愛知県名古屋市の山岳会・千種アルパインクラブではアルパインクライミングを中心とした様々な山岳活動を行っています

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2014.07.27

位田です。

梅雨明け後のド平日の7/23-25に友人Hさん、Sさん、Iさんと北岳バットレスに行ってきましたので、報告します。

0日目

戸台で車中泊。

翌日は6:00の始発バスで出発し、1日目に下部岩壁は一度登っておいてもいいかも、という予定だったのが、飲み始めは日付が変わっており…。

登山道2時間のアプローチだし、下部岩壁も取り付きだけ見ておけばいいか、と飲みながらあっさりと予定変更。

1日目

戸台-北沢峠-広河原-白根御池小屋-下部岩壁偵察-白根御池小屋

しっかり寝て、8:00発のバスで出発、広河原に9:40到着。

ここから小屋までの登山道、すっかり体の重くなった私にとっては20㎏を担いで登ることですらなかなか辛く、正直ナメていたのですが、やっぱり日々歩いていないといけないと、とても反省しました…。

さて、下部岩壁の偵察ですが、出発前に小屋で得た情報では残雪が多いため10~12本爪アイゼンが必要とのこと。

私は別のところで得た情報で軽アイゼンだけしか持っていませんでしたので、登攀具等デポする物を持ち、やむなくそれで出発。

バットレス沢の目印となる大岩まではところどころ出ている夏道と雪渓を交互に歩き、C沢を過ぎるとすぐに中間尾根の末端に出たため、そこに荷物をデポし、なんとなく下部岩壁を眺めて、bガリーの予定をdガリーに変更することで確認。

DSCN0031なんとなく眺めていた、下部岩壁

雪渓が残っていたためか、中間尾根の末端もわかりやすかったです。

小屋までの帰り道は、よくよく見るとそれなりに踏み跡があって、雪渓上を歩かなくても(歩いても数歩)いいことを発見できました。

 

2日目

白根御池小屋-中間尾根-dガリー大滝-下部岩壁上部-第4尾根主稜-北岳山頂-草すべり-白根御池小屋

前日の予報では午後から雨に変わっており、小屋を4:00出発。

とりあえずデポしたところまで行ってみて判断しよう、と。

偵察のおかげで小屋から1時間ちょっとでデポ地に到着、天気はまだ持ちそうだったので、下部岩壁だけでも行ってみることにしました。

登る準備をして、中間尾根の明瞭な踏み跡を辿りお花畑を通り抜けてdガリー大滝を目の前にしたところで、ほんの数メートルですが、固い雪渓が出現。

10445461_314469785379579_5312160466858708975_n[1]お花畑の真正面はガスガスの下部岩壁

DSCN0041取り付きを目の前にしての固い雪渓

先にステップを作ってもらって、無事に通過。

最終的には軽アイゼンだとちょっと不安、という結果でした。

天気は相変わらずガスガスでしたが、Iくんの「これ、デジャヴだ!『結局天気が持って、行って良かったね』って言ってましたよ」という言葉を信じて、ここまできたのだから、行けるところまで行こうということで登攀を開始することにしました。

パーティー編成はHさんとIくん、Sさんと私で、H&I組先行です。

が、それぞれピッチを切るところが違っていたので、主にS&私組の記録を報告します。

が、実際はあんまりちゃんと覚えていない部分が多くて、記録にならず申し訳ありません。

 

①下部岩壁1P<Sさんリード>

S&私チーム、7:00登攀開始。

私たちはまだまだ初心者なので、核心のピッチ数を逆算してどっちが先に行くか、なんて智恵はなく、普段のノリのまま、「Sさん、お先にどうぞ(ほんとはこんなキレーな言葉遣いしてないですが)」と開始。

どうせガバでしょ、とナメて取り付いたら、出だしの1手だけがちょびっと悪くて、一瞬焦りましたが、その一瞬だけで、あとは快適なスラブでした。

DSCN0043本日の先頭を切ってリードするHさん

 

