあるので不安要素が多いがここまで来て引き下がるわけにも行かないので
もう明日ゴーアップだ。
「あったらいいかも」程度のものや食料、水も削りに削り、酒も無し
挙句の果てに、クライミングシューズも要らなくね?チョークもいらねぇわと削る
随分軽くなった気がする
5月2日
3時起床。映画ニキータよろしく、缶詰のラビオリとミートボールスパゲッティ。どっちも同じ味がする
真っ暗の中、アプローチ。水が4ガロンも無いとなんとかかんとか取り付きまでロープ無しでいけた。
1p目には誰のか知らないがフィックスが垂れ下がっていた。
ちょっと躊躇したけど、今日中にエルキャプタワーまで約12ピッチこなさいないと行けないことを考えると、、、
ありがたく使わせて貰った。
シックルレッジまでは同じ。 今日は風が弱く快適。暑いくらいだ
5p 岩狭
前回途中で切ったのを、切らずにレッジの先っぽまで伸ばす
6p 鵜飼
前回はビレイ点から振り子したが、少し登った残置から振り子をする。超簡単。
ビレイ点もドルトホールのすぐ上らへんのボルトで取ることにした。
バックロープを付け忘れて凄い時間を食った。その間に後ろから追い上げてきたイタリア人に抜かれる。早い
7p 岩狭
ストーブレッグに移るまでは同じ、イタリア人がビレイ点を使っていたので手前でカムでビレイ点を作る
8p 鵜飼
ストーブレッグを前回の8pビレイ点まで登る、リードが入れ替わってしまったがまぁ気にしない
同じサイズばかりなので面倒だ。その上プレートアブミがいい感じにクラックにスタックする超うざい
9p 岩狭
前回はタワーすぐ下のボルトで切ったが、今回は一気にタワーまで抜ける
ロープはギリギリ。メインのセルフを外してやっとだった。
タワーでデポした水を収容する。
10p 鵜飼
タワーから少し降りてスクイズチムニーに、入ろうとするもギアが多すぎて入れる気がしない。
なんとかカムをねじ込むと、プレートあぶみが引っかかる。Everytime!!
ストーブレッグでも散々だったがこの野郎!
最終的に最下段が取り出せずに切断する羽目に、、、
11p 岩狭
出だしはキャメ#0.75~#1サイズだがすぐに広がってキャメ#3~#4サイズがずっと続く。傾斜が落ちてからはキャメ#4サイズ。キャメ#4を残しておかないとワイドのフリーをすることになる。左壁にビレイ点ハンガーボルト×2
12p 鵜飼
エルキャプタワーへ。 5.7フリー 快適
イタリア人はタワーのビバークポイントではなく、テキサスフレークすぐ下のこぢんまりとした所で寝るようだ、優しいなオイ
後続にもう1パーティいたけど彼らはドルトタワーでポーターレッジを張っていた。
12ピッチこなして日没までまだ時間があったので
次のテキサスフレークをやってフィックスしてしまおうっと登りだしたが、
イタリア人の「いーじー、トゥモロウ」と訛った英語が聞こえてくる
結局岩狭さんは、言いくるめられて降りてきた。押しが弱いなぁ (ヽ´ω`)
エルキャプタワーは超快適、あぶみの件ですげーイライラしていたけど変な小躍りしちゃうレベル。4人はまっすぐ寝られる程だ。
朝から我慢してたう◯こも出た。
久々の米!(アルファ米) & カレー 美味い! フリーズドライのカレーにカレー味のフリカケで追い打ち
雨の心配は無さそうだったので野ざらし、ダウンを着てシュラフに入って寝る
風が顔を撫でると冷たくて起きる。潜ってれば快適だった。
5月3日
4時起床。米美味い、
が、飯が1食分足りないことに気づく。
2泊3日予定なので2人で8食+予備だったはずだが6食しかない、、
しかしまぁ、行動食に一切手を付けていないのでどうとでもなりそうだ。継続
テキサスフレークの基部まで登って、荷物も上げる。
しかし、イタリア人がもたついていたので結局登り始めは7時頃になった。
13p 岩狭
エルキャプタワー下部のビバーク地からは5mくらいのフリーをしてテキサスフレークへ。
直接行くならフリー部分にプロテクションを残すとロープドラッグが酷そう。
テキサスフレーク直前のビレイ点で一度切ったほうが無難かも。前日にフィックス張っておいた。
フレークに入るまでが超しんどい。狭いうえに被っていてエイドもフリーもうまくできない。
フレークは左側(奥側)からフレーク側の背中にして登る。出だしは膝でスタック。後半はバックアンドフットでチムニー登り。意外とスタンスがあって休める。
前のパーティが遅くてチムニーの途中で10分ほど待つ羽目に。調子に乗って登ると突然背中側の岩がなくなるので注意。ビレイ点はアメリカ人サイズでちょっと遠い。
テキサスフレーク。イタリア人は次のピッチまでフィックスを張っていたようだけど
ここでもなんか知らないけどモタついていて、岩狭はチムニーの中で待たされていた、、、ビレイヤーは何も出来ん(ヽ´ω`)
14p 鵜飼
ボルトラダーから極小クラック、カムフックがよく決まる。
ブーツフレークは同じサイズが続く
15p 鵜飼
キングスイングのリードはやらせてもらいますので!って事で私めがやる
ブーツフレークの靴底から更に5,6mほどロワーダウン。
ギアは4,5番だけ持って、後からバックロープと共におろしてもらう
意気揚々と壁を走るが全然届かない、、広い凹角になっていて上手く壁に沿って走れない
壁はツルツルで凄い滑る、靴のせいってことにしよう、、、全力疾走なので想像していたより疲れる
本来はイーグルレッジにダイレクトに届くはずだけど、全然上手くできないのでズルズルとロワーダウンして
随分下の方に這い出る。
デカイクラックで登りにくい、イーグルレッジの後もなんか気持ち悪いクラックだ
カムを全て回収しながら登らないと行けなので手間が凄い
最終的に前のビレイ点からほぼ真横に10数m程移動しただけといったピッチになる。
岩狭さんが登り終えた頃に、凄い勢いで外人が迫ってきた。後続のPTも追い抜いて来たらしい
ブーツフレークのビレイ点に来たなぁっと思ったら、あっと言う間にイーグルレッジまで来た。
ショートフィックスを多用したワンデイクライマーだ、フォローも振り子で飛んでくる。
すぐに抜かれるが、イーグルレッジで切ってるのでとりあえず次へ進むことに
16p 岩狭
出だしのフレークがやばいくらい脆い。そっとフリーで越える。一段上がって右側のクラックから。
左側は脆い。キャメ#0.75~#2サイズでフリーでも5.8くらいだと思う。15mほど登ると左側にビレイ点あり。50mならここで切るが、60mなら無視。
ビレイ点からカンテを右側に越えて頭上のハング目指して若干右上気味に登る。ハングからは細くなりマスター#1~#3サイズ。ナッツ有効。
小さなテラスに上がってボルトでテンショントラバース。右側にカンテがあって勢いがつけられず苦労した。振り子後はⅣ級くらいのフリーをこなしてビレイ点。60m目一杯。
後ろから迫ってるのもあって焦ったのかバックロープを忘れる。
ワンデイ外人が来て、自己紹介。ジェフというらしい。冬に日本に英語教師をやりに来るんだとか
バックロープを取りに一旦ロワーダウンして戻ってる間にジェフ達に抜いてもらう。
当然ながら殆どフリー、ショートフィックスで登っていく、頭のネジがどうかしてるわー。
中間部のビレイ点からボルトでトラバースするルートも取れるが(ジェフはそっちでいった)、
トポ通り上まで抜けて振り子をする、振り子した所で終了点。
またしてもロープがギリギリである。
クリーニング中、ジェフのフォロワーが回収しわすれたカムを回収する。
クリーニングも一番上まで行って、降りないといけないので面倒だ。
アッセンダーは逆さになって効かない、折り返したロープを残置に通してロワーダウンするが
距離がありすぎて真横までしか来れなかった、丁寧に一度結びを解いて降りるべきだったか、、、
結局折り返したロープを手で握ったままそのロープで振り子をしてなんとか抜けた。ターザンかよ、、、
ミスって手離したらぶっ飛んでいた。あぶねー
17p 鵜飼
真横に15mくらい移動するだけ。Bivy 1 ok!という感じの棚に着く
真上にはグレートルーフが
ホールバックをここに残し2p後で荷揚げする算段である。
既にジェフはグレートルーフに居たので、
カム忘れてんぞーっと叫ぶ。終わったらキャンプで受け渡しということにした
18p 岩狭
出だしからフリー。マイクロナッツとマスター#00で固め取りして越える。スタンスないうえにホールドはカチ。
