早戸です。
今シーズンの締めとして八ツ峰へ行ってきました。
少し長くなりますが報告します。
0:00 伊折ゲートに夜な夜な集まり馬場島へ向けて歩きはじめた。
月明かりが明るくヘッデン無しでも歩けるほど。
そしていきなりその時はきた。
凍りついた路面でスリップし高速で顔面激突。
ボタボタと鼻から落ちる鮮血。今回ペーパーは持ってきてないのでその辺に落ちてた葉っぱで止血。
あ~ちくしょう。ヘッデンはつけよう、とまた歩きはじめたのだが、
白萩川の取水施設にて。さてアイゼンを装着しますか、とザックを下ろしたときメンバーのひとりがワカンを忘れたことが発覚。
今回はさすがに無いと厳しいのでここでまさかの一人離脱。
色々と幸先悪いが気を取り直して出発。
ここからは特に面白いことはないが普段お目にかかることのできない光景が次々と飛び込んでくる。
7:00 小窓に到着。ここを下ると色々とリスクが増す。この時期に剱岳の東面に下りれば何かあってもどうしようもない。
1800m上げてからの700m下降。そして八ツ峰までまた1000m標高を上げなければならない。気合いをいれていく。
事前の計画では滝ノ谷を登る予定だったが壁には落ちきっていないブロックがそこかしこにあり、そこへガンガン日差しが当たっている。氷はあったがここを登るのはリスクが高すぎる。
とにもかくにも八ツ峰に上がるしかないので時間もまだ8時だしⅣ稜へ取り付くことにする。
下部は灼熱地獄。
少し進むと素晴らしい雪稜登攀。
なかなか手強い。 土嚢懸垂なんかも交えて越えていく。
日が陰り始めたころ八ツ峰Ⅰ峰に到着。
そこから懸垂してⅠ・Ⅱ峰のコルへ降り立つ。
18:00 長い1日が終わった。
半雪洞にツエルトを張り19:00にようやく落ち着くことができた。
飯を食いまくって回復に努めたいところなのだが極度の疲労と眠気であまり喉を通らないのでスープ状にして無理やり流し込んだ。 ウトウトしながら水をつくり20:30就寝。
翌日3:00起床、4:40出発。
思ったよりは体も動く。
雪も締まってるので順調に進む。
結局八ツ峰自体はⅠ峰からの懸垂以外ではロープを使わなかった。 使った方が良かったかもしれない場面もあったが遅くなって雪が腐ってくるのは避けたいのでスピードを優先した。
7:30頃池ノ谷乗越。ここまでくれば安心。
8:30剱岳本峰。もうバテバテ。
13:00馬場島。 私はあまりにもスピードが上がらないので置いていってもらった。 パートナーは11:00頃先に降りて松尾平でバードウォッチングしてたらしい。
雪山シーズンの締めとしては良い山行になったと思います。かなり自分の限界をプッシュできる内容でした。毎度面白い計画に誘ってくれるパートナーに感謝です。
今回はかなりのアップダウンをしたせいか高度障害らしき症状がかなり出ました。未だに頭が痛いです。高度障害ではなく鼻が折れてるからかな、とも思いますが。
また次の目標を探したいと思います。