2014.10.29
岩佐です。
錫杖で、左方カンテから烏帽子岩東肩ルートの継続登攀をしてきました。
【メンバー】上手、岩佐
【記 録】
2014年10月26日
槍見P 3:25 ~ 5:15 左方カンテ取り付き 5:55 ~ 9:55 左方カンテ終了点 10:25 ~ 12:22 烏帽子岩東肩ルート取り付き 12:45 ~ 14:40 烏帽子岩頂上 15:00 ~ 18:00 西肩コル下 18:45 ~ 20:20 クリヤ谷登山道 ~ 21:45 槍見P
【報 告】
冬山シーズンになる前に日帰りで良いのでもう一度どこか登りに行きたいと思い、上手さんを誘ってみたら、OKとのこと。以前から錫杖左方カンテを登りたいと聞いていたので、ルートは左方カンテに決定。ただこれだけではちょっと寂しいので、烏帽子岩の東肩ルートとくっつけて継続登攀の計画を立てた。
私は前日5時起き、出発前の仮眠も1時間半程度しか取れず睡眠不足。上手さんも睡眠は殆ど取っていないとのことで、槍見駐車場に着いたら二人とも睡魔に負けて15分程寝る。できればあと2、3時間は寝たいところだが、左方カンテは混むので、眠いのを我慢して3時25分に出発した。
取り付きに到着した時はまだ真っ暗で、我々が一番乗り。明るくなるのを待って直ぐに登攀を開始した。上手さんからスタートして交替で登り、4P目で追いつかれたガイド山行パーティーに先を譲って、2番でルート終了点に到着した。左方カンテを登るのは今回が4度目だが、本当のルートてっぺんまで登ったのは今回が初めて。終了点の草原はとても気持ちよく、紅葉ピークの新穂高側の景色が素晴らしい。
行動食を食べて少し休憩した後、烏帽子岩に向けて出発。前衛壁から烏帽子に行くのは初めてで、プチ冒険にちょっとワクワクする。暫くは踏み跡を辿るが、途中で踏み跡が左右2つに分かれている。右側は途中で踏み跡が消えており、その先を覗いてみると絶壁で先に進めそうもない。左側(北沢側)にはバンドがあるが、その先がどうなっているのか分からない。やはり右側が正しいのかと、もう一度行ってみるが、やっぱり違う感じ。右に左に行ったり来たり30分程ウロウロした後、北沢側のバンドを辿ってみることにする。
このバンドは幅が狭く、下まで切れ落ちている。ミスは許されないのでロープを出し、確保してもらって先まで行ってみる。途中から急斜面の木登りで上がっていくと、P2のてっぺんに出た。ここから両側が切れ落ちた稜線を伝って、東肩ルート取り付きに到着した。
P2側から見た烏帽子岩。右の階段状の所が東肩ルートの一部。
東肩ルート1ピッチ目。岩はもろい。
東肩ルートの登攀は、1P目、3P目、4P目を岩佐、2P目、5P目上手さんで烏帽子岩頂上に到着。取り付きまでのアプローチで若干時間をロスしたため、予定より遅れて到着したが、あとは2ピッチの懸垂下降なので、19時くらいには槍見駐車場に戻れるだろうと思っていた。
しかし、そんなに甘くなかった。。。
昨年曽我さんと東肩ルートを登り西肩側に懸垂下降した際に、2ピッチで降りられることが分かったのだが、昨年あった懸垂支点の残置スリングが無くなっていた。たぶんこちらの方向だろうと思われる所で、這い松に懸垂支点をセットして下降開始。途中2ピッチ目の懸垂支点となる太い松の木がある筈と、注意しながら降りていくが、見つからない。15mほど降りた所で二人の体重を支えられそうな這い松があったので、一旦ここでピッチを切る。
