お疲れ様です。吉川です。
なかなかPCの前に座れず、記録を報告出来ませんでした.計画的な行動が常にできるようにしなければいけませんね(+_+)
お盆の上ノ廊下〜赤木沢の報告をいたします。
期間:8/11〜14
メンバー:早戸、鵜飼、酒井、吉川、会員外1名(A子さん) 計5名
当初、千種メンバー4人とJAC東海支部青年部2人の合同山行の予定だったのですが、青年部のKさんがお仕事で不参加となり、男4人の中に青年部のA子さんがぶっこまれる形となり、楽しんでいただけたか不安でした。どうだったでしょうか。
8/11 晴
酒井さんの車で金曜夜初で大町に向かう。様々な忘れ物が発覚するが、メンバーの勘や対応が冴え渡り、うまいこと解決。今後が思いやられる気もするが、同時になんとかなりそうな気配も感じた。車を折立に運んでもらうため、大町にてマイカー配送サービスの業者に車を預け、その業者の送迎で扇沢へ。
さすが山の日だけあって、トロリーバスは物凄い行列だ。
8時発の満員のトロリーバスを降りると大迫力の黒部ダムの観光放水が迎えてくれる。僕達が遡行する上ノ廊下の水流はこのダムで発散され膨大なエネルギーを産む。
平ノ小屋の渡し舟の12時発には間に合いたい。今日の行程を考えれば14時発でも問題はないが、早く着いた方がテン場でゆっくり出来る。沢登りは自由とゆとりのテン場生活こそ醍醐味ではなかろうか。
そういうわけで、黒部湖を眺めながらちゃっちゃと歩く。途中A子さんに先頭を歩いてもらったところ、これがまあ速い!噂には聞いていたが、A子さんの底力に驚かされた。
渡し舟乗り場に着いたのは11時半位だったが既にかなりの人数が並んでいた。結果的に僕等の後ろにもかなりの人数が並び、運航は二回に分けられた。
かなりの人数が上ノ廊下に入る事がわかったので、若干ゲンナリしたが、今年のコンディションを考えれば当然の結果だろう。皆考える事は同じ。僕達だって他のパーティをゲンナリさせている。
渡し船
渡し舟を降りて二時間で、奥黒部ヒュッテに到着。上ノ廊下に入る場合は、登山口や警察だけでなく、奥黒部ヒュッテでも必ず計画書を提出しなければならないとのこと。
少しでも進んでおきたいので、沢装束に着替え、入渓。適当な河原で幕。
ここで鵜飼さんが大物のニジマスを釣り上げ、幸先の良いスタートとなった。
8/12 晴
水量は予想通り少ないようだ。数回の徒渉をこなすが、下ノ黒ビンガまでは特に何も問題は無かった。
下の黒ビンガ
水温も低いには低いが、好天と水量の少なさのおかげで耐えられる。
ちなみに、今回僕はネオプレン等の衣類は使わず、速乾シャツの重ね着とカッパのみで突っ込んでみたが、危険を感じるほどの寒さは無かった。
下ノ黒ビンガの先がゴルジュ状になっており、その先の低い滝の部分(川下りで言えば「瀬」のような感じ)で数パーティが手こずっている様子だった。各パーティによって作戦が異なるのも沢登りの、自由さを表しているように思う。
僕達は左岸から滝の直前まで泳ぎ、低い滝は早戸さんがへつり気味に越えた。セカンド以降は滝を越えるというよりも水流に逆らって小さな段差を越える感じで突破したが、水流がかなり重く、ここが今回の山行で最も苦労したと思われる。僕はこの時が最も寒く、震え続けていた。
滝を越えると、右岸に徒渉しなければならないが、ここは早戸さんがトップで半分流されながら突破。残りの四人はロープを結んでスクラム徒渉で続いた。
その後もしばらく河原歩きが続くが、上ノ黒ビンガ付近で、左岸から右岸、その後右岸から左岸へと水流を飛び込み泳ぎ渡る箇所が出てきた。ここはトップの鵜飼さんの華麗な泳ぎで解決。二人目以降はロープを伝って渡った。特に二回目の箇所はなかなかの水流で、「リード」はかなりきつかったと思われる。
赤牛沢付近で、深い淵が現れ、ロープを出して右の岩を巻いたが、酒井さんは泳いで渡った。もう寒くてやりたくありません。
二日目は岩苔小谷との出合で幕営。ここはかなりのビバーク適地であった。
この日も鵜飼さんの活躍で一人一尾のイワナにありつけた。
上ノ廊下は写真だけ見ると平和だなー
8/13 晴
連日天気が良く、本当に幸運なことである。
出発直後に大きなプール状の箇所があるが、ここは左から巻く。
そのあと出てきた水流の強い箇所は右のスラブ状をロープを出して巻いた。
その先に所謂ローソク岩(立石奇岩)が出てきた。思った以上にでかい。
立石奇岩
ここまで来るともう、ヤバいところはほとんどなく、左からE〜A沢が流れ込むところを過ぎると普通の河原歩きとなり、カンテラをやってる釣師の方々などが現れてきた。
左に付いてる登山道をしばらく歩くと薬師沢小屋に到着。
ここで燃料(ビール)を補給し、赤木沢へ。
赤木沢はホントに平和
赤木沢は噂通りの美渓であったが、難易度は高くなく、ロープは出さなかった。遡行というよりも、ほとんど魚釣大会となってしまった。
この日は大滝の直下でビバーク。
大滝
8/14 晴
やはり晴。この日まで毎日7時出発の15時終了の8時間行動を規則的に続けており、我々の間では「定時」と名付けられていた。今日は「定時上がり」どころか、あわよくば「半ドン」か?などと言いながら出発。
大滝を右から巻くと、赤木沢はほぼ終了したも同然。
遡行図通り大滝から数えて二本目の右から流れ込む沢に入り、しばらくいくと水流が無くなる。暑さに喘ぎながら詰めていくと無事稜線に出ることができた。
縦走路はまるで街中のような人通りの多さだ。
ジブリ&ディズニーしりとりを行いながら太郎平小屋まで楽しく歩いた。太郎平小屋でゆっくり休み、折立まではダッシュで駆け下って、昼過ぎには下山できた。
実はこれを書いているのは9/23です。明日からついにヒマラヤへ出発です。
悔いのないように楽しんできたいと思います。