クラックまでリーチぎりぎり。少し被ったクラックで奥が狭くてエイドしにくくて体がハマる。
5mほどエイドしてフェイスのボルトに出てフリー。ここもカッチカチ。フェースから凹角~カンテを左に回り込んでⅢ級程度のフリーでキャンプⅣ
初めて左上するピッチだ、キャンプⅣに至る。
キャンプⅣは平らだけど小さい。2人はしんどそう
またバックロープを忘れる、が別に荷揚げしないので問題なし
19p 鵜飼
今度は右上する、5.7のノープロトラバースが愉快。
2ピッチ分の荷揚げはしんどいなチクショウ
20p 岩狭
出だし少しフリーで登ってコーナークラックへ。細い。ルーフまではマスター#1~#3サイズ。
残置がたくさんある。残置なければナッツ多用してないと弾切れ起こす。
ルーフに差し掛かるとマスター#00~2サイズ。濡れててカムが抜けやすくて怖かった。
溝のあるマイクロカムが有効かも。フリービナ(ヌンチャク)多数必要。ルーフにも残置があるが、ナッツとハーケン。
ルーフ出口でキャメ#0.75。ルーフからレッジまではフリー(5.7)かテンショントラバース。
第二の見せ場?グレートルーフ。
濡れてる、、、残置が調度良い間隔で残っている
ルーフに至るまでの方が長かったように思う。
真横移動のクリーニングは面倒くさい。
21p 鵜飼
パンケーキフレーク。
10aのレイバックとあったので5mくらいぐらい頑張ってみるけど、流石レイバック、辛い
プロテクションも取りにくいので諦めてエイドにする。
登っている最中にまたしてもワンデイ外人のトレバーとジュリアンに追いつかれ、その上登り始めた、正気かよ、、
どうでもいいけど、普通に人のカムでA0していく、なんでもありなんだなぁ
もしや?と思い、ジェフを知っているかと尋ねたら、知っていたので
さっき回収したカムを託す。アルコールが欲しいなぁ と独り言を言う
ジュリアンに天気を聞いたら明日は昼過ぎには降るかもとのこと。
昼までに抜けれるかな、、
22p 岩狭
出だしはまた奥が狭いクラック。エイドしにくい。一段上がると幾分楽になる。最後5mくらいはスラブをフリー。
コーナーに決めたマスター#2を掴んでA0したら抜けて怖い思いをした。スラブを抜けたボルトでいったんピッチを切って荷揚げ&クリーニング。
ヘッドランプの明かりを頼りに5.6のフリーでキャンプⅤ。5.6だけど左に4~5mほどトラバースして直上。結構悪く感じた。
これでやっとキャンプⅤだ、もう8時近くクリーニングが終わった頃にはヘッデンの出番となった。
トレバーとジュリアンはそれでも登っていく
着いてみるとどう見てもこれは1つ手前の1人ビバーク用のレッジだ。
5.6のフリーですぐそこにあるはずだけど、支点もクラックもないので迷って切ってしまったらしい
この数mの為に再びロープを捌かねばいけない。
眠気と疲れと暗いのとでお互いにムチャクチャイライラしてきてブチギレ寸前だった
再び岩狭さんが登り初めたがスグソコどころか10mくらい登って行ってしまう、俺はエエエエエ?まじで?みたいな感じでポカーンとしてた
流石に行き過ぎじゃねっと思って声かけたら、「登りすぎた」といって降ろした。
もうクタクタだ
キャンプⅤは2人がギリ寝れるが、斜めっているし非常にツルツルしてるので寝ていると滑っていく
後続の外人は1時間遅れくらいで追い付いてきた。
先ほど切ってしまった所でポーターレッジを展開してた、彼らがポーター持ちで助かった。
2016.05.19
鵜飼です。 東海山岳会の友人、岩狭さんとヨセミテはエル・キャピタン、The Noseを登ってきました。
ルート内容のみならず入国からまるっと行きたいと思います。非常に長くなるかと思います。
4月27日~28日
羽田発の深夜便でサンフランシスコへ。現地27日の夕方に到着。
イミグレを通過し、荷物を受け取り、空港内の無料モノレールにのってレンタカー屋へ
事前にHISでコンパクトカーを予約していて、予約票を見せるも
「そんな荷物載るわけが無いでしょ」って鼻で笑われて
カーナビが要るだの要らんだのヨセミテ行くなら4駆じゃないとだめでしょ?とか
モリモリに盛られて1000ドルとか見積もり出される、、
カーナビも要らん!4駆も要らん!と言い張ってなんとか750ドルまで下げる。当初のおよそ倍である。
結局借りた車はJeepのCompass。確かに荷物はこれでギリギリ感があったのでまぁいいか、、、
ヨセミテへは朝着いてキャンプ4に並べば十分なので
サンフランシスコ市内の「REI」というアウトドアショップに行き、ガスやら行動食やらを仕入れる。駐車場はあるので安心だ
更に適当なマーケットへ行って、水とドライブのお供を買う。 どうでもいいけどクリフバーはどこにでも売っている
正直これらはビレッジ内で買っても大差無い金額だったと思われる。
意外と普通サイズのマックで腹ごしらえをしてマーセド経由でバレーへ向かう。
アメリカのガソリンスタンドは基本先払い、クレジットカードを入れてみるも、日本のカードなせいか給油出来ない
キャッシュを20ドル入れて給油したら、お釣りもレシートも出てこない。すごいテンパるが渋々、店員に言ったら普通にお釣りくれた。
要するに有人のスタンドでしか入れれない、先に入れたい分の金額を店員に直接カードかキャッシュで払って、余ったらお釣りをもらうという感じらしい。
マーセドから140号をひた走り、マリポーサの街に深夜到着、レストエリアがあったので仮眠することに。
途中、給油したスタンドには踊り狂ってるババアとか居たし、ココにもヤンキーみたいのがいるもんで、どうにも落ち着かない。
4時過ぎくらいに目覚め、バレーへ向かう。流石にゲートにレンジャーは居ないので素通り。
6時半にキャンプ4の受付に並ぶ。5,6人既に並んで居たけど、平日ということもあってキャンプは空いてそう
我々のすぐ後ろに並んだ人が日本人で、福島から来たというKさん、ヨセミテ3回目だそうで色々教えてもらう。
電車とバスでヨセミテまで来たらしい、凄い。
レンジャーが来た8時過ぎには20人くらいの列になっていた。
キャンプで一気に取れるパーミッションは7泊8日分までで、6日まで滞在したいんだけど?と聞いたら
5日にもう一度支払いに来たらOKとのこと、結局は5日ではなく3日後くらいに1日増やしてくれっと言って支払った。
サイト3を割り当てられ、Kさんも合わせて同じサイトにしてくれた。後にMさんらも来て3,4あたりは日本人街になった。
キャンプ場ルールは、10時以降大人しくしろ、焚き火はPM5時~10時、薪はビレッジで買え、その辺のもの燃やすな。食料とか匂いのするもんは全部ベアコンテナに入れろといった感じ
ささっとテントを設営し、荷物をとりあえず片っ端からベアコンテナに叩きこみ
朝飯、下見、買い出しに行く。
カリービレッジ改め、ハーフドームビレッジで朝食。高い。
マウンテンショップでカムフックとか買う。なんとなくペッカーも買った。
そしてEl capitan下見。取り付きは全く迷わない。目の前のパーキングに停めて徒歩10分も無い快適アプローチ
下から見上げた感想は「デカイ、デカイけどやれるわこいつー」が共通感想であった。
4p目にあたるシックルレッジからのラッペル位置も確認し、問題の下降路の下見。
結果よくわからない、El capitanピクニックエリアに降りてくるはずだけど、踏み跡が多すぎてわけが分からい。
下から見上げても木が多くて見えない、雨がぱらついて来たので引き上げる。
どうせ下から下降路を見ても分からないだろうってことでまぁいいや。
ビジターセンターで天気を確認する。
キャンプ4の受付に張り出してある天気予報、ネットで調べる天気予報、ビジターセンターの天気予報。
全部違う、さっぱりアテにならない、、、とりあえず明日は天気良さそう、明後日は曖昧 くらいのもので、、
とりあえず、明日はシックルレッジまでフィックスを張ることは出来そうだ。それに決定。
キャンプに戻って登攀の準備をすることに、
これ見よがしにテーブルにギアを並べると隣の陽気な外人に絡まれて乾杯する。
登攀具としては
TCUカムを含むカム #3までを3セット、#4を2、#5を1。 ナッツ オフセットナッツを含めて3セット
クイックドローx8、アルパインヌンチャクx6? 、空きのビナ10枚くらい 、環付きビナ12枚?