ここから2ピッチ目の懸垂下降をするが、どうやら本来の懸垂地点よりもやや西寄りに降りてしまったようで、昨年見た2ピッチ目の支点となる松の木(たぶん同じ木)が随分右側にある。振り子トラバースして移動できたものの、この場所からロープを回収するとなると、ハングの左側の角に当たって回収はできそうもない。昨年の経験から、この松の木から降りれば、ロープがある程度余る状態で懸垂下降できると記憶していたので、2ピッチ目の懸垂支点の這い松からならば下に届くはず。下を覗いてみるとロープが地面まで届いているのかどうかは分からないため、取り敢えず降りてみることにする。
ロープが下まで届いていないことも考え、途中懸垂支点が作れる所がないか見ながら下降するが、適切な場所が見つからない。30mほど降りた所から下はハングしており先が見えないため、降りてみないことには分からない。下降してみると、なんと地面から6、7m(?)位の所にロープの末端があり、下まで届いていない。ハングしているため、クライムダウンもできない。ロープスリングがあれば、ロープに結束して降りることも可能なのかもしれないが、自分の手持ちは既に2本を使ってしまい。残り1本のみ。あとは上手さんが持っている。となると登り返してどこかで支点を作って下降するしかなく、ハングした壁を宙ぶらりんの状態で登り返す。
2つのルートを登って体力を使った後の登り返しは堪える。登っても登ってもロープが伸び、なかなか高度があがらず嫌になる。やっとの思いでハングを越えると、しんどいロープの登り返しから立った壁のホールドを掴んで岩登り。アプローチシューズなので登りにくいが、ロープ登りよりはマシか。支点が作れそうな所を探しながら登って行くと、左側に直径4㎝ほどの幹の這い松があるが、一人の体重を支えるのが精一杯。這い松を補強するためのリスやクラックも見つからないので、諦めて更に登る。すると右側にクラックを発見。自分が持っているプロテクションは、ナッツとキャメロットのグレー、C3の黄色と赤のみ。あとは上手さんのザックの中。手持ちのプロテクションを使えるのはクラックに挟まった何となく不安定な岩の両脇にあるクラックのみ。それでも一人だけならば支持力がありそう。取り敢えずC3の赤とナッツで支点を作る。その40㎝ほど下はしっかりとしたクラックで、カムの3番があれば懸垂下降ができるちゃんとした支点が作れるので、上手さんに降りてきてもらう。降りてきた上手さんに懸垂の仮固定をしてもらってキャメロットを受け取り、3番をセットして支点を補強。(いつか回収に行かなければ。。。⇒15/09/12に全て回収。) やっと下まで懸垂下降することができた。ギアを片付け行動食を食べて暫し休憩した後、真っ暗な中をヘッデン点けてクリヤ谷側に猛烈な笹薮漕ぎで下った。登山道に出てホッと一安心。あとは槍見まで、熊に遭遇するのを避けるために二人交替で笛を吹きながら下山した。
毎回山に行くと思うことだが、懸垂下降は本当に怖い。良く登られている半ばゲレンデ化したようなルートならば、しっかりした懸垂支点があることが多いが、あまり登られていない烏帽子岩のようなルートや古い残置しかないクラシックルートの懸垂下降は、一つ間違えれば命懸け。アルパインクライミングは本当に面白いけれど、一歩間違えれば命を落とすことになる危険な遊びだと言うことを改めて痛感した山行だった。また、こういった不測の事態に備え、先に懸垂下降をする者は、ある程度のギアを持っておかなければならないと思った。
そんなわけで、情けない終わり方となったが、とにかく無事に下山できて本当に良かった。まだまだ自分は未熟であるということを思い知らされたが、色々と勉強になった山行だった。
要修行!
