2015.01.07
こんにちは。
ラッセルです。
年末の鋸岳〜甲斐駒ケ岳縦走山行について報告します。
最近はピークをまともに踏めてないので、
二人にとって気合いの入った山行でした。
12/28
3時には戸台から歩き始める
駐車場にはかなりの車が。
正直、雪は少なく
この時点でワカンとスコップをデポすることに決定(この判断が後々…)
夏道?的な感じで適当に沢を渡りながら
角兵衛沢の標識に到着。
うん、雪が少ない…渋々登り始める。
とりあえず大岩の岩小屋を目指し歩くも、
中々着かない。
結局どれが岩小屋かわからず登る。
この時点で、僕は先週痛めた左脚の腱鞘炎でかなり痛く、思うように脚が動かない。
途中ロキソニンを飲み誤魔化しながら歩く。
10時30分
順調に角兵衛沢のコルに着いた。
かなり風が強い。
計画ではここにテントを張る予定だったが、
明日が天候が崩れると分かっていた為、
かなり悩んだが、中川の乗越まで継続することにした。時間もゆとり。がある。
そして快晴の尾根歩き。
風もあまり無く、
この日にピークを踏まなければ、いつ踏む!って感じの天気
パートナーの鵜飼さんもルンルンで歩き、
ハイタッチをしながら
快適なピークハント。
第一高点〜第三高点と踏んだ。
小ギャップをクライムダウンし、
そして大ギャップに到着。
ここからが、
この山行のドラマの始まりだった。
大ギャップには懸垂があると情報を聞いていた。
そこでアクシデントが起きた。
そう、僕らは懸垂ポイントを間違えたのだ。
(正規のポイントはだいぶ手前であった)
気付いた時には時既に遅し。
鵜飼さんが懸垂し、
「こりゃ50mじゃ届かんわー」
悪い雪稜で悪戦苦闘する
下部は切れていた。
鵜飼さん登り返す
急遽、テラスで区切る
そこで、木を支点に下降開始。(捨て縄フル活用)
僕が悪戦苦闘。
まじで悪い雪稜。笑
そして鵜飼さんが悪戦苦闘する。
下降する地点を考え試行錯誤。
そしてなんとか50mロープ、ギリギリで安定した雪稜に降りる。
一安心。(既に1時間半経過)
と思いきや、
下降したロープは木々に屈折し
僕がそのまま下降したところでロープは抜けないと判断。
僕は屈折した木まで下降し
そこで懸垂を区切り、
(かなり足場悪い雪稜だった為かなりシビれた)
その木を支点に下降した。
お互いかなり頭をフル回転した為、
かなり疲労していた。笑
懸垂終了したのが既に15時半。
かなり時間を取られてしまった。
先を急ぐ。
第二高点を目指し、雪稜を登り
最高の夕日をバックに歩いた。
本当に素晴らしい天気だ。
疲れと腱鞘炎の痛みが吹っ飛ぶ。
そして中川乗越まで快適なシリセード
16時過ぎには中川乗越にテント幕営した。
幕営地はなるべく風の通らない岩の陰を選んだ
テント中では、
「頭を使う懸垂や、悪い雪稜とか、イレギュラーがアルパインだよね〜」
と酒の肴に楽しむ。
そして、19時頃…
テントが急に揺れ始める。
「あれ」
「あー、南岸低気圧かー」
と気楽に話す。
…
…
…
「あれ、やばいかな」
…
…
すぐ真横を、ジェット機が通るような音が鳴り始める。
…
「山テンさんやっぱ当たるな〜」
と気楽に話す。
…
そして…
数秒後に弾丸のようにテントに爆風が貫いた。
…
内々、こりゃマジなやつだかと気づく。
テントの揺れがハンパじゃない。
僕らは内側から
背中でテントを支えた。
支えなきゃテントのポールが折れると思った
その弾丸のような爆風が10時間は続いた。
(もちろん、寝れてません)
正直最初はビビっていたが、
後半はどこまでテントのポールが耐えれるかお互い楽しんでいた。
そして、早朝5時頃南岸低気圧は過ぎ去った。
僕らはほっとし、
そのまま気絶したように寝てしまっていた。
そして朝、7時に起き外を見ると吹雪いていた。
2人で話し合い、甲斐駒継続を9時まで悩んだ。(寝ながらね)
そして、9時半。
積雪量や脚の腱鞘炎を考え、下山を決意。
正直悔しかった。
実際、体力的にはお互い余裕はあったし、前日に美しい甲斐駒ケ岳の峰が見えてただけに切なかった。
そして熊ノ穴沢を下り、
戸台の出合いまで出た。
戸台の河原まで出ると行きとは景色が違い、
雪化粧を纏っていた。
積雪量は30〜40㎝ぐらい
大寒波の影響か?
雪に埋まった戸台の河原を早々と下り
僕らの年末の山行は終わった。
今回の山行でたくさんのことを学んだ。
天候が最高なのは素晴らしいが、
やっぱり悪条件、イレギュラーなことが起きた時に自分達の実力や力量が試される。
爆弾低気圧の中耐えた夜は良い体験したと思う。
今後の山行活かしていきたい。
今回山行で
ゆとり世代同士の鵜飼さんとタッグを組んだということで
大先輩にあやかり、
「YUTORI-BOYZ」と
名付けることにしました。笑
今回は歩くスタミナとメンタルが大事と感じ、やはり日頃の基礎トレーニングが大切です。
フリー能力も同時に向上し、
よりかっこいいピークを踏んで行きたいです。
おわり