あとはアッセンダー等の個人装備。
ロープは60mシングル2本(1本予備)、荷揚げスタティックロープ60m1本、フィックス用のシングル50m1本
水は1人1日3リットルx4日分 水4ガロンとゲータレード6本ほど 水分だけで大体24kg
75㍑のホールバッグは到底入りきらないのではみ出た分はサブザックに入れる。
ギア類はまとめて車の中へ叩き込み
ピザを食べにハーフドームビレッジへ 美味い!
29日
ゆっくり目覚める。4pシックルレッジまでの荷揚げとフィックス張りなのでマッタリとスタート
フリーフードを貰ったというKさんに朝飯を貰い喰い。
8時頃に取り付きへ、既に2,3パーティ登っているようである、、
アプローチは4級。空身なら余裕で登り降りできるものの、流石にホールバッグ背負って登るのは無理ってことで
0p目が生まれてしまった。
1p目のビレイステーションは先行PTが使っていたので脇のクラックで適当に作る。
登りは兎も角、荷揚げが死ぬほどしんどい。押してくれないと無理。
先行PTが行くのを結構、待つ
(以降 緑文字は岩狭さんのメモ)
改めて1p 鵜飼
テンション上がりすぎてとりあえずバックロープを忘れる
出だしからフリーで頑張ろうとするもツルツルとした岩質に恐れをなし早々にエイドに切り替える
ピトンスカーがどんなものかよく分かってなかったが、4枚刃のカムがイマイチ入らず
3枚刃である、TCUカムがいい感じに入ってくれる。オフセットカムも有効だろう。
そしてピトンスカーくらいしか主だったホールドがないので、傾斜緩いのに中々フリーはしんどそうであった。
2p 岩狭
細めのピトンスカーが連続。マスター#00~#3(キャメ#0.5)くらい。ハンガーボルトから3mほどのテンショントラバース。トラバース後もマスター#1~#3サイズ。最後はスラブを2mフリー。
練習で登ってるとかいう先行PTが遅すぎて1時間以上待たされる。
風が強くて陽向でも寒い。次で抜いてくれって言われた。当然である、、
テンショントラバース1回
3p 鵜飼
相変わらずピトンスカーしかない、
上部はボルトラダーだけど、抜けが急にフリームーブになる。2手くらいだけどあぶみを外す手間があって悪い。アプローチシューズだったので尚更悪い。
外人はあぶみを残置して抜けてきやがった、目からウロコ
4p 岩狭
出だしのフリーがちょっと悪い。5mほど登ってと残置カム、スリング、ボルトでエイド。
最上部のボルトから3mほどテンショントラバース。小さいスタンスに立ってボルトから伸びるスリングに手を伸ばす。
ピトンスカーもあるがカムはどれもしっかり決まらない。ボルトからもう一度テンショントラバースするかアブミを掛けて直接フレークに。
シックルレッジまでは斜めのレッジをフリー。ロープがフレークに食われないようにさばかないと流れなくなる。
シックルレッジには既に1つホールバッグがある。下へのフィックスも1つ
(後に分かるが、このもう1つのフィックスは日本人PTのものだった)
1段下に置いていくことに、ビニール袋忘れたのでツェルトかぶせておく。
待ち時間が長すぎてなんやかんやで5時を回ってしまった一日仕事だ、、、
風が強くてくたびれた。
シックルレッジから全てのロープを使ってフィックスしながら4回懸垂で取り付きへ。
晩飯のピザには間に合った。
Wi-fiで天気を確認するが、どうもよろしくない
明日良いがは、明後日はどうも軽く振りそうである、それ以降の天気も曖昧である、、、悩む
そもそも昨日も今日も降る予報はあったが全く降らなかったので、なにも信用できない
夏用のしょぼいカッパしか持ってなかったのでマウンテンショップでパタゴニアのシェルを買った
30日
4時起床、雨は降っていない。
昨夜はゴーアップの決断が結局出来なかった。
結局コイントスで決める。 結果、今日のゴーアップは中止
しかし30分ほどモヤモヤして居てもたってもいられなくなり、結局出撃することに
明日は降るだろうが、1日凌げばなんとかなる。遅れればどんどん成功率が下がる という判断で?
