2017.04.27
1皮です
笠ヶ岳の第三尾根に一人で行ってきました
グサグサ雪にシュルンドだらけでちょっと時期的に遅かったようですが
スリリングで楽しかったです
【24日】新穂高10:00~12:30四の沢出合~13:30稜線~14:30テン場
【25日】テン場3:45~6:30稜線~11:30新穂高
今年は残雪が多そうだから
穴毛谷はこの時期になっても雪崩が心配かもと思って足を踏み入れたが
デブリで埋め尽くされ、ガシガシに固まって春山状態
谷の側壁も黒々していて
抜戸南尾根に入った何年か前とあまり変わらない感じ
快晴で大汗をかきながら、四の沢出合に難なく着く
ピナクルが正面に見え、また行ってみたいなあと思わせる景色でんな
アイゼンを付け、出合からすぐの急なルンゼを登る
上部に雪庇が見え、この暑さで崩壊しないように息を切らせて駆け上がる
もうすぐ稜線というところで、1つ目のシュルンドが出てきた
笹をつかんでハング状を越えるとまたシュルンド
落ちると四の沢出合まで行ってしまうので必死
越えてもすぐ次のシュルンド。こうしていくつも越えていった
途中、あまりに暑すぎるので
シュルンド内にしたたり落ちる雪解け水をプラティパスに受けがぶ飲みした
シュルンドは稜線上に多発しており
この時期に登るには、最初のルンゼから早めに右側の斜面を登った方がいいかも
シュルンドが減ったら、今度はグサグサがひどくなり
すねから膝まで埋まる
40~50度ぐらいの急傾斜だから、あまり気持ちの良いものではない
すると、上部の雪稜が見渡せる所に出た
その直前はリッジ
左側が切れ落ち、右側はかなり深くえぐれていそうなシュルンド
このグサグサ雪で行くのは危険性が高いので
翌朝の冷え込みを期待して、ちょっと時間は早いが手前のプラトーでテントを張った
翌日は2時半起き
雪は程良く硬くなっている
昨日やばそうに見えたリッジを難なく越え
日が出る前にと急斜面を駆け上がる
すると突然、目の前にまん丸い大穴が、、、
誰かが掘った雪洞かと思って右からよけて行くと
すぐ上にもまた大穴
直径4~5mはありそうで、まるでクレーターのよう
これが5つほどあった
もしかしたら、いま踏んでいる雪の下は
雪が溶けて大きな空洞が広がっているのかもと思えてきて
アックスを持つ手に自然に力が入った
急斜面を越すと、緩い雪稜となり、稜線が見えた
巨大な雪庇が第一岩稜の付け根から二尾根まで続いている
三尾根付近はロール状に垂れ落ちていて登れないので
雪庇の下の急斜面を左にトラバース
雪庇が小さいところを越そうとしたが、アックスが雪庇の上にしっかり刺さらず断念
さらに左に行き、岩が出ているところの雪庇との隙間から行けないか探るが無理そう
結局、二尾根までトラバースして稜線に上がった
頂上は何度も行っているのでパス
広サコ尾根から東北支稜に下りる予定だったが
降り口と思われるところが雪庇になっていて断念
錫杖を見ながらクリヤ谷を下りた
2017.04.01
1皮です
西村さんと錫杖岳の北沢大滝~直上ルンゼに行ってきました
槍見3:15~6:20北沢大滝取り付き~9:10直上ルンゼ取り付き~11:40頂上12:10~14:10槍見
北沢大滝はノーロープでサクサクと通過
上部まで来るとふくらはぎがパンパンです
中央稜に上がり、東尾根とぶつかったところからトラバース開始
烏帽子岩が目の前に見えます
30~40mほど行くと、グラスリンネと思われる右上ルンゼの下に着いた
ちょうど上下に数本の木が生えていて、セルフを取るのにうってつけ
そのすぐ左に、急なルンゼがあり、「これが直上ルンゼかも」と思った
でも急傾斜で、氷も心細いので、偵察を兼ねさらに左へ岩すそをトラバース
グラスリンネ(と思われるルンゼ)の下から70m程度で
少し幅広のルンゼがあった
以前登ったことのある正面ルンゼの手前20mぐらいの所だろう
たぶんこれが直上ルンゼだろうと話し合い、登り出す
1Pは緩い傾斜の雪壁
50m弱で、右手の薄い氷に短めのスクリュー2本をねじ込みビレー点を構築
日が当たっていてゆるゆるだがしょうがない
これでセカンドを向かい入れた
この頃になると、時々ドーンと雪崩る音が谷間に響き始めた
ルンゼはここから急傾斜に
2Pは、3mぐらいの垂直ベルグラに、3mぐらいの垂直グサグサ雪壁があるが
支点は柔らかい氷に突っ込んだ短いスクリュー1本だけ
50mいっぱいで、上部の灌木帯へ
しびれるピッチでした
3Pは快晴で緩んだ雪壁をだましだまし稜線まで25m
巨大なマトリョーシカが2体並んだような頂上のすぐ下についた
槍穂の風景をゆっくり楽しみ、北尾根へ
コルからの下りは、雪崩の跡があちこちに
どのデブリもフカフカで、雪崩ほやほやですわ
慎重に、素早く通過した