下山が遅れ、会の皆様にはご心配をおかけしました。
2014.10.27
コンニチハ 鵜飼です。
宮崎さんと御在所中尾根(ノーマルルート)へ紅葉狩りへ行ってきました。
公正なるジャンケンで順番決め
1P目 P4 宮崎
2ピッチのところを繋いで1ピッチでピークまで出る。
ザックの引っかかり核心。
2P目 P3 鵜飼
ザックの(省略
3P目 P2下部 宮崎
崩落部分をフリーで抜けようとするも断念。
左から巻いて登る。トラバースがちょっと気持ち悪い。
4P目 P2上部 鵜飼
「ここまで特にドラマが無い」的なことをボヤく宮崎さん・・・
出だしから、ボルトを無視して悪そうな方へ
指の根本までのフィンガー、しかも濡れてる~スタンス苔てる~意を決して抜ける。
そしてナッツをセット中、3つほどポロポロ落としてしまい、12番が行方不明に、、、お買い上げしました。
ナッツ落下を皮切りに、メイクドラマの連続が待っていました。
オニギリもボルトをガン無視してボルトのラインでは無さそうな方へ適当に登る
フリーちっくなムーブを繰り出し、身体を外に曝け出してレストしたり
う「たのし~~~」 宮「全然、そうは見えん」
なんてやりとりをしつつ抜け
宮崎さんフォロー、最後のオニギリの抜けで動きが止まる
宮「え~ヒール?これ」 う「いや、してないっす」
・・・「テンション!」 (ヽ´ω`) ヒール抜けたらしい、、、
無事に抜けてP1の取り付きへ懸垂。
ここで痛恨の凡ミス。
ロープを引き抜く時に、末端のコブを解き忘れまさかの登り返し
結構悪く、ガバのフレークからの1手でがっつりヒールフック。 そしてスローピー
体感5.10bくらいでしょうか。正直楽しかったですが、猛省です。
裏オニギリ 10b とでもしときます。
P1 宮崎
出だしからワイドっぽい独特な形状に戸惑う、
軽く被ったワイドへ入るタイミングを間違え、右手のハンドを極めたまま数分もがくも
クライムダウンすることもできず、ロープマイナスしてもらうくらいならっと
泣きながらA0、、、、悔しい 泣いてないけど
続くワイドのよくわからないムーブ翻弄されヘロヘロになっているところに
終了点で終わること無く上へ伸びるロープ・・
「デザートとっておいた」、と宮崎さんの逆襲
ヌレヌレドロドロのハンド~オフィズスが締めでした。美味しゅうございました。
中尾根は僕らのみで快適クライミングでしたが、前尾根は大混雑
朝居合わせただけでざっと20人は入っていったようで
P1に立つと3ルンゼを見下ろせる。
ということはちょこっと行けば山頂公園に出るっということで
懸垂で降りるのはヤメにして、尾根を歩いて頂上へ
錫杖で藪こぎした我々には全部道に見えてしまうのだ
(普通に踏跡があったりなかったりする)
紅葉の鎌ヶ岳を拝んで、中道から下山。
登りも下りも大混雑、行き交うアベックハイカーを見て
何処にあんなオサレな女子は生息しているんだと
いやまったく、、、、クラックの修行しよう、、、
0600裏道駐車場 ~ 0800取り付き ~ 1300登攀終了 ~ 1500下山
おしまい 鵜飼
2014.10.22
岑山です。
先日曽我さん・岩佐さん・櫻井さんの4人で霞沢岳に行ってきました。 嘉門次・Wウェストンも歩いた憧れの『ザ・クラシックルート』 2日間共晴天に恵まれ本当に気持ち良い山行でした !