くそまずい日清の袋麺を食べる。ビーフ味ってなんだよ、、
5時半過ぎ、フィックスを登り始める。
一番下の50mロープは落として放置
5p 鵜飼
4級、適当な所でカムでビレイを取る
6p 岩狭
シックルレッジの先っぽまで
5~6p シックルレッジからⅣ級のフリー。傾斜が立ってきて5.8くらいのフリー。ハング下でカンテを右にフリーで越える。カンテからはキャメ#0.75~#1サイズのクラック。5.9らしいが見た目より悪い。
エイドで越える。5mほどでビレイ点
7p 鵜飼
少し登ればハンガーと残地もあったが、ビレイ点から振り子を試みることに
助走が付けれないので苦労する、そしてスリップして吹っ飛ぶ。頭からドーンといくけど打撲だけで済んだ。爆笑してしまった
振り子の後はイージー。 トポ通りにドルトホール脇のビレイ点を探すが
ハンガー1つと残置のリンクカムしかない、ちょっとおっかないけどこれで切る。
8p 岩狭
ドルトホール。チムニー登りで越える。穴の終わりでエイドに切り替えキャメ#0.75と#3サイズのダブルクラックどちらでも好きなほうを。#0.75は途中でなくなる#3は徐々に広がって#5サイズまで。最後はボルトラダー。ボルト間隔は遠い。ワイヤーが半分切れたナッツの残置があるが使わないと届かない。
ドルトホールの終わりあたりまで下りてテンショントラバース。振り子中にカンテを越える必要がある。失敗したら激突。トラバース先はストーブレッグクラック。ハンドサイズのクラック5.8だが、落ちられないのでキャメ#2二つをインクノットで固定してカムユマール。ビレイヤーの真横くらいにビレイ点あり。
ドルトホールを抜けボルトラダー、そこから更に振り子でストーブレッグクラックに移るが振り子の支点で1度切ってしまう
一旦クリーニングして再出発、ストーブレッグに移る。トポ上にはビレイ点があるはずの所に見当たらない
結局、9p目にあたるのビレイ点にたどり着く。
9p 鵜飼
トポにはフィストと書いてあるが外人はボクシンググローブでもしてんのかな
ひたすら3番サイズが続くカムユマールで精神がすり減る
プレートあぶみがクラックに入り込んでマジでうざい
途中で切るのを見ていなかったので、ドルトタワーのすぐ下のボルトで切る
10p 岩狭
#3,4,5でドドント登って ドルトタワー
ここまでで18時、日没は20時くらいなので、エルキャプタワーまではまぁなんとか行けるが
今日も今日とて、風が強い。ロープを放ると真横に飛ばされるレベルで
こんな風に雨が来たらたまったもんじゃない、、懸垂の都合で撤退するならここが潮時
時間も差し迫るが、悩みに悩んで、水を4ガロンここにデポしてリトライすることに
タワーには結構デポらしき水が一杯あったのでそれに習うことに
懸垂し始めると風はピタリと収まった。腹が立つ。
落とした50mロープは綺麗に束ねて木にぶら下げてあった。ありがたい。
ピザには間に合わなかったのでパンか何か食べて寝た。
2016.05.04
森です。友人と群馬県子持山・獅子岩にマルチに行ってきました。
【コースタイム】
4/29 17:00小牧~22:00道の駅こもち
4/30 7:00道の駅こもち~7:15 7号橋駐車場~7:30出発~8:10「この先危険」の看板の分岐~8:15南東壁取り付き~8:50登攀開始~11:50獅子岩頂上~頂上の岩でフリークライミング~14:50 7号橋駐車場
登山口の7号橋駐車場は10台程車が停められます。地元の方がみえ、「最近熊が出てるから、鳴り物は持って行ってね。」と言われました。
出発してから30分程で「この先危険」の看板があり、そこから踏み跡を左へ入って5分程歩くと獅子岩南東壁の取り付きです。
Aさん夫婦、私のHさんのパーティに分かれ、私たちが先に登らせてもらった。
1P 森
朝イチのリードは緊張します(;´Д`)久々の乾いた岩にドキドキ。ややレイバックぎみに登るところが緊張した。ボルト間隔が短く、フリーっぽい感じだと思いました。以前に早川さんと一度来た事があるのに、どこがどうだったかはすっかり忘れてしまっていました((+_+))
2P Hさん
クライミングの上手なHさんは問題なく抜ける。「下から見るほど簡単でもないね。」と。そう、下から見ると超簡単そうに見えるのに。
3P 森
右手のフレークを上がるのにちょっと悩んだけど、ガバを持ってよいしょと上がる。なんか山っぽくていいと思ったのはここだけ。
4P Hさん
このピッチが核心部。核心クライミングを楽しみながら登るHさん。「ガバがあるから、足よく探して来れば大丈夫だよ。」と。ガバだけど逆層(;´Д`)アンダーとか嫌だな。。フォローなので、とにかく頑張って抜ける。ガバはあるけど、結構登り応えのあるピッチでした。
5P 森
スラブ。短いピッチ。繋げて登れたと思うけれど、先がよくわからないので、ここでピッチを切る。
6P Hさん
超短いピッチ。トラバースして一段上がってすぐ終わり。すぐ上が獅子岩頂上なので、そのまま行けそうですが、Hさんは最後のピッチを私に譲ってくれた。
7P 森
右手の草付に上がってしまったので、岩をトラバースして戻る。トラバースって怖いから苦手(-_-;)
トラバースし終わって木の間を抜けると、獅子岩頂上。ハイキングのギャラリーでいっぱいだった。
「うわーすごい!ここ登ってきたの?」とか、「ちょっと見て!女の子だよ。すごいね~!」「さっき岩に張りついてる所見てたけど女の子だったんだ!すごいね~かっこいいね~。」などいろいろ言われて・・・(;^ω^)恥ずかしいけど嬉しかった。登り切ったところにギャラリーがいっぱいって、嬉しいゴールです(≧▽≦)
ちょうど3時間で登攀終了。一緒に行ったAさん夫妻のパーティも上がってきて、まだ時間があったので、頂上のスラブにボルトが打ってあったので、フリーで遊んだ。ここの岩は安山岩だそう。初めての安山岩。結晶とか乗れそうな足がないのに、てれっとしたところでも以外とフリクションが効いた。花崗岩や石灰岩しか触った事のない私にとっては新鮮でした。イボGが地質とか岩とか詳しいよって聞いたので、今度イボGくんから安山岩のうんちくを聞こうと思います。
フリーで遊んだ後、下山。
温泉に入り、「道の駅おのこ」へ移動。翌日は榛名山近くの黒岩へフリーに行きました。黒岩も安山岩で、かなり大きな岩場。ルートもたくさんありました。愛知からはちょっと遠いけど、伊香保温泉でも入りながら、また行きたいです。
2015.11.02
森です。31日、友達のE子さんと前尾根に行ってきました。 8:00裏道登山道P~9:50 P7登攀開始~15:30 P3登攀終了~P1~裏道登山道~17:30 裏道登山道P 紅葉シーズンで、御在所もたくさんの人で賑わっていました。 駐車場は6時はまだガラガラ、7時にはもういっぱいになってしまったそうです。(前日飲み過ぎて寝坊したので、E子さんから聞いた話) 友達のE 子さんは、前尾根に行った事がないとの事で、今回一緒に行ってきました。 登山道で、「森さん??」と声を掛けられた。日置さんだった。パタゴニアのスタッフメンバーで御在所に来たとの事。3人お揃いのパタゴニアの青いザックがとてもかっこよかった(^◇^) P7の1P目の終了点、春にお兄と来た時は終了点が一つ崩壊していたけれど、新しいボルトが打たれていました。 P5だけ、E子さんにもリードしてもらいました。 E子さん初めてという事と、渋滞もあり、時間はかかりましたが、充実した一日でした。 P3終了したのが15:30。ヤグラはまた今度にしようと言うことで、P3終了後にロープを片づけてP1、裏道登山道へ下山しました。 今年の御在所の紅葉は枯れ紅葉でした。