②下部岩壁2P<私リード>

1Pの終了点からコンテで数m上がったところから開始。

楽しいルンゼでした。

と言いたいところですが、そこがルンゼだったかどうかももう覚えておらず、成書ではそうらしいです…。

右にトラバースするはずだったので、そちらを目指して登っていましたが終了点の残置が見つけられず、スリングを岩に巻いて終了点としましたが、ほんの1m隣に残置があったことを、後で気が付きました…。

DSCN00492Pの終了点から2Pを振り返ったところ。これでもガスは晴れているほうです…

○ガレ場バンドトラバース<Sさん>

予習ではここは私の中の核心の1つ。

踏み跡としてはわかりやすかったですが、やっぱりロープなしではちょっと不安でしたので、Sさんに肩がらみでビレイしてもらい通過。

DSCN0050いまいち怖さの伝わらなさそうなトラバース

③下部岩壁上部1P<Sさんリード>

ここまででトラバースもあったとはいえ、たったの2Pなのになんと2時間も経過。

成書では、ここから3Pでようやく第4尾根取り付きテラス、そこから5Pでマッチ箱懸垂、さらに枯れ木まで2P、でトラバースと城塞ハングで、合計残り12P=12時間と焦る私たち。

ようやく本気でスピードを意識し始めました。

H&Iチームは果敢に真ん中のクラックを攻めるラインでスタート。

しましたが、数m登ったところでなかなか先に進む気配はなく、その上部にはハングも見えている…。

ということで、私たちは右の草付きから登り始めることにしました。

結果的には楽チンという意味ではこれが正解でした。

立木で作った支点を通り過ぎ、そのまま左に林を抜けると、狭いながらもまずまずのテラスに到着。

DSCN0053果敢に正面のクラックを攻めるIくん

DSCN0054どうみても、私達が選択したこっちのが易しい

④下部岩壁上部2P<私リード>

このピッチは今回私がリードした中で一番印象に残っているピッチで、リッジに出ると高度感もあり、岩を登っている感もあり、なかなかしびれました。

DSCN0061リードするHさん。この後に出てくるリッジのあたりが今思い出してもワクワクします

成書では3Pとなっていましたが、このピッチを終えると第4尾根の取り付きのテラスに到着。富士山もモヤッと見えました。

DSCN0067わずかでも富士山が見えたのは嬉しい

DSCN0068これがかの有名な?「4」の文字。ようやく見つけられてホッとしました。

⑤第4尾根主稜1P<Sさんリード>

10:40開始。

つるりとしたクラック、だそうです。

まだまだクラックは苦手意識があるので、足ジャムに自信が持てないのですが、ここはフォローだったのでガツガツと登ることができました。

リードじゃなくてよかった~。

DSCN0072リードのSさん。Sさんも自分がリードしたピッチの中で印象に残っているピッチのTOP2だそうです。

⑥第4尾根主稜2P<私リード>

白い岩のクラックを登って、めいっぱいロープを出したところでコルらしきところに到着。

5,6Pとも目一杯50mロープを出しているはずなのだけど、4尾根のどのあたりにいるのか分からず、もしかしてまだやっぱり成書の2P分なのかと不安になる私たち。

あとでよくよく調べたら、おそらく5P目は1Pクラック~スラブ、2P草付混じりのフェースの途中で切って、のこりと3P目の白い岩のクラックを私が繋げていたようです。

白い岩のクラックに覚えがないのですが、確かにコルっぽいところで支点を作ったので、あとあと考えれば、です…。

DSCN00786Pをフォローで登ってくるSさん。写真を見ても白い岩のクラックだったっけ??