[行程]
●10/17 21:00名古屋 → 0:30 島々 安曇野支所P [テント泊]
●10/18 5:35 安曇野支所P ⇒ 5:45 徳本峠登山口 ⇒ 7:20 二股 7:30 ⇒ 9:35 岩魚留小屋(休業中) 10:05 ⇒ 13:20 徳本峠 [テント泊]
●10/19 5:20 テント場発 ⇒ 8:25 P1 ⇒ 8:40 P2 ⇒ 8:55 霞沢岳頂上 9:15 ⇒ 12:05 徳本峠 <テント撤収> 12:45 ⇒ 14:25 岩魚留小屋 14:35 ⇒ 16:20 二股 ⇒ 17:45 徳本峠登山口 ⇒ 17:55 安曇野支所P
17日21:00頃名古屋発 → 0:30頃 島々 安曇野支所P(トイレ完備)着 駐車場の片隅にテントを張らせて頂き翌日に備え就寝
18日朝4:30頃起床 簡単に朝ご飯を済ませて5:30出発です。 朝・晩結構冷え込んだので寒かったのですが、調度目が覚めて良かったです。
駐車場から徳本峠登山口迄は歩10分。 ゲートを開けてまずは平坦で長い島々谷林道歩きです。 (このゲートからちょっと行った先迄車は入れるのですが 車上荒らしが怖いらしい) 林道終点あたりの二股にもトイレがありました。 傾斜はこの後も緩く、岩魚留小屋過ぎた辺りから徐々に傾斜が出てくる感じです。
二俣。この日は我々の他に5パーティーが徳本峠を目指す。
6人組の山ガール&ボーイのパーティーもおり、
年齢に関わらず意外に人気があるルートなのだと、ちょっと驚く。
このルート徳本峠まであと1時間という所迄ずっと沢沿いの登山道なので、マイナスイオン沢山浴びながら気持ち良く歩けます。 調度紅葉・黄葉が綺麗な時期なので、それも楽しみながら歩く♪
こういう木道や橋がたくさん。登山道は整備されていて歩きやすい。
岩魚留小屋の傍にあった立派な木の前でポーズ。
途中の力水 細い水量ですが疲れが吹き飛ぶくらいの美味しさでした ! ※このちょっと手前の沢で「これが力水?」と焦って汲んだ水を汲み直す・・
稜線が近づき徳本峠着 ! 目の前に穂高連峰が真近に見える(前穂・明神・奥穂・ジャンダルム etc. 「ここでしか見れない角度だ !」と)
テンバからの景色は素晴らしい!テントの中から一杯やりながら夕日を見るために
やや傾斜のある場所に無理矢理テントを張ったが、飲み始めたらそんなことはすっかり忘れ。。。
展望の良い場所にテント設営しまずはビールで乾杯♪ 早速岩佐さん(今回食担して頂きました)の酒のつまみ&自家製きりたんぽ鍋の美味しさに超感動っ !! 「今回は気楽なハイキングだから♪」と重たい食材を担いでくれたのですが、私もそんな‘余裕’が欲しいです・・。
よく食べ、よく飲みました。
今回私は久々のテント泊&会員さんと行く初めての泊まり山行で、櫻井さんは数年振りのリハビリ登山だそう。 色々な山の話や過去の話 etc. お喋りしながら、お酒頂きながら幸せな楽しい時間を過ごす。。。 やっぱり山っていいなぁ~♪ って自然に笑顔になれる(^^*) その間に大好きな夕日(沈む位置もチェックしてたのに)を目の前のきりたんぽ鍋に気を取られ見逃した事は後悔してます↓
宴会の開始時間が早かった事も有り18:30頃には就寝しました。 (トイレに行った時に見た朝方の満天星空が綺麗でした★)
19日4:00起床 昨日のきりたんぽ鍋に残りのきりたんぽ・うどん・野菜を追加し朝ご飯 ← やっぱり超美味しいのでお替りし 朝から沢山食べる 5:20 まだ薄暗い中ヘッドランプ付けて霞沢岳に向けて出発 ! 遠くの稜線がオレンジ色に染まり、途中ジャンクションP手前で御来光 (曽我さんが「拝まなきゃ」と言うのでこの先の山行の安全を拝む)
ジャンクションPからは折角登ったのに200m近く下降し、その後大小(P1 P2含む)のピークを登ったり降りたりしながら、やっと霞沢岳に到着しました ! 皆で記念撮影 ・・ のはずでしたが・・ ジャンクションPより下降した地点で、昨日の疲労が蓄積してた櫻井さんがテント場に引き返した為、頂上写真は3人です (後日このBlogにその後の櫻井さんの様子は追加UPされる予定です)
山頂にて。岑山さん、霞沢岳リベンジおめでとう。次は雪のある時に来ましょう。
正面には、どーんと穂高。
霞沢岳の頂上は狭かったけど最高の天気&景色 ! 冬に一度稜線出る手前で敗退してるので、またいつか冬に再来したいなぁ って思いましたo(^^*)o