2015.10.28
上手です。
酒井さんと小川山セレクションに行ってきました。
駐車場よりパノラマコースで取り付きに向かいましたが, 迷ってしまい3峰の南稜を登るガイド山行の3人組パーティーに付いて行き,取り付きを教えて頂きました。
あと、2組くらいいましたがセレクションは貸し切りでした。
1P~2P;上手
1Pが短いのでつなげて上まで、クラックからダイヤモンドスラブ クラックはレイバックからハンドで上の
ガバを取る、スラブは初めのピンまでがすこし怖いが、その後は小さな凹みに足を入れて上まで。
3P;酒井
トラバースしてチョークストーンをくぐり、チムニーを上がり木まで。
4P;上手
クラックから左の小さなバンドに足を乗せ、後はクラック沿いに行き、木の横を通り(100岩場ではここでピッチを切っている)そのまま直上。
5P;酒井
一度下にクライムダウンして登り返し、ルーフをアンダーで持ち岩の下へ 最後は這って終了点まで。
6P;上手
上を見て右が5.7 左が5.9 らしい、せっかくなので5,9の方へ 分岐までは簡単
そこからハンドクラックを数手、抜け口でカムを使いたかったが合うのがなく、そのまま終了点へ。
終了点で3峰を登り切った方と手を振りあい 山頂を越え右に行って下山しました。
その後、親指岩の小川山レイバックやキツネ岩、タヌキ岩を視察して帰りました。
2015.10.27
森です。10/25、酒井さんと御在所、中尾根に行ってきました。
【コースタイム】
7:10裏道P~9:00中尾根取付き~9:10登攀開始~14:30登攀終了(P2オニギリまで)~16:50懸垂下降終了~17:5裏道P
駐車場でReパッキング。アブミは一台にしよ、って事で、力持ちの酒井さんに持って行ってもらう。
「カム#4、2個も要るかなあ??前、早戸くんと行った時は1か所くらいしか使ってなかったような。」と酒井さん。置いて行くか迷って、とりあえず2つ持って行くことに。
日向小屋に滝根さんがみえるので、挨拶に立ち寄った。「頑張って来いよ~。」と励ましを受け、中尾根取付きに向かう。この日は風が強く、取付きに着く頃にはかなりの強風で、体が持って行かれる程でした。
P4 1P目 森リード
「リード、チャレンジしてみていい?」「どーぞどーぞ。」のやり取りで、私、NPクラック、初リード。強風で寒く、手がかじかんで感覚がなかった。残置ピンの所で1テンしました…(´Д`)うんうん言いながら登って、チョックストーンの下をくぐって1P目終了。長身の酒井さんには、チョックストーンの下をくぐるのは狭かったみたい。「てゆうか、#4フツーに使うじゃん。誰??1つ置いて行こうとしてた人は~!(ー_ー)」と酒井さんに言ってみた。その先のピッチも#4が大活躍。うちらのレベルなら、#4を2個持ってきて正解だとその時は思った。でもよく考えてみれば、#4を2つ使ったところはなかったか。。(´・ω・`)
P4 2P目 酒井さんリード
短いピッチ。前尾根の方から滝根さんが「ガンバ~!!」と大声で手を振ってくれていた(*^▽^*)テンション上がるぅ~⤴⤴
2P目終了後、また岩の下をくぐって、P3までクライムダウンで下りた。
P3 森リード
10:20だった。まだまだ時間に余裕がある。リードを志願してチャレンジヽ(^o^)丿相変わらずの強風((+_+))私はナッツを使った事がなかったけれど、このピッチで初めてナッツを使ってみた。すごくよく効いて、カムよりも安心だと思った。これからはナッツを上手く使えるように練習しよう!
懸垂でツルムのコルへ。ここへ来ると風はさらに強く、近くにいるのに声が聞こえないくらいだった。
P2 (4P目)酒井さんリード
せっかく持ってきたアブミだったけれど、使わず左へトラバースして行く方が易しいと聞いていたので、(森)「ここもリードしてみていい??」(酒)「お~、今日の森さんはやる気が違うねェ~。」とリードをチャレンジしてみた。でもこのトラバース、怖い(>_<)グレード的に言えばP4,P3の方が上なんだから、行けるはず、と自分に言い聞かせてみるも、上のガバフレークに手が届かない・・・(T_T)風が強くてマジで吹き飛ばされそ~(;´Д`)30~40分は岩にはりついていたっかな・・(^-^; (酒)「交代する??」の声に、即返事でお願いします<m(__)m>した。
リード交代して酒井さんに行ってもらう。リーチのある酒井さんはガバフレークを持って、「これ、届いちゃうんだよね~。」と余裕で抜けてく。フォローで行ったら以外とすぐに抜けられた(´・ω・`)なんだ、、、結局は怖さ核心か。。このチキン野郎め!!と心の中で自分を罵った(;´∀`)いやしかし、やっぱフォローは楽でいいな♪(^^)トラバースして上がった所でピッチを切った。
(5P目)森 リード
(酒)「あとは階段状だから、歩いていけるよ。」と言われて終了点まで上がったけれど、言うほど歩きではないよ、酒井さん・・(T_T)歩きだと思ったからギアも持ってないし(;´Д`)超絶ランナウト。。たまたま持っていた#2を1か所キメた。易しい所だけど、ランナー取りたい(;´Д`)
P2 オニギリ(6P目) 酒井さんリード
最初からここは酒井さんにリードしてもらうつもりでいたので、当たり前のようにリードしてもらった。フォローで行ったけど、よくこんなとこリードしたなあ~と感心した。結構難しい。ビレイしていても風で体が持って行かれる。両膝を岩にくっつけていないと、体が支えられない程の風だった。
最後の所はリードの酒井さんは右から回り込んで行った。私はフォローなので、左側から行った。右側から回り込んだ方が易しいらしい。登攀終了したのが14:30だった。「いい時間だね。寒み~し、早よ帰ろ~よ。」と懸垂開始。
ツルムのコルまで懸垂で下りた後、私がリードで行けなかったP2の1P目の所でロープが引っかかって抜けなくなってしまった。またここを登らないといけない(;´Д`)私はリードで行けなかった場所なので、ロープ1本で酒井さんに登ってもらい、無事ロープを回収。ほっ。
ツルムのコルからバットレスの方へ下りるため、ルンゼを懸垂。コルにある木に残置スリングがあり、もう一段下にも懸垂ポイントがあった。(酒)「下にいい支点があるよ。」と言われたけど、ロープもぐちゃぐちゃで、荷物もまとまっておらず、ロープ整えて一段下まで降りて。。。というのが面倒で時間かかるから、この木で懸垂しようと言った。でもそれが後で後悔する事に・・(;´Д`)
50mでギリギリ下りられた。ルンゼの岩が脆く、落石が危ない。上のロープの結び目が岩に引っかからないように少し下に下げてから懸垂したけど、下のロープの長さにもそれほど余裕はなさそう。下りて行ったら、ギリギリ安定した場所に立てるくらい、片方のロープは短かった。
そして・・ロープの結び目が岩に引っかかって抜けない( ̄◇ ̄;)今度はロープ2本ともダメな状態。まじか。。(´゚д゚`)このルンゼ、登り返すの???うう(泣)
ザックを置き、タイブロックを付けて登ってみる。怖・・(;´Д`)てか、私登れるのかな??ここ・・。チキン野郎なので、なかなか上がれない。しばらくして(酒)「交代しようか??」と。即返事でお願いします<m(__)m>した。
