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2026.3.28~30 五竜岳GⅡ中央稜

2026.03.31

松尾・Iさんの二名で残雪の五竜岳G中央稜を登った。

4/28 : テレキャビンとリフトを乗り継いで9:20に地蔵の頭から遠見尾根の登り開始した。多くのパーティーと抜きつ抜かれつをくり返しながら中遠見のビューポイントに着く。圧倒的な威圧感を持って鹿島槍ヶ岳北壁が目に飛び込む。加えて五竜岳の主稜線から派生する各G(グラート)も鮮明に望める。後立の峰々を眺めながらの楽しい尾根歩きは、背中のザックの重さを忘れさせてくれる。13:05に西遠見池手前の平坦地に格好のテントサイトを見つけ幕を張った。小一時間テント内で休憩した後、明日のルート偵察に向かう。西遠見の山腹にはG稜の登攀に向かったと思われる微かなトレースがあり、明日のシラタケ沢に下降するポイントを確認した。

4/29 : 4:40にヘッデン点けてテントを出発した。西遠見からシラタケ沢に落ちる尾根を下降した。シラタケ沢からはG0基部を左上気味にトラバースしたが、早朝にも関わらず雪は腐った状態で膝下のラッセルが続く。ほぼロス無しのラインで中央稜取付きのBルンゼには到着したものの、雪の悪さから予定より二時間近くも遅れて8:30になっていた。ルンゼ内の雪は遠目に見えたほど詰まっておらず、薄い雪にダブルアックスも使えず、さらに雪割れの下に顔を見せる岩盤の登りに時間と体力が消耗する。ピッチ途中からはルンゼからリッジ上に逃げ、3ピッチで中央稜上に抜けた。時間はすでに10:30を回っており、主稜線に抜けてテントを撤収して最終テレキャビンに間に合わすことは不可能と判断して、Iさんに撤退して下山するか、それとも一日延長して完登するか問うたところ躊躇することなく「登ります」との頼もしい返事が返ってきた。これから先は時間を気にすることなく、安全だけに気を配ればよいと思うと気持ちが楽になる。稜上はロープを解いての歩きとなるが、雪はほとんど消えていて、ガレとハイマツの中にかろうじて残っている雪を繋いで標高を上げ、主稜線直下の雪壁を2ピッチで14:20G2主稜線にTOした。稜線上で完登の握手をしてノーマルルートの下山を開始したものの、G2直下の下りが雪の被りが薄く危険なため、ハイマツの枝を支点に1ピッチ懸垂下降しトレースに合流した。日没後に帰幕するや、行動食の残りをお湯で胃に流し込んで早々に就寝した。

4/30 : テントを撤収し、時折、五竜や鹿島槍を振り返り眺めつつ遠見尾根をアルプス平へと下山した。往路もそうであったが、行き会う登山者の多くから「五竜岳を登られたのですか?」「何処を回られたのですか?等々の質問を受け、その都度「GⅡ中央稜です」と答えたが、「GⅡ」を理解する方は少なく、会話成立したのは1パーティーだけであった。

アルプス平から日帰り軽装で中遠見のピークから爺ヶ岳唐松岳までの雄大な山岳パノラマを楽しむハイカーが多く、さらにはイグール作りを楽しむ者もいて、クライマーからハイカーまでそれぞれに雪山の素晴らしさを享受してくれる後立の山々に改めて感謝しつつテレキャビンに乗車した。そして、長時間の比較的ハードな山行に笑顔で付き合っていただいたIさんにも感謝したい

 

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