20分程頂上を堪能し徳本峠迄下山 結構遠く迄来たので戻らないと ! その後待ってる16Kmの島々迄の下山を考えるとあまりゆっくりもしてられません・・ UP&Downを繰り返し徳本峠迄戻ったら まずは紅茶で休憩。 昨日歩いてきた道を引き返します。
岩魚留小屋で一服。
徳本峠を出る際、張り切って櫻井さんにストックをお貸ししたのですが 二股手前頃から急激に脚に疲労感を感じプルプルし出しました ← 見兼ねてストックを返して下さった(申し訳無い・・)
ここから登山口までが長かった。。。
そしてあと数キロ地点で日が沈み最後はヘッドランプ下山になりました。 登山口が近づいてからの皆さんのラストスパートが素晴らしく早く 私は足を前に運ぶ事だけに集中し必死に付いて行きました(- -)
2日間で約45Km 2ヶ月振りの山行にしてはちょっと大変でしたが、先輩方のお心遣いもあり充実した山行になりました。 色々な課題や目標も見えた良い山でした。 少しづつしか進めませんが、今後も宜しくお願いします 。
追伸: 岩佐さん 写真の追加宜しくお願いします<(_ _)>
(番外編)
桜井です
岑山さんの記録にあるとおり、霞沢岳をめざす途中で離脱、好天のもと比類のない絶景を味わうチャンスをみすみす逃してしまいました。
霞沢岳往復~島々へ下山する予定の二日目。
徳本峠を出発して、ジャンクションピークへの最初の登りをこなしたものの、小湿地への下りで足が重くなり、山頂往復に加えて今日中に島々まで下りるのに要する時間を自分の歩調から考えて、次のピークを登りきった所で離脱を決意。
上高地から上がってきたか徳本小屋泊かの登山者と4組ほどすれ違ったのですが、あまりに早い時間に下りてくるので誰もが「もう行ってきたんですか!!?」と驚嘆するのに苦笑い。いえ足が動かなくて戻るんです。
戻り際、徳本峠から程ない地点にあった道を少し下りてみたら、明神から上がって徳本峠行き・霞沢岳行きに分かれる分岐に出ました。上高地から霞沢岳に登る場合は、徳本峠を経由せず直行するのが早そうです。
テントに戻ったときは少し気分が悪かったのですが、やたらに喉が渇いて水を1Lほど飲んだら気分も脚も楽になりました。
軽い脱水状態だったようです。
結石で炎症を起こして、それまでの数日間は水を多めに飲んでこまめにトイレに行くようにしていた時だったので突然水分が減って余計に身体がビックリしたのかもしれません。
脚ばかり気にするのでなく、全身の状態を絶えず注意深くチェックするべきですね。
道具に関して
1)今回、下山に際し初めてトレッキングポールを借りて歩いたところ、思いのほか役立つものだと実感しました。
岑山さん曽我さんありがとうございました。
2)LEDのヘッ電も、今回初めて使いました。昔の豆球のものと比べて道が平板に見えるような気がして、下りの林道で石の出っぱりを見落として何度か躓きました。慣れるまでもう少しかかりそうです。
0520徳本峠~0710離脱(小湿地の先の2250m地点)~0900徳本峠
2014.10.19
お疲れ様です、早戸です。
小川山に行ってきましたので報告します。
1日目、斉藤・早戸・ラッセルの3人は
ラッセルの希望により
「予期せぬプレゼント」へ。
ご存知の方、その通り。僕の因縁のルートです。
まずはラッセルがオンサイトトライで果敢に挑む。
かなり長い時間奮闘するも核心でギブアップ。
ラッセル曰く、「引き出しが足りねぇ」そうです。
さて、斉藤さんにロープを垂らすためにも
リベンジせねばとRPに挑みました。
ワイドのセクションはスムーズにこなし、問題のフィンガー。
なんてことはない。落ち着いていれば全く問題のない。こんなところで落ちたのかと思うともったいなかったなぁと思います。
その後斉藤さんもトップロープでトライ。
後ろで待っているパーティーも居たので移動することに。
来たのはクレイジージャム。
ラッセル、果敢にオンサイトトライ。
が、2手で終了。
もう15時過ぎだというのにトップロープをかけて来いという要望を受け、再RPトライ。
なんとか2人にトップロープをかけることが出来た。
こんなところで1日目終了。
写真はオンサイトトライ中のラッセル。
2日目、早戸・ラッセルはウスノロマンへ。
斉藤・位田は烏帽子岩左稜線の予定を変更してさよなら百恵ちゃんルートへ。