交代して、酒井さんがタイブロックをつけて登る。ステミングでルンゼを上がって行った。落石、大丈夫かなあ。。と心配。結局、ツルムのコルのまでルンゼを登り返し、ロープの結び目を外してもらって、下の支点から懸垂で下りてきた。ロープを外す時、引っかかっていた大きな石が落ちる事が避けられず、正面から落ちてきたそう。右にも左にも避けられないので、スーパーマリオみたいに上にジャンプして、落石を避けたんだとか( ゚Д゚)怖・・。ホント、無事で何より。面倒くさがらず、最初から下の支点で懸垂すれば良かったと、自分の判断が悪かった事を後悔。反省した。
登山道に出たところで、この先電波が悪くなるので滝根さんに下山報告。
中尾根をリードもできて、P2まで行けて、充実した一日だったけど、反省点も多かった。裏道を歩きながら、懸垂下降全般に時間がかかったり、トラブルがあったり。登っている時も、次のピッチに移動する時にロープがぐちゃくちゃで、それを処理するのに時間がかかったり。こういう事がスムーズにできて、トラブルも回避できるようになりたいね、と話しながら帰った。帰りのルート選択も、落石の多いルンゼじゃなく、2ルンゼの方へ下りた方が安全だったかもね、と。反省点や今後の課題も見えた一日でした。
2015.10.11
宮崎です。だいぶ遅くなりましたが、夏合宿4日目、西村、宮崎、早戸、吉川の4人の記録です。
真砂沢テント場5:30-6:30源治郎尾根Ⅰ峰中央ルンゼ取り付き8:30-10:00剱岳南東壁(?)取り付き-14:30剱岳山頂-17:30真砂沢テント場
合宿四日目、三日分の疲労をため込んだ足はガチガチだった。
「みんなそれぞれの目標を達成したし、予定を一日早く繰り上げて下山してもいいんじゃないか…?」
そんな空気すら前夜のテント内には蔓延。しかしその夜に遅れて合流した西村代表のテンションは、それを許すほど低くはなかった。
みんな覚悟を決めて繰り出した先が、あまり歩かなくて良い上部岩壁とつなげれば12ピッチになるという源治郎尾根Ⅰ峰側壁だった。
狙いは中央ルンゼから成城大ルートへの継続。下りは懸垂下降で帰る気満々だ。
意気揚々と出発した4人は中央ルンゼへ。しかし雪渓が取り付きに繋がっていない…。
雪渓の端はすっぱり切れ、落ちたら明らかにOUT!!な口を開けていた。
そこで、取り付きから10mほど下で雪渓を飛び越え、岩壁を越えてアプローチすることに。きれいな凹角のフィンガークラックがあるのでいけるだろう…と楽観ムードで取り付いた。
ところがどっこい、クラックにたどり着くまでが悪い悪い。
足元が不安定なスラブ状の岩盤に取り付くと、乗っていたi-pad大の落石がイボGの膝を直撃。イボGが耐えてくれたから良かったものの、当たり所が悪ければその後ろにいた自分も含めて奈落の底だった。
「ここは甘くないぞ…!」
一気に全員の緊張が高まる。まずは4人の体重を支えるビレイポイントを構築しなければならず、先頭の早戸くんが一旦カムを突っ込み、さらにハーケンをカンカン。ていうかまだ全員ハーネスはいていないし!
そんななか、西村代表がもよおしてしまう。「えっ、このタイミングで…!?」と他3人は狼狽したが、もよおしてしまったものはしかたがない。代表の判断に躊躇はない。
用を足すため西村代表はハーネスをつけずにA0、他の3人はクラっときて落ちないように、しっかりとセルフビレイを取った。
取り付きではよくあることなのだが、ちなみに早戸くんは「ハーネスしててもできますよ」と自信満々だった。
ともあれ、ようやく早戸リードでクライミング開始。スラブをトラバースし、フィンガークラックに取り付いた。
しかしどうにもこれも甘くはなさそうだ。
「やめとこう」「あきらめよう」「くさい」と下から口々言われ、悔しそうにセットしたカムをはずす早戸くん。フリーなら行けると思うが、そもそもその先が取り付きに繋がっている保証もない。
てことで、中央ルンゼは取り付き以前に敗退。でもこういう本番の緊張感のなかでの敗退は、1回の講習会以上に勉強になる。と、ポジティブシンキング。
懸垂で雪渓に戻る
さて、目標を失った4人はどうしようかとはたと思案。
そこで2日目にも平蔵谷から剱岳本峰南壁に登っている早戸くんが提案。「源治郎尾根から少し外れたところに、めっちゃ●●に似た岩がありますよ!」
ほほう、●●岩とな! そこ、行ってみよう!
近くに行くと、●●な形がより鮮明に
標高が上がるほど会話の中身が低くなる千種アルパインクラブ。各人の頭のなかにはマライア・キャリーの歌が流れていたという。
しかしここで代表から「創立30周年も近いし、会の品格を疑われるような表現は避けるように」とのお達しが。
襟を正し、「●●にも似てるけど、facebookのいいねボタンにも似てるよね」などと会話の方向性を修正する。
がしかし、割れた雪渓や登られてなさそうなルンゼが立ちふさがり、●●岩も意外と手強い。
Ⅲ級くらいの岩壁を各自フリーソロで登ったあと、楽なルート楽なルートと迂回しながら高度を上げ続けていると、だんだんと遠くなっていく。
しかも横からみるとあまりそそり立ってないのでそそられない。
「これだったら南壁行く?」とまたしても臨機応変に目標変更。
南壁は2日目に早戸くんが登っているので間違えようがない。
休憩地点から見上げた南壁
草付きを詰め、正面左の小さいルンゼが2本並んだあたりが南壁A2稜だと教えられ、西村・宮崎組がそこに。その右手から回り込むなだらかな稜線がA1稜だということで、早戸・吉川組が向かった。
ここでようやくロープを出す。ただ早戸くんによると、Ⅲ級で登山靴でも行けるくらい簡単とのこと。
1ピッチ目:西村
簡単、と言われていたが、西村代表が登りだしてすぐに何かがおかしいことに気づく。
うめき声が聞こえる。ロープがなかなか伸びない。そして頭上からは「頼むよー!」「張り気味でー!」という声が。マジ!?
たっぷり1時間以上かけて、「ビレイ解除!」との声。フォローで登ったら、その理由がわかった。
岩がもろい、もろすぎる。ガバと思ってつかんだらもげる。もげるガバはガバじゃない。常に岩を押さえつけるようなムーブになる。
背中にしょったままのクライミングシューズがうらめしい。
ピナクルで終了点を作っていた西村代表。ボディビレイに切り替え、フォローの宮崎が先に5mほどクライムダウン。新たに終了点を作る。
2ピッチ目:西村
さっきよりはマシだがまだまだもろいリッジを登っていく。1ピッチにひとつくらい、推定40年もののさびた残置ハーケンがある。
3ピッチ目:宮崎
またもクライムダウンでリッジから広いルンゼ状の地形の上部へ。簡単なトラバースでロープをのばし、草付きを上がる。
4ピッチ目:西村
コンティニュアスで左上し、顕著な凹角の下まで。
5ピッチ目:宮崎
ギザギザのクラックが入った顕著な凹角をステミングを駆使して登る。流れで登山靴のまま登り始めてしまったが、ここもクライミングシューズで登るべきだった。
最後はかぶったチョックストーンを豪快に乗り越える。そのムーブのときにザックが岩をこすって、落石を起こしてしまった。西村代表間一髪避ける。やはり登られていないルートは危ない。
とはいえこのピッチは「たーのひぃー!」と叫んでしまうくらい楽しい。最後の最後でクライミング欲が満たされるとは…。体感5.9くらい。クライミングシューズなら5.8か。
ハイマツでビレイ。そこから山頂の早戸くんが見えた。
ようやく合流
とりあえず出会うなり「どこが登山靴で余裕のⅢ級じゃ!死ぬかと思ったわ!」と文句を言う。
逆に早戸・吉川組は30分ほどで山頂に到着し、我々を2時間半近くスマホをいじりながら待っていたという。
我々はどのルートを上ったんだ…?
というかこれは本当に剱岳南壁だったのか…??