⑦第4尾根主稜3P<Sさんリード>

登りながらSさんが見えるあたりになって、Sさんから「ここ、マッチ箱ですよ~」という声が。

予習ではマッチ箱はどうしてマッチ箱なのか理解できなかったけど、本物を見ても結局どこがマッチ箱なのか分からなかったので、言われるまでは気が付きませんでした。

結局5P分を3Pで登ることができて、なんというか2時間節約??できたようです。

このピッチの途中に、三角形の垂壁と呼ばれる、ちょびっと悪いところがあるようですが、私はやっぱり気が付かず…。

リードのSさんは、先ほどのピッチに続き、ここのピッチがTOP2のもうひとつだったそうです。

DSCN0084マッチ箱から温かく(?)私を見守ってくれるSさん

1919620_314469922046232_848391293072739212_n[1]

○マッチ箱懸垂

H&Iチームはそのまま真下に降りたようですが、ここでうまく左にトラバース気味に高めの部分に着地すれば、枯れ木のテラスまでの2Pを1Pで繋げられるはずだったので、その通りに降りると、ちょうど崩壊箇所がよく見えるところに残置発見。

Sさんにもここに降りてきてもらうようにしました。

よしよし、1時間また節約だ!と喜んでいたのも束の間、足元2mぐらい下のチョックストーンに抜いたロープがスタック!

ここまで長時間登り続けているため、こういうところが雑で少しずつ判断が鈍ってきているはずだから、と慎重に下り、なんとか無事に回収できました。ホッ。

DSCN0088「懸垂下降の写真撮り忘れたね~」ととりあえずロープだけ。こんな感じで左寄りに下りてきました。

⑧第4尾根主稜4P<私リード>

H&Iチームよりも10mぐらい上部から登り始め、予習しておいたとおり、1Pで枯れ木テラスにつくことができました。

マッチ箱からこのピッチの全貌が見えていたにも関わらず、どうにもランナーの取り方が下手で、ロープがとっても重かったです…。

先のラインをちゃんと見て、ランナーの取り方をもっと考えて上手にならないといけないと、これまた反省…。

DSCN0092枯れ木のテラスから下方向。せっかくの見せ場のマッチ箱がガスっていて残念・・・

⑨トラバース<Sさんリード>

手は確かにガバでしたが、こんな高いところでこんなトラバース。

多分ガスのおかげでかなり高度感は薄れていたはずです。

ここまでのピッチ、足は全部ガバ足だったため、ここにきて小さなスタンス(といってもフリーならガバ足なんですが…)に乗るなんて、つま先が痛かったです。

でも、悔しいので写真を撮ってやりました。

10410821_314470075379550_7147203946133657998_n[1]ガスのおかげで疲れ切った顔がわかりにくくて、こういうエフェクトはありですね。

⑩城塞ハング<私リード>

枯れ木のテラスでようやく先が見え、ほっとした私は「このまま行くと私があそこ?いいよ、Sさん行って」と言った城塞ハング。

H&Iチームもここでなかなか時間かかっていたので、女子な私はここは男を立ててあげないと、と思い再度「Sさんの男が見たいな~。ここ、行っていいよ」と譲ってあげたのに、「ちゃんと順番は守りましょう」とつれないSさん。

というわけで、ザックを置いてあとで荷揚げしよう、という作戦でいくことになりました。

結果、私は楽しくフリーで抜けましたが、荷揚げなんて数回しかやったことがなく、あえなく失敗。

Sさんが少し登っては荷物を押し上げ、私が少し引き上げる、この繰り返しでした。

荷揚げも勉強しないといけません…。

最終ピッチ、スカーッと気持ちよく終わりたかったのに、もったいないことをしてしまいました。

DSCN0093「あ゛~、わっり~」と言うIくんを眺めながら、この時に荷揚げをひらめいた私はえらい!と思っていた頃…

少し上がったところでロープは片づけ、気が付けば15:10。

DSCN0103こんな感じのところをあがっていくと、稜線まで続く明瞭な踏み跡に出ました

Iくんのデジャヴ通りお天気も1日持ってくれたし、なんとか日の落ちる前には小屋に到着できそうです。

そのまま稜線まで約20分歩き(これまた辛かったです)、ここから北岳山頂までは10分ぐらいで到着しました。

ガスガスの山頂でしばし集合写真を撮ったあとは、一気に小屋まで下山。

IMG_2800

この下りがまたしてもヘロヘロになり、小屋到着は6時を過ぎてしまいました。

翌日は下山を残すのみ。

飲みたいだけビールをあおってやろう、と思っていましたが、たったの2杯でチーンでした。

 