1ピッチ目 5.10b ラッセル リード
スラブ。リードしてもらえてよかった。僕はやりたくない。
2ピッチ目 5.10d 早戸 リード
核心ピッチ。最初全く関係ない激ワルスラブを登る。数トライ後、このルートが間違いだと気づく。
ソールを無駄にした。
気を取り直して取り付く。下部はスムーズに行き、抜け口のスローパーレイバックでズルっといってしまいテンション。
3ピッチ目 ルナバリエーション5.10c ラッセル リード
通常イトウコーナーを登るピッチだが
スッキリした壁だったのでこちらへ。
被ったフェイス。ホールドはあるがザックを背負ったフォローには厳しい前傾壁ムーブ。
4ピッチ目 アカツカクラック5.10b 早戸 リード
クラックからスラブへ。
クラック後のスラブの一手が非常に怖かった。
5ピッチ目 ラッセルリード。
トラバース。
6ピッチ目 5.10a 早戸リード。
えいやっとのっこしたら終わり。
そして終了点から。
満面の笑みのラッセル。
充実したクライミングでした。
8:30取付〜12:50終了点〜14:00取付〜14:30キャンプ場
2014.10.09
こんにちは ハラダです。
9/27-28に前穂・北尾根に、友人と行ってきましたので、
報告いたします。
【記録】
□9月27日(土)
上高地8:20~10:20横尾(徳沢園にて大休憩含む)~12:00本谷橋(20分ほどの休憩含み)~13:30涸沢ヒュッテ
□9月28日(日)
起床3:00-涸沢ヒュッテ4:00~5:25Ⅴ・Ⅵのコル5:45~7:15Ⅲ峰取り付き7:30~9:30前穂頂上11:20~13:10岳沢13:40~15:00上高地
今回は、温めていた計画がひょんな事から、決まった。
常々、北尾根いきたいな~って、つぶやいていたものの、千種のメンバーにはいつでもいけるよって、流され~流され~
ふと、友人とどっかいこうって話から、北尾根と提案すると、いいですね~ときた!
お互い、山岳会に入っているものの、自立した本チャン山行は、初。(更に私は、本チャンさえも初・・)
さて
今回の行ったルートを分かり易く、
てなルートを辿り、行った訳です。
今回の旅路は、9月26日金から始まった。
名駅で友人と22時に合流し、沢渡まで移動し、一杯飲んで、車で寝た。
その一杯飲んでいるときには、予習である。
予習とは、ヤマケイから出ている、DVDを友人が持参してくれて、これを鑑賞。
先生は、谷口K先生。
そんな具合に寝た。
9月27日、私たちは、涸沢までの予定なので、ゆっくりめの7時に起床。
ここで、大切なミーティングである。
数々のギア、ロープを持参してきているのものの、ここで、昨夜の予習から、省力化を図るべく、整理である。
その結果、9mmのダブルロープ1本、カム一式、ナッツ一式、スリング4、ヌンチャク5と、絞っていき、ロープ担当と、ギア類担当と分散して、担いでいった。
そして、乗り合いのタクシーで上高地へ。
で、徳沢園、横尾、本谷橋で時間稼ぎをしつつ、涸沢ヒュッテに13時半に到着。
紅葉の涸沢は、初めての経験である。
なるほど、これは山が笑っているとはこういう事をいうのですね、なるほど、なるほど。
さて、山小屋フリークとしては、一度涸沢ヒュッテには泊まってみたかった。
常々、通過、テントを利用していまい、なかなか泊まる機会がない。
そして、今回は、ともかく北尾根に行きたかったので、軽量化、精力分散を図るべく、小屋泊に。
当初の電話予約の時点では、混雑が予想されるので、
1つの布団に、3人でお願いしてますって、話であったが、
当日の受付では、2人でお願いしますって(だいぶいい)、
さらに、結果としては、1人で寝れた(そんなに混まなかったのだ)。
寝ることには、良かったが、ビアガーデンのおでんが生煮えで、あんまりであった。
13時半に到着した我々は、ビールを飲んだり、寝たり、ご飯食べたり、寝たり、ビール飲んだり、寝たりを過ごし、十分な睡眠を得、3時に起床。
9月28日
4時、ヘッデンを点け、ぼちぼちとⅤ・Ⅵのコルへ。
道は、悪くなく、始めにほんの少し雪があったくらいで、アイゼンは不要。
5時半頃、Ⅴ・Ⅵのコル到着。
ちょうど、日の出の頃であった。
Ⅴ峰、Ⅳ峰とルートを間違えないよう、丁寧に歩いていった。
Ⅲ峰では、ロープを出し、1P目、友人がのぼっていくと、
「はらださ~ん」って、ビレイしている私を呼ぶ声が!