皆の頭のなかに「???」がくるくる回りながら下山開始。
カニのよこばいの先の鉄の杭を使って平蔵谷へ懸垂下降した。(これはむしろ平蔵のコルまで歩いて降りたほうが早い)
平蔵谷から見ると、南壁の全体像がわかってきた。カニのたてばいが南壁A4稜なので、そこからA3、A2、A1と数えていく。
西村・宮崎組が登ったのは、A1稜のさらに東側、言わばA0稜みたいなところ。南東壁と言ってもいいかもしれない。
早戸・吉川組はさらに東側の無名ルート。ただ、踏み後はあったことから、迷い込むクライマーは千種の人々だけじゃないのだろう。
ただ、高度感もあり、山頂に抜けるだけに、今後もっと人が登ることでスッキリした好ルートになるかもしれない。
平蔵谷は長治郎谷よりも上部のガレ場が格段に下りやすく、雪渓もつながっているので気持ちよく走って降りられた。
最終夜は西村代表持参のハンバーグカレーを食べ、四日間の登山活動を無事に終えられたことを喜びながら、みんなで酒を飲み尽くして就寝した。
2015.10.01
1皮です
皆さん、ごめんなさい。先に謝ります
岩佐さんと二ノ沢からあけぼの壁を登る予定でしたが
暗いうちに通ったので二ノ沢の出合を行きすぎ
三ノ沢までの間の急なルンゼ(たぶん間ノ沢)を登ってしまいました
【21日】鍋平2:30~12:40二尾根右支稜~16:30クリヤの頭北方稜線上のビバーク地
【22日】ビバーク地5:40~6:15笠ヶ岳頂上6:35~12:30槍見
登山ブームのためか、最近めちゃ混みの穂高周辺
この日も槍見の駐車場には止められず、鍋平まで駐車しにいくはめになり
21日は30分、22日は1時間余計に歩かされた
最近よく歩いている穴毛谷
堰堤を次々と越え、真っ暗なうちに遡行を開始する
「また間違えるとだめだから(※昨年7月の三ノ沢参照)明るくなるまでまとうよ」
という岩佐さんの忠告に耳を貸さず、そのまま突っ込む
「早く行った方が敗退の可能性が減るでしょ」と答えていたが
それがあだになるとは…
秋本番ということで沢の水は少なく
靴下を脱いで徒渉しなきゃあ行けない場所はなかった
薄明るくなるころ、左手に急なルンゼが見えてきた
「たぶんこれが二ノ沢だ」
「後ろに一ノ沢出合が見えるからそうだね」
こんな会話をしてルンゼに入る
そしたらすぐに両岸とも高さ40~50mありそうな壮大なゴルジュ
二ノ沢ってこんなに狭かったっけ?と心の中で思いながら最初の滝に到着
うーん、悪そう。荷物重いし
段々になった左岸から、泥々で砕石の載った岩のマントリングを経て滝上へ
しばらく行くと二つめの滝
これは右岸からしか登れそうにないが、うーん悪そう
カムが取れず、「ウッ」と息を止めて何とか上へ
50mぐらいのピナクルがある二俣を右へ
まもなく3つめの滝
垂壁を登ってトラバースし、巨大チョックストーンを乗り越すが、悪い
息絶え絶えで滝上へ
そこまで何の疑問も持たず登ってきたが
ここまで来ると、右側の尾根がやけに低いぞ!
トラバースすれば歩いて上がれるぐらい
沢はさらに急になり、岩壁はどこにも見えないまま、ツメの草付きが見えてきた
「ルート間違えた~」と、後ろの岩佐さんに大声で伝えるが
「いや、その岩場だよ」と高さ10mぐらいのしょぼい岩を指さして
のんきな言葉を返される
ここはいったいどこ?このまま登り続けるべきか、下りるべきか
ここまで3つの滝とも、懸垂支点がどこに取れそうか確認しながら登ってきたが
2つめ以外は安全な支点が取れそうにないことが分かっていた
上に見える沢のツメの草付きは、一見したところあまり急傾斜ではなさそうだ
ルートを間違えたと分かった時点で下降するのがセオリーだが
そのまま登り続けることにした
そこからやぶ、藪、ヤブの3拍子
クマザサの急斜面では足が滑って、うつぶせに倒れることもしばしば
クマザサから手を離したらピナクルのある二俣辺りまで落ちていく傾斜なので必死です
2時間ぐらいの藪こぎで稜線(たぶん二尾根右支稜)の上に出た
右手の谷筋に巨大な岩場が見える
ああ、あっちがあけぼの壁だ(本当は四ノ沢第一岩稜)
まだ場所が把握できません
さらに藪こぎは続く
ザックに入っているキャメの5番やトライカムのオレンジは何の役にも立ちません
いい加減、全身が傷だらけになったころ、縦走路近くの稜線に出た
藪こぎを計6時間!
もう動くのは嫌だ!ということで、草原状のところでテントを張った
翌日は笠の頂上まで空身で往復し
槍見の駐車場まで下山
6時間の藪こぎをした跡では、鍋平まで1時間の車道歩きはらっくらくに感じました
2015.09.29
お疲れ様です。吉川です。
2015年夏の剱岳合宿で剣尾根主稜を登った記録です。
トラブルはあったものの、天候や運に恵まれ、無事登らせてもらえました。
剣尾根は剱では手強い部類の尾根だと聞き、出発前の僕の不安は膨れ上がっていくばかりでした。ウェブ上には剣尾根の記録は意外に少なく、あっても情報が少なかったり断片的な情報だったりで、ネットサーフィンだけでは僕の不安を拭えず、市の図書館に足を運び、登山大系や「日本のクラシックルート」を探し出して剣尾根主稜の記述を熟読した上で今回の山行に臨みました。
メンバー:宮﨑、吉川
行程:
20日 真砂沢ロッジ~長次郎谷出合~八ツ峰5.6コル~6峰、7峰、クレオパトラニードル登攀~池ノ谷ガリー下降~剣尾根R10~コルE
21日 コルE~剣尾根主稜~長次郎の頭~長次郎のコル~空荷にて剱岳本峰ピストン~長次郎左俣~熊の岩~真砂沢ロッジ
記録:
20日
5:30。明るくなり始めた真砂沢ロッジを出発。軽量化を意識していたが一泊分の装備はずっしり重い。
すぐに長次郎谷の出合に到着。前方に何パーティかの登山者が雪渓を登っているのが見える。
「傾斜が強くなる前に」と思い、アイゼンを装着して5分ほど歩いたところで不意に左足のアイゼンが外れた。あれれ?ちゃんと締めたはずなのに。
「アイゼンが外れました」と宮﨑さんに伝え、もう一度靴をよく見ると、なんと左足の踵部分のソールがベロンと剥がれているではないか。すぐに「いや、靴が壊れました!」と状況を訂正。さすがの宮﨑さんも「ええー!?」と焦っている。
セミワンタッチアイゼンの踵部分のコバがソールを剥がす方向に力を加えていたらしい。7年使った靴なのでさすがに寿命か。
靴の破損は致命的だ。BCのテントで五日間膝をかかえている僕の姿が頭をよぎる。
いや、まだソールがすべて剥がれたわけではない。テーピングで応急処置しよう。でも僕のテープは自宅だバカヤロウ。
宮﨑さんのテーピングを貰ってぐるぐる巻きにしてみたところ、なんとか形になった。アイゼンも着けられるし、八ツ峰の縦走までならいけるのではないか?行けるところまで行ってみることにする。
5.6のコルには歩いて上がれるとのことだったが、確かにどう見ても歩いて登れそうである。これなら間違えない。
5.6のコルに上がると3人パーティが6峰に向かって登攀中で、終わるのを待って我々もロープを出して登った。
1P目 リード吉川
壁を右に回り込んでルンゼをコルへ上がる。ロープスケールでちょうど50m。
ピンが取れそうなところが見つからなかったが、とる必要もないと感じ、ノープロ。
2P目 リード宮﨑
出だしが悪い。直上はかなり悪いので、少し左から登った。途中凹角に入るとまた悪いので右のカンテ出て登った方が良い。
終了点は肩のような場所のブッシュでとる。
そこからすこし登って、懸垂下降。
7峰は歩いて登って、ギャップを懸垂下降。
そこからは右側についている巻き道を歩いていった。チンネが見えてきたところで、手前にクレオパトラニードルが現れた。予定にはなかったが、宮﨑さんの2年前の宿題でもあるのでクレオパトラニードルにも登ることにした。
クレオパトラニードル 1ピッチ リード吉川
どこから登るのかよくわからなかったが、弱点だろうという場所からフラットソールで取りつく。
カムやナッツ、ハーケンを駆使して登るつもりで気合をいれて登ったらすぐに残置ハーケンが出てきて拍子抜け。ですよねー。
岩の表面はパリパリ剥がれ、ガバは信用できないので持ちにくいホールドで登った。ハーケンはバチ効きなので安心。
終了点からは懸垂で降りた。ただ置いている岩にしか見えない(でも全然動かない)ピナクルに残置スリングが大量に巻いてある。
クレオパトラニードルの寄り道のおかげでタイミングが合い、チンネの終了点のコルで日本山岳会東海支部青年部のTさんやFさんのパーティと、千種の鵜飼、酒井パーティと落ち合うことになった。ここでFさんと酒井さんからテーピングを譲っていただき、ボロボロになったテーピングを補強した。今のところ悪化もしておらず、テープも潤沢にあるため行動を続行することにした。Fさん、酒井さん、ありがとうございました。
チンネ左稜線の酒井さん?
池ノ谷ガリーの下降は悪い。ボロボロガレガレの谷を神経を使いながら降りてゆく。このタイミングでガスまで出てきて無駄に雰囲気まで出てきやがった。視界が聞かず目的のR10を探すのも困難になりそうだ。
池ノ谷尾根の末端付近から雪渓が出てきたのでアイゼンを履いて、さらに下降を続ける。いくつかのルンゼを見送ると、霧の向うに明らかに傾斜の緩いルンゼが出てきた。R10だ。懸案だった雪渓からの乗り移りは数十センチの隙間程度だったのでジャンプで解決。
R10は見た目こそ草付きの穏やかな谷だが、その正体はガレッガレのルンゼだ。もうガレ場にはうんざりだが、今日最後の我慢だと自分に言い聞かせて登る。30分程度でコルEに到着。この時点で16:45。さすがにビバークポイントを探したい。コルEの早月尾根側を見下ろすと10mほど下ったところにちょっとしたスペースがあるように見える。踏み跡らしきものもあるので下ってみたところ、3テン程度のテントなら張れそうなくらいの平らなスペースを発見した。明らかに人為的なものを感じる。これは素晴らしいビバークサイトだ。土木工事ともいえるほどの整地をしてくれたどこかのどなたかに心の中で感謝する。
この先コルDやコルCにもビバークできそうな場所はあったが、剣尾根上では安全面も含めてこの場所が最も良い場所だろう。この剣尾根ホテルからは富山の夜景もきれいに見える。
素晴らしいビバーク地
ここにツエルトを張り、早月尾根を眺めながら夕食を済ませた。夜のうちに靴のテーピングをしっかり補強した。踵に巻いているので登りには強いが、下りではすぐに破けてしまう傾向にあるようだ。明日の登山の無事を祈って就寝。
21日
前日と同じく、明るくなる5:30頃に出発。今日はハイマツの激しい藪漕ぎからスタートだ。強い傾斜の尾根を枝をかき分け掴んで登っていく。踏み跡は何となくある。
意外とすぐにコルDと思われる場所に到着。正面には20mの壁が立ちはだかる。ここは宮﨑さんが登山靴のままリードで突破。意外に傾斜の強いフェースで、残置は少ないが割と悪い。心配ならクライミングシューズを履いたほうが良いと思う。
そこを過ぎると尾根はやせ、ハイマツも少しずつ減ってきた。ちょっとした岩登りと藪漕ぎがつづく。
すこしいやらしい個所をクライムダウンするとコルCに着く。コルCそのものはビレイも面倒な位狭いが、早月尾根側に少し下ったところでビバークできそうだ。
ここからが、剣尾根主稜の核心になる。
核心全景
1P目 リード吉川
A1のピッチなのでアブミをもって登り始める。最初の5mはフリーで直上。そこから右に5~6枚ほどのスリング付きハーケンが約5mにわたって並んでいる。ここがA1だが結局、ハーケンの効きを確かめながらA0で抜けた。現代のクライミングシューズでならA0で問題ないだろう。強い人はフリーで抜けられるだろうが、僕には荷物が重くてさすがにキツイ。リッジを回り込むとあとは弱点を突きながらフェースを登る。踏み跡に出たところでビレイ。
そこからは少し歩き。そして今回のメインの「門」だ。またもやガスが出てきて不要な雰囲気が出てきている。
「門」 リード宮﨑
凹角に向かってバンドを歩き、途中のクラックにそって登る。クラックの序盤は傾斜が強いこと以外は問題ないが、簡単な左へのトラバースをこなした後の傾斜が少し緩くなったクラックは岩がもろくなり悪い。落ちそうな浮石もある。
リッジに出たところで終了。次のピッチは簡単なもろいルンゼだが、一応ロープを出して約50mを吉川リードで登った。このピッチでいわゆる「門」をくぐる。
稜線に出たところでガチャ類やロープを仕舞い、靴を登山靴に履き替え、残りはすべて歩いた。微妙な個所もあるにはあったが、すべて登山靴のままフリーで抜けることが出来る。稜線の下部に比べると岩も少しはしっかりしているのでちょっとは安心して登れる。1個所だけ、ザックを背負っているとつらいⅢ級程度のチムニーがあったが、短かったのでザックを下ろして登って、トップが手でザックを受け取って引き上げた。
途中にこんな場所もある
剣尾根の頭はどこだか分らなかったが、無事長次郎のコルに到着。ここでまた千種のパーティとすれ違う。今回は計ったようによく人に会う山行である。コルに荷物をデポして空荷で劔岳頂上を往復した。頂上でお互いの健闘を称えた。
長次郎谷の下降はやはりかなりガレガレでめんどくさいが、池ノ谷ガリーに比べるとまあマシだろう。でもガレ場の通過はもういいよ。この日は前夜の靴の補強がうまくいったようで、最後まで追加の補強をすることなくもってくれた。
二日ぶりに真砂沢ロッジに着くと合宿メンバーに加え、瀧根さんもいらっしゃった。もうヘトヘトだ・・・
瀧根さん曰く、青年部のTさんが僕の靴をかなり心配していらっしゃったとのことだった。確かに今回は運よく切り抜けることが出来たが、毎回うまくいくとは限らない。やはり靴が壊れれば行動は断念した方が良いだろう。今回はあまり良い判断ではなかったかもしれない。
実は山の中で僕の登山靴のソールがはがれたのは、これで3回目だ。限界の状態で山に履いて行っているのも問題かもしれないが、よく起こる現象だともいえるので、今後も気をつけたい。
以上です。剣尾根は良いルートですが、アプローチが大変でした。もしもまた登ることがあったなら、今度は絶対馬場島からのアプローチにするでしょう。もう池ノ谷ガリーは降りたくない・・・