3日目

というわけで、12:30のバスに乗れればいいや、とのんびり起きる予定でしたが、結局は3:00頃から目が覚めてしまい、あまりにヒマすぎるので6:30には小屋のベンチに出てきて、晴天のもとでのんびり朝御飯。

ギアの仕分けやら、シュラフやテントまで乾かして、小屋を9:30に出発。

当然のことながら広河原に11:00には着いてしまったので、バス待ちの間に川で水浴びをしたり、北岳マットレスを楽しんだり(マットレスのトポを持っていかなかったのは千種の会員としては大失態でした。すみません。)、大人の夏休みは無事に終了しました。

反省点はありすぎるほどたくさんありますが、これからもっともっと勉強して、経験を積み、頑張っていきたいと思います。

 

10380688_314470532046171_2977949561115102014_o[1]この課題がなんだったか、後で調べようと思います!

 

 

2014.07.27

1皮です

飛騨尾根に行ってきました

中ノ湯4:20~4:50岳沢登山口5:00~6:00岳沢小屋~6:10~8:00天狗のコル~9:00コブ尾根の頭9:20~9:40βルンゼトラバース地点9:50~10:30ジャンダルム11:00~14:50中ノ湯

 

2時に仕事を終えて車に飛び乗り、安房峠道路2号カーブ先の路肩に駐車

すぐにママチャリで出発

上高地までの上り坂で頑張りすぎ、すぐに汗だくになった

空は快晴。昼間の暑さが思いやられます

岳沢小屋をサクッと過ぎ、天狗のコル手前には予想通り雪渓があった

たった100mほどだけど、重いアイゼンを背負ってきて良かった

あと1週間ほどで、雪の上を通らなくてもコルにたどり着けるようになりそうだ

 

間もなく、春にたどり着けなかったコブ尾根の頭

ジャンダルムとの間にあるコルからは、T2は見えるが、その下はよく見えない

下りてきゃ分かるだろっと、コルにアイゼン等をデポしてβルンゼの下降に出発

ガレとザレが続くが、どちらかというと向かって左側の壁際が歩きやすい

滝を3つほどクライムダウン

飛騨尾根側の壁の傾斜がやや緩くなったところでクライミングシューズを履いた

 

βルンゼ下降の途中から見たT2

βルンゼ下降の途中から見たT2

βルンゼから飛騨尾根へのトラバースに使ったバンド

βルンゼから飛騨尾根へのトラバースに使ったバンド

そこから細いバンドをトラバース。もろい部分もあるので要注意

手前の尾根と、草付やハイマツ帯を越えると飛騨尾根に着いた

T3付近だろうか

新穂高から登った春とは風景が違うので判別が付かない

まあ、どこでもいいかと、その辺りから適当に登り始めた

傾斜は緩く、リッジ通しでも、凹角沿いでもOK

ただ凹角沿いは岩屑や砂がたまっているところがあり、スリップ注意です

気持ちの良いクライミングもあっという間に終了

登山教室で参加したという関西弁グループが占拠するジャン頂上に着いた

結局、ロープもガチャも使わず、ただの重りと化しました

途中から見た涸沢岳と穂高岳山荘。ジャンの北壁が立ってます

途中から見た涸沢岳と穂高岳山荘。ジャンの北壁が立ってます

 

途中、5m程の垂直(?)のクライムダウンと岩屑のたまった凹角登りがある。スリップ注意

途中、5m程の垂直(?)のクライムダウンと岩屑のたまった凹角登りがある。スリップ注意

 

T2を下に見て、気持ちの良いリッジを登る

T2を下に見て、気持ちの良いリッジを登る

ジャンの頂上

ジャンの頂上

帰りは、天狗のコルからのガレ、ザレの下りに難儀し

岳沢小屋からの灼熱道にハーハー言わされました

終わり

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