「お~!!いわささん!」
先に行ってしまっているだろうと思っていたところに、Ⅳ峰東壁(松高ルート)をこなした岩佐さん登場である。
こんな広い北アルプスの中で出会えるなんて♪
こんなところまで、私のビレイを視てくれるなんて、なんて千種は暖かいんだとも♪
「頂上で待っててくださ~い」、「了解で~す」ってⅣ峰とⅢ峰で会話をし、
私ものぼっていった。
2P目、いよいよ私のリードである。
ふむふむ支点だらけやないですか、そして、リードする必要あるのかなって、
思いながら、大事に支点を取り、壁の前できる。
あまりに支点を取りすぎたせいで、流れが悪い、重い。
リードをしたはしたはでやること、考えることが一杯ですね。
3Pロープを出したところで、ロープをしまい、Ⅱ峰である。
Ⅱ峰、いけますねって、歩いていく。
最後のクライムダウンでは、ロープを出し、懸垂をし、終了。
そして、9時半、頂上へ到着。
この日は、360度視界良好。
そして、岩佐さんたちをまっていると、
Ⅱ峰に
10時45分、岩佐さんたちも頂上へ到着。
その後、皆で、重太郎新道を経て、上高地へ下った。
この度の山行は、メンバーとともに、天候にも恵まれた良い山行ができたことは何よりでした。
そして、千種での活動なくして、北尾根をいくことが出来なかったことは確かなことで、
よりよく学び、考え、知ろうと思うばかりです。
2014.10.07
森です。
10/4日、5日、みんなで御在所で登って、愛知岳連の北谷小屋で宴会をする予定でした。
5日が雨のため直前に急遽変更。4日の午前中は南山でアイトレ、午後は天下峰に移動してスラブやクラックをそれぞれに登りました。
前日の急な変更にも関わらず、連絡を取り合い、素早く動いてくださった参加者の皆様。本当にありがとうございました。
夜は南山のあずまやで宴会。遠い安曇野から代表の西村さんも駆けつけてくださいました。また、勝野さんも宴会に参加してくださり、夜の宴会は新・旧メンバーのいい交流の機会となりました。
天下峰では会員の加藤さんに偶然に出会い、南山まで日本酒と焼酎の差し入れを持ってきてくださいました。ありがとうございました。
現在会員52名の千種アルパインクラブ。今までこの会が続いてきたのは、会員の方々の仲間を思う気持ちがあってこそなのだな、と感じる事のできるいい創立記念会でした。いろいろと課題も多いですが、新しい会員の自分も、そんな気持ちで会に関わって行きたいです。
2014.10.02
岩佐です。
上手さんと、松高ルート~明神主稜線のリベンジ山行に行ってきましたので、以下報告します。
行動記録
9月27日 5:27上高地5:35 ~ 6:50徳沢7:08 ~ 11:20松高ルート取り付き12:00 ~ 17:40 松高テラス△
9月28日 △5:30 ~ 10:45前穂高山頂 ~ 15:00上高地
報 告
<9月27日>
沢渡駐車場を4時40分頃出発する筈が、タクシーがなかなか来ずに困った。タクシーを諦めてバスターミナルに向かう人もチラホラ。その後暫くして次々とまとまってタクシーが到着し、単独の方々3人と乗り合いで上高地に向かった。バスターミナル周辺は、既にバスで到着した人たちで賑わっている。これなら最初からバスで行った方が良かったかも。
取り付きまでのアプローチは二人とも思うようにスピードが上がらず、また私の体調不良もあって遅めの11:20に到着した。登攀開始は12時、上手さんリードでスタート。
1P目草付きのルートファインディングは、分かりにくい。迷い、途中で軌道修正しながら、残置ハーケンがある小テラスでピッチを切る。右側30mほど先には、北条・新村ルートの取り付きが見える。
2P目は岩佐。正しいルートに戻るため、一旦左に回り込んでから右上するが、ロープが屈曲して流れが非常に悪い。あと15mほど先に終了点らしき場所が見える所まで来たが、ここまでで既に結構なランナウト。傾斜は緩めだが、ロープで体が後ろに引っ張られて登りにくく、これ以上のランナウトは避けたい。少し上がると、運よくクラックを発見。カム2本で支点を作り、無理矢理2P目を切る。
3P目。上手さんが、15mほど先にあるトポ3P目のスタート地点らしき所に向かう。そして、ビンゴ! 漸く正しいルートに合流する。しかし、この時点で既にかなりの時間を費やしてしまっている。
4P目以降のリードは全て岩佐。まずはトポ3P目の悪い草付き。いつ抜けるか分からない痩せた灌木に支点を取りながらの不安定な泥と草の斜面の登攀は、正直言ってちっとも楽しくない。
5P目(=トポ4P目核心ピッチ)ビレイ点から、核心部分にかかっている白いスリングが見える。登り始める前に上手さんから、「2週間前に、奥又白に泊まっていたパーティーから、松高ルートの核心部を登っている時にガバホールドが取れてしまった、と聞きました」との情報提供あり。「ええええっ?!」と仰天、怯む。しかし、登ってみると残置スリングの左上にはしっかりとガバが残って(?)おり、無事越えることができた。取れてしまったガバとは、一体どの部分のことだったのだろう。。。 松高ハングを越え、凹角を抜けて松高テラスに到着。
ほっとしたのも束の間、上手さんが松高テラスまで登ってきた時点で既に17時近くである。日没まであと30分程度でどうしようか迷ったが、明日の明神主稜線縦走を考えると、ここは何としても上に抜けたいところ。そんなわけで、日没と競争しながら6P目登攀開始。昨年同様トポの5P目15mと6P目30mをつなげて登るが、あと15mという所でかなり暗くなってしまった。上手さんが登る頃には真っ暗になってしまいそうだったため、上手さんの案を受け入れ、無理せず松高テラスに下降してビバークすることとなった。この時点で、今回も多分明神縦走は諦めざるを得ないだろう思ったが、最終判断は翌日の北尾根登攀後まで待つことにする。
壁のビバークは落石が怖いのであまりしたくはないが、それさえなければ松高テラスでのビバークは快適だ。残置ハーケンの他に、小さいカムがきめられるクラック、そして灌木もあり、ツエルトも張りやすい。それに、なんと言っても景色が最高だ。
<9月28日>
岩佐リードで5時半登攀を開始。最後の45mを登りきり、北尾根3・4のコルを目指す。コルに向かって下っている時にビレイ中の原田さんを発見し、声をかける。山で仲間に会うのは嬉しいものだ。原田さんパーティーの後には7人ほどの順番待ち。この調子では明神を縦走すると最終バスに乗り遅れる可能性が高いため縦走は諦め、原田さんに前穂山頂で合流しましょうと告げる。
先行パーティーが登って行き、岩佐からスタート。交替で登り、ロープを解いて前穂山頂には10:45に到着した。待っていて下さった原田さん、お友達の菊池さんと合流して記念撮影し、重太郎新道経由で色鮮やかな木々を眺めながら上高地に下山した。
山頂で記念撮影
またもや明神主稜線を歩くことができずに残念でしたが、恵まれたお天気のもと登攀が出来ました。松高ルートの最初の3ピッチは、どこでも登れそうに見えるためにルートファインディングが難しいですが、それがこのルートの面白さなんでしょうね。(頼りない灌木でしか支点が取れない草付は怖いですが。。。)アルパインを満喫できる、好ルートだと思います。上手さん、お疲